「せっかくクロロホルムを自分で吸って練習したのに・・・」ピアッシング kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
せっかくクロロホルムを自分で吸って練習したのに・・・
いやはや、リード氏、変態でしょ。まぁ、予行演習は必要なのだろうけど、あまり衝動的ではないよね。もう計画立てるという行為自体が変態的なわけで、実際に派遣SM嬢ジャッキーがやってきても戸惑ってばかり。この練習がとにかく笑えた。
ポケベルを使ってることから、時代は80年代かと思われるのですが、音楽がまた微妙に色んな時代を彷徨っていた。ゴブリン風だったり、キース・エマーソン風だったり、AORのようなBGMだったりと、70年代から80年代を行き来していた気がします。冒頭の制作会社ロゴもノイズが入っている映像だし、全体的にフィルムを意識したような古臭い色彩。赤い絨毯なんかはリンチ風だったりします。
実際、自傷癖の人はいるものだし、それを他人にまで実践するサイコキラーだっている。たまたま巡り合った男と娼婦が互いに欲望をぶつけ合うストーリーも確率0%ではないのだろう。しかし、リードの妻モナの心理描写が足りなくて理解に苦しみます。もしや、彼女も人を差す快感の持ち主なのか?そうなると「おまえモナー」という2chっぽいギャグに落ち着くのですが、本編もなかなかシュールなギャグで締めくくられてる。
妄想or回顧シーンもグロくて痛々しいのですが、最も印象に残るのは睡眠薬入れられてドカーンと衝撃音とともに倒れるシーン。あぁ、あの薬はそんなに強烈なのか!?と、試したくなくなること請け合いだ。
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