9人の翻訳家 囚われたベストセラーのレビュー・感想・評価
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どんでん返し。そして、どんでん返し。
目が離せない
一言「え?え!ええー!!!」。
◎よかった点◎
・隔離された場所で、一斉に翻訳していく話かなと思ったら。
原稿流出事件が発覚し、「犯人はこの9人の中にいる」と揉め出す。
時間軸が統一していないので、最初はちょっと戸惑う。
でもそこがハラハラさせられる。
・翻訳者たちが「実はこんな行動してました」ってだんだんわかってきて。
最初はややこしかった内容が、だんだん解されていく。
途中見ている方が「すっかり騙されている」と気づきます。
思い込みを上手区逆手に取っていて、ナイス。
・最後に「ああ、そういうことだったのか。参った!」。
これぞ大どんでん返し。
こんなに足元を掬われた感は、久しぶり。後味良好。
△いまいちな点△
・途中から先が見えてきて面白くなるので。
そこまででギブアップしたら、損。
「ダヴィンチコード」シリーズで、翻訳家達が隔離された話がヒントだそうで。
へー。まじですか。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「自分の物は、自分で守れ」
タイトルなし
後出しな感じが・・
謎解きではなく、復讐劇
本作は非常に複雑な展開で、原作を流失させた翻訳家は誰なのか? その謎を解いていくことが本作の見所のようになっている。でも実際はそんな謎解きが本筋ではない。
本作は自分の才能を見出してくれた教授を殺し、火事と見せかけて焼死させた犯人を自白させるために仕込んだ罠なのだ。そこのところが分からないと、ただの複雑なミステリーという印象になってしまう。
犯人=主人公はミステリー小説を芸術として溺愛している人間で有り、作品を翻訳する翻訳家も作家と同様、芸術家であると思っている。出版社社長はその芸術家を金で雇い、金を生み出す道具としか考えていない。
前作2作品で社長は本作と同様の方法で、翻訳家を幽閉して翻訳させてきた。その手口が主人公は許せなかった。彼は芸術家である翻訳家の扱いに強い憤りを感じている。その復讐の舞台に最終作翻訳の場を選んだ。
主人公が翻訳者の扱いだけの抵抗であれば、ここまでの計画を実行することはなかっただろう。しかし恩師を殺したにも関わらず、殺人者である社長はのうのうと金儲けのことだけを考えている。それが主人公は許せず、自白させる計画を同時に遂行していく。
この辺りの展開が複雑でどうしてここまでのことをするのか分からない人も多いようだ。翻訳家仲間を犯行に引き入れていくのは、翻訳家を軽んじたことへの復讐だ。自分がどうしても翻訳家として雇われなければならなかったのは、恩師の殺人に対しての復讐の為だ。
元々主人公は作家としての才能も金にも執着していない。逆に自分の作品が大ベストセラーになったことに戸惑いを感じている。彼は只一人自分を見出してくれた教授に認められたかっただけなのだ。それを理解して観ると本作は謎解き劇ではなく、復讐劇であることが良く分かる。
作家志願の主婦が作品を酷評されて自作を燃やされ、その後自殺するシーンがある。特に筋に関係の無い場面のようにも思えるが、実は作家の心情を伝える強烈なシーンであり、主人公が復讐心を募らせていく重要な場面だ。
鑑賞後に本作の音楽が日本人であることを知って驚いた。映像的な音楽で実に素晴らしかった。
ラスト、復讐を終えた主人公が去る姿がさらりと描かれていて実にやるせない。
犯人の動機は予想外だった。
『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』鑑賞。
*主演*
ランベール・ウィルソン
*感想*
久々の映画レビュー。最近はコロナの感染者が増加している事もあり、映画館に行けない日々が続いて寂しいです。←基礎疾患持ちなので。(^^;
さて、久々に映画を見たのはこの作品。前から気になってた作品で、レンタルして鑑賞。
内容がどんでん返しミステリーになのでワクワクしてましたw
全世界ベストセラー『デダリュス』の完結編を世界同時出版する為に9ヶ国の翻訳家が地下に集められ、翻訳作業が進行する中で、突然、冒頭10ページが公開され、金を支払わなければ続きを全世界に公開するという脅迫文が届く。
9人の翻訳家は誰が犯人なのか、疑心暗鬼になり、それを見てる僕もハラハラしました。
時系列がたまに戻ったり、飛んだりして、解りにくいし、犯人もすぐにわかってしまうのがとても残念ですが、個人的に犯人の動機が割りと予想外だったので驚きました。(^^)
どんでん返しとしては、衝撃度があまり感じられなかったけど、まぁまぁ楽しめました!\(^^)/
誰が何を企んでいるのか、悩みながら観られる
微妙なモヤの向こうに見えるもの
結局、どっちなんだ?
作家はどっちだ?そこじゃないのか?
