「人を活かすが為に戦う「贖罪」」るろうに剣心 最終章 The Final Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
人を活かすが為に戦う「贖罪」
配信等でボチボチ追いかけてみていた今シリーズ
劇場で観るのは初めてですが観賞
家にあった原作マンガを
一通り読んで連載当時に知ってたくらい
るろうに剣心の個人的に面白いと思うところは
敵キャラクターのデザインがほんと個性的で
初登場時の何じゃこりゃ感から特殊な戦い方
そして徹底して味方側も緋村剣心の周囲の
人が徹底して狂言回ししてくれることで
謎めいたキャラを維持しながらずっと
戦ってられる上手いやり方だなあと思ってました
で今作はそのキャラクターに実在の俳優の
合わせ込みがほんとうまい
良い意味で役者が世界観に呑まれており
役者の個性が死んでキャラになりきってます
それが新垣健二のアクション指導で動いて
つまらんわけがありません
今回の悪役の新田真剣佑も
持ち味の感情爆発系演技が
復讐鬼と化した雪代縁と良く合っています
演技力って役者のスキルじゃなくて
現場の演出のウデだと思いますが
ここがうまく効いてるんでしょうね
アドリブなんて技術でもなんでもなく
演技ではないと思います
世界観の表現もしっかりしてて
原作も実在名を出しつつかなりファンタジックな
ところをそこそこの時代考証と組み合わせて
妙に説得力を感じる映像になっています
今作のファイナルからひと月後に
前日譚に戻るという変わった公開をするようで
どうしてそうするのか不思議ですけど
それも唸らせてくれる仕上がりになっている
んじゃないでしょうか
このシリーズに関しては
やれば出来るじゃないの日本映画
と思ってしまいました