劇場公開日 2022年2月4日

「アニメーションの意気込みを感じる爺作品。」鹿の王 ユナと約束の旅 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5アニメーションの意気込みを感じる爺作品。

2023年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

寝られる

萌える

内容は、上橋菜穂子原作の鹿の王🦌アニメ映画化。主人公ヴァンと捨て子女児ユナが、アカファ国とツォル国との紛争や伝染病に巻き込まれながら、すったもんだの幻想世界冒険物語。(スペクタクル・アクション・サスペンス・ファンタジー)印象的な台詞は『恐怖と憎しみは人を盲目にする。』ヴァンが昔を懐かしむ様に話す言葉。貧すれば鈍する様に思考が滞る仕組みを色々な状況を通じて表現したかったのではないのかなと感じました。印象的な場面は、四足動物の全体描写の素晴らしさと光と影のコントラストが凄い。これだけ手間のかかる表現力をこなす技術の高さが凄い。印象的な状況は、幻想世界の固有名詞・宗教・生活感・世界観・に絵的に表現しようと努力が伺える随所に見える場面。原作を読み映画化を楽しみにしていたにも関わらず、結局コロナショックで上映先送りにされ意気消沈したままVODで見た所存。(2021年9月10日金ロードショーって本帯にかいてます)かなり酷評されていたにも関わらず流石日本を代表するアニメーターの作品。映像でわかってくださいとのアニメ文法の多様で分かりにくくなってしまったのは否めません。『トゥーリムの追っ手を巻け!この男を殺させる訳にはいかんのだ!』『分からないけど分かりました!』何たる雑な従者途中退場のやり方。つぶさに観られるこの様なやりとりと暗転による強引なカット繋ぎが強引に感じた違和感感じます。結果的に綺麗な映像が、伝わりにくく濁ってしまい分かりにくくなり勿体無いなぁと感じずにはいられません。自分的には、ノヴリスオブリージュ的な話ではなく単純に自分勝手な個人主義な自己犠牲に感じます。そして同時に、アニメの潜在能力と可能性を感じる作品です。そして色んな意味でおしい作品。案外自分的には好きです。

コバヤシマル