「オタクアニメではないので」鹿の王 ユナと約束の旅 Pocarisさんの映画レビュー(感想・評価)
オタクアニメではないので
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このサイトであまりに評判が悪いのでどんなものかと思って見てみましたが、ぜんぜん、ちゃんとした映画です。
ただし、オタクアニメ的な展開やキャラ造形はあまりなされていません。
「もののけ姫」等、いくつかの先行作の影響はもちろんうかがえますが、テーマはたいぶ違うものです。
伝染病が、征服された側(完全に征服されたわけではないですが)から征服者の側に広められるという設定、その伝染病に抗えるのが「俺は俺だ」と自己のアイデンティティを民族に依存せずに確立しようとする男、それに、科学の力で伝染病に対峙しようとする医者という点、このあたりからこの作品のテーマは読み解けるのではないでしょうか。
伝染病は実は民族同士の対立に必ず潜む復讐心と恐怖のメタファーなのだとわかります。
そういうスケールで描かれる物語なので、アニメですが一般の実写映画と同じ地平で見てほしいと思います。
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