劇場公開日 2019年7月27日

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「広告の爽やかさに騙されるな!」ブレス あの波の向こうへ ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0広告の爽やかさに騙されるな!

2019年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

萌える

期待を裏切られた作品となりました。

観る前と観た後で、印象がこんなにも違うとはビックリ!

てっきり、少年2人の甘酸っぱい青春の香りが漂う爽やかな内容だと思ったら…。

予想外なラスト!?

なんだか心がモヤモヤとする、精神が擦り切れそうな感じを味わいました。

前半は、1人のダンディな男に出会った少年が、彼からサーフィンを教わり、心から楽しむ様子が描かれています。

波の巨大さに圧倒されつつも、自然の素晴らしさ、人間のちっぽけさを感じ、少年たちが波にうち砕かれながら成長する姿が、凄く良かった!

気弱そうな少年の表情が、波に乗ることで、徐々に逞しく男らしく成長していく。

大人の階段を登り始める、少年たちの姿に感動したのですが…。

後半からガラリと様変わり⁈

ダンディな男性が突如、友達のルーニーを連れて勝手に世界へ旅立っていく。

置いてけぼりを食らった少年は、裏切られた気持ちと寂しい気持ちで1人クサクサしていたのですが…。

ここから後半へ。

個人的に、この後半の世界がちょっとドラマチック過ぎて、現実にあってはならないこと過ぎて、納得できなかった。

ネタバレになるので、後半のことはあまり書きたくないけど、少年が大人の世界の扉をあけて行ったことは事実。

大人でもなかなか体験しないような、ことが満載過ぎて、よく少年が自殺しなかったなと思いました。

きっとあのダンディな男は、この少年の何処か真面目な部分を見抜いていたのかもしれない。

ルーニーとは違った部分を、何処かで感じたからこそ、一緒に連れ出さなかったのだと思います。

一夏の思い出という意味では、『スタンドバイミー』を想像させるような雰囲気だけど、なんかちょっと違った気が…。

少年が最後に1人海を見つめながら、事の顛末を深く考えている姿が印象的なラスト。

宣伝のパンフレットのような、爽やかさが一切無くなった、虚無感だけが残る寂しいラストとなりました。

私の期待していた青春ムービーを返して…
(*´-`)

ガーコ