劇場公開日 2021年4月23日

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「古典的な時代劇と斬新な殺陣の融合」るろうに剣心 最終章 The Final みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0古典的な時代劇と斬新な殺陣の融合

2022年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

見応え十分な作品に仕上がっている。本作は、古典的な時代劇の要素(静)に、アクション映画の様な斬新な殺陣の要素(動)を取り入れた、新しいタイプの時代劇シリーズの最終章である。静と動の要素に更に磨きが掛かっている。主演の佐藤健は、静と動の要素を見事に演じ切って新しいヒーロー像を創り上げている。彼の代表作になるだろう。

本作の主人公は、緋村剣心(佐藤健)。強敵・志々雄真実との激闘後は、東京の神谷道場で穏やかな日々を過ごしていた。しかし、そんな日々も長くは続かず、剣心に恨みを持つ雪代縁(新田真剣佑)達に、剣心、剣心の仲間達が襲われる事件が相次いで発生する。事件は次第にエスカレートしていき、剣心は、事態を収拾するため、縁との決戦に臨む・・・。

ストーリー展開に新味はないが、主役の佐藤健を始めとして、敵役の新田真剣佑、脇を固める、武井咲、蒼井優、土屋太鳳、青木崇高、江口洋介らの豪華俳優陣が、持ち味を活かした充実した演技で物語を牽引している。逆刃刀に象徴される人のために生きる生き方を貫き、苦悩しながら道を切り拓いていく主人公の姿は、求道者を彷彿とさせ、古典的な時代劇として堪能できる。

本作の売りである殺陣は、ハイスピードアクションの様な目まぐるしさである。特に主人公が大勢の敵を相手にする時の殺陣は豪快、痛快、斬新である。また、新田真剣佑の殺陣には、運動能力を存分に活かしたスピード感と迫力がある。さらに、主人公の操る逆刃刀は、斬るのではなく叩く動作になるので、斬る殺陣とは一味違う殺陣になっている。このように、本作の殺陣は従来時代劇の殺陣の範疇を遥かに超えている。殺陣というよりはアクションという言葉が相応しい。

ラストは予定調和ではあるが、シリーズの幕切れに相応しい、大人味の落ち着いた幕切れだった。穏やかな気持ちになれた。最終章は2部作であり6月公開作が最終作とのこと。物語が原点に戻るらしいので私は本作を最終作と判断する。

みかずき
たなかなかなかさんのコメント
2022年9月27日

みかずきさん、コメントありがとうございます♪

以前にフォローさせていただいております🙇‍♂️
身辺整理のためフォロワーさんを一旦リセットして、新たにフォローし直すという作業を行った為、再度フォローさせていただいたという通知があったのだと思います。
モヤッとされたのなら申し訳ございませんでした💦

たなかなかなか
pipiさんのコメント
2022年8月30日

みかずきさん

コメントありがとうございます〜♪
最近は、さっぱりレビューUP出来ずにすみません〜。

一昔前の感覚ですと「時代劇」「チャンバラ」と言えば江戸時代かせいぜい安土桃山の戦国時代というのが当たり前のような気がしていましたが、現代の若者達にはむしろ明治・大正の方が馴染むのかもしれませんね。文明開化後の方が、武器でも食事でも文化面の様々な事が理解しやすく描きやすいのかもしれない、と本作や鬼滅の大ヒットを見て思いました。

pipi