「あっさり薄味」るろうに剣心 最終章 The Final nonoさんの映画レビュー(感想・評価)
あっさり薄味
シリーズの大ファン、原作は未読です。
一作目を映画館で観てから、アクションの格好良さ、キャラクターのハマり具合と魅力にがっちり心を掴まされ、その後は新作が出るたびに観に行っています。
今作も新型コロナによる延期を経ての、待ちに待った公開!
ワクワクで行ったのです、が……
私が事前知識をあまり入れずに行ったからなんですが、
今回の最終章も前作のように、The FinalとThe Beginningを前編後編として、剣心が人斬りだったときの回想編も入れ込みながら、2作を通して雪代縁との因縁の戦いを描くと思っていたので、
観終わった後の最初の感想は、もう終わり!?でした。。
映画の後半に近づくにつれ、どんなシーンで切って、The Beginningに続くのかな〜??と注目していたら、縁が薫を庇い、あれ?あれあれ?…巴の墓参りして、剣心と薫見つめ合い、二人で生きていく…?終わり、、?
という、一応シリーズの終わりとしての着地があっさりしすぎていて、感慨深さというものが全く感じられなかった。
過去の詳しいことはThe Beginningで描かれるものの、今作での剣心の心の動きや成長が全く伝わってこず、
彼にとっては一番辛い相手との戦いであるはずが、なんだか消化不良な印象。
縁の姉への強く切ない想いもとてもよく分かるのですが、結局最後薫を庇い慟哭するのも、観客置いてけぼり感がすごかった。
何となく薫と姉を重ねて、というのは予想できるのだが、長年苦しみ復讐に生きた縁が庇ったシーンに説得力を持たすには、絶対にもっと縁と薫のシーンが必要だった。
全体を通してキャラクターが薄味だった印象で、消化不良感が残ってしまった。
ただアクションの格好良さ、素晴らしさは健在で、今回は特に新田真剣佑さんによる縁のアクション、姉を想うあまり辛く葛藤し続ける演技など、本当に素晴らしかったです。
それと回想として少し出てきた有村架純さんの巴。The Beginningの期待度が格段に上がりました!
今までの出演キャラクターも沢山出てきて、それも最後感があって良かったです。
個人的に蒼紫様が大好きなので、もっともっと観たかった…泣
原作未読のため、かなり好き勝手なレビューですが、映画の構成には疑問を感じてしまいました。
まぁThe Beginningもしっかり観に行くんですが!!