「ジョニー・トー版と比較してしまう」毒戦 BELIEVER おおつさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョニー・トー版と比較してしまう
やっぱりまず気になるのが、ジョニー・トー版と比べてどう変わっているかということでしょう。
まず捜査協力者が、ジョニー・トー版は組織のなかでそれなりの位置に就いているであろうおじさんで、私利私欲のために捜査協力しているのに対し、韓国版は若い青年に変更している。
若い青年に変更したことによってイ先生の正体の意外性が際立っている。加えて、若くてかわいいので刑事とはどこか兄弟のような関係に見えてしまう。それゆえハクに対し兄貴目線で心情に寄り添うかたちになっており、若くして麻薬王にまでなってしまった彼の境遇に焦点を当てた韓国映画らしい人間ドラマになってます。
人間ドラマとして重厚で韓国版は韓国版で十分面白く見ごたえがありました。
ただどうしてもジョニー・トー版と比較してしまう。オリジナル版を見ていなければたぶんふつうに楽しめたと思うのですが、銃撃戦はジョニー・トー版のほうが面白いとか、なりすまし捜査もハラハラドキドキ感が薄れているとか色々考えてしまってそれが観ていてノイズとなってしまいました。
ジョニー・トー版から脚本もかなり変更しているし、比較されるのを避けるためにもリメイクではなく完全オリジナルの脚本でつくったほうが面白かったんじゃないかなーと思いました。
コメントする