ラストのひっくり返しが正なら、3部目はどうやって手に入れていたのかまた分からなくならないか?
単に捕まって欲しくて仕掛けたのか?
2つ前の返しに戻っていいものなのか。
あんな嘘みたいなすり替えが答えなのか。
ラスト1つ前が正で、ラストは嘘?
私、理解力ないのかな笑
きっともう一回観直したら分かるかもしれない。
でも、もう一回観たいほどの面白さはなかった。
個人的な話だけど、ミステリー作品を観たり読んだりする際、絶対に犯人を誰か想像して追わないようにしているので(それが当たっているとかに価値を見出せない・物語にどっぷり浸かって翻弄される方が楽しめるので)こうやって二転三転させる系だと一回でスッキリと理解出来ないことがある。
でも、この作品はそれで分からなかったとは思えない。
この、分からないような微妙なモヤの向こうに見えるものに、面白さを詰め込んだのかなと。
だとしたら、あんまり私には響かない。
二本立て一本目。容疑者は9人の翻訳家。 よーし、犯人当てるぞ!と意...
自分のものは自分で守れ
映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」
(レジス・ロワンサル監督)から。
作品中、何度も「自分のものは自分で守れ」という
フレーズが出できたので、もしかしたら、翻訳者誰かの作品?
そんな推理をしたので、ちょっと楽しみながらの鑑賞だった。
また「オリエント急行殺人事件」の話が飛び出し、
「全員が犯人」という若者の答えが、間違いとされたシーン、
ここでも「あれっ、正解じゃないの?」とメモをした。
犯罪に関わったのは、乗客全員だけど、
そのストーリーを書いたのは1人、そんな意味と解釈した。
直接関係ないけれど驚いたのは、日本製コピー機の性能。
「あの日本製プリンターの印刷速度は、世界でも最高水準だ。
1分間で170枚コピーする。デダリュス」第3巻の480ページを、
2台使えば1分36秒でコピーできる」
その印刷するシーンに、目が釘付けとなった。(笑)
「朝食は8時、昼食は1時、夕食は9時、休日は日曜日。
仕事は朝9時から夜8時」
この生活サイクルもちょっと試してみたくなった、
へそ曲がり屋の私。何日、続くかなぁ。(汗)
陳腐
文学論とか金儲け主義がどうとかゆうより復讐の話。だけど作品発表したくなかったのなら、発表しなければ悲劇も起こらなかったので復讐したい気持ちもわかるがこに人なんなの?と思ってしまう。そのとばっちりで大怪我や死人も出てる。全てが最初から自作自演でちょっと中2病が過ぎるのでは?どんでん返しもそんなに驚かない。
だって経験もない若者が翻訳家には選ばれないのでこの人何かあるとまずは思うし、この出版社の社長をそこまで追い詰める理由は余程のことがある訳だなとか思ってしまう。
あんまり面白くなかった。
お洒落な映画
文学への愛と良質なミステリー
凄く面白かった。
本当に2ヶ月間も翻訳家を缶詰めにしていた実話があるというのも驚くが、その他にいくつもの印象的なエピソードを織り交ぜて、文学を商業主義の道具にした男を、混み入ったトリックでじわじわと追い詰めていく迫力。缶詰めにされた人間の心理劇と最後に表出する愛。仇討ち。
映像はキューブリックみがあって美しく緊迫感に満ちており、リオ五輪で椎名林檎のパフォーマンスを担当した日本人作曲家の音楽も貢献していると思った。
『失われた時間』をみせてくれ…
観逃したことをふと思い出したので鑑賞。
物語を愛する人々の反抗、好きですね〜。
「軟禁される必要はなかった」というレビューを見かけて悲しくなりました。彼が救いたかったのは、金儲けの道具と化した文学ですよね。そのために家畜のように軟禁し、制限された方法で翻訳させるという行為は文学への冒涜です。
確かに、タネ明かしの後出し感は否めません。ミステリーとしてはあまり良いものとは言えません。しかし、ミステリーの対処を犯行時に置き換えた時、この物語に説得力が増しませんか?お金のために集まった翻訳家たち、でも各々の胸中には確かな愛がある。そしてオスカルは、文学を救った。身代金は金ではなく文学だった。
ここで気になるのが金の亡者と化した社長。彼の過去をぜひ掘り下げて欲しかったですね。なぜ、人を殺してまで金を手に入れたいほど執着するのか、?あまりに異常すぎます。おじいさんも、はじめは彼を信頼していたからアレックスの本を託したはずです。このままではアレックスとおじいさんが可哀想。そしてカテリーナの過去についても言及して欲しかった。上映時間が短いので、もっと長くできたはずです。ふしぎ。
なにはともあれ、多言語での銃撃阻止シーンがとにかくかっこいい。あそこだけで人生3回分は得した。
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