「皆、拗れてしまってた。」ひとよ うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
皆、拗れてしまってた。
DVはどんな事情があろうともやっちゃいけない。自分の子を腹いせに殴るなんてあってはならない。
あのDVの行状、親父がクズ過ぎて、殺したとしても情状酌量の余地があるのでは?とは思う。
しかしながら、事件後に複雑な環境で生きてきた三兄妹。
母が帰ってきても素直に出迎えられない。
母親が刑務所で過ごした不在の時間と子ども達が成長した時間、三人兄妹とたどった経過が想像出来るだけに、さ迷って帰って来た母親に混乱する兄妹が悲しい。
大好きなお母さん、立派な母、自分たちのことを考えてくれた母親…三人の想いがそれぞれの中に残っているのに素直になれない過程は良い意味で焦らされた。
誰にだってある後ろ暗い気持ちをどうするのか?問いかけている部分もあるが、親子の話でもあるので認知症介護で徘徊する高齢者をもて余す話や元ヤクザの息子がシャブ食って運び屋やってるとかのエピソードもそうだ。
嫌な事だけどどうにかしなきゃいけない。
投げ捨てた方が簡単だけど投げ捨てても後悔し、関わっても思い通りにならない。
物わかりが悪い子どもはすぐ親のせいにする。
物わかりの悪い親は子どもを囲い込んでしまう。
何れが正しいのかなんて、答えはない。
ラストにこんがらがった紐がほどけたときは、ちょっとホッとした。
後、デラベッピンにはわろた。
息子の万引きをめちゃくちゃな言い訳で見逃して貰うのを見せられた後、またしても母ちゃんがデラベッピンを万引きする。
「まだデラベッピンって売ってんの?」と頭の中に疑問が湧いていたが復刻版とか、2度も笑わせにきてるので笑ってしまった。
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