ロケットマンのレビュー・感想・評価
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着飾った衣装から解き放たれて残るもの。
○作品全体
サクセスストーリーとその裏にある苦悩。同監督ということもあって『ボヘミアン・ラプソディ』を思い起こしたりしつつ見ていたが、ライブエイドを魂を燃やし尽くす最後の輝きの場として魅せた『ボヘミアン・ラプソディ』とは違って、『ロケットマン』は忌み嫌って置いていった自分の原石を必死に取り戻そうとするような、辛く苦しい作品として写った。苦悩を抱えながらもステージ上ではフレディ・マーキュリーとしての主人公を、楽曲とともにきらびやかに撮っていた『ボヘミアン・ラプソディ』だが、『ロケットマン』ではエルトン・ジョンとしての振る舞う主人公がそのきらびやかさに振り回されているように感じる。ステージ上でピアノを弾きながらカメラがグルグルと回るカットが印象的だったというのもあるかもしれない。自らを着飾る衣装と観客の声、ピアノの音にかき回されてしまうかのようなステージ。追い求め、手にしたはずの輝きに翻弄される姿が、スターとして生きる苦悩を想起させた。
自分の原石である音楽への純粋な気持ちに向き合うとき、ステージ上で着飾っていた衣装を少しずつ脱いでいったり、シンプルな音の世界、もしくは無音に近い世界へ進んでいく。大きくなっていく名声とは裏腹に、無くなっていく身近な愛。出てくる人物は増えていくが、主人公が信頼できる存在はどんどんと減っていく…この相反する関係性が上手く表現されてるシーンとして、豪邸で「自殺ショー」を行う主人公が水の中に沈んでシーンが挙げられる。音がほとんどない、シンプルな世界に沈んで行くが、表情は柔和だ。そして「救出」というよりも「強引に浮上させる」見知らぬ人々。名声と自分の奥底にある気持ちが天秤に測られる間もなく、スターとしての存在としての運命を決めつけられているようなシーンで、とても印象的だった。
リハビリ施設の終盤のシーンではスターらしい衣装、スターとして奏でる音、スターとしての振る舞い…自身の気持ちと天秤に測られることさえも放棄して、自分のなかにあるシンプルな音楽への気持ちに立ち返っていく。中でも精神世界の中に現れる父や母たちとの対話を経て自分自身とハグをするシーンは、何よりも過去の自分を承認することが優先されているような演出で、主人公が取り戻したかったものを実直に伝えていた。外のベンチで昔のように歌詞を受け取るシーンでは音のコントロールが素晴らしい。あれだけ華々しく人の声にあふれていた世界が嘘のように、鳥のさえずりと信頼できる仲間との会話だけが存在している。手にしたものと、代償として失ったもの。どちらを自分の意志で尊重するか、選択した上で存在する世界。「孤独に生きていく世界を選択した」と母に決めつけられたが、そこから脱却する一歩目の世界だと言える。
着飾った衣装や人々から押し寄せる様々な声から解き放たれた先には、スターのままでは気づけなかった鳥のさえずりがある普通の日常と、音楽への純粋な情熱だけが残る。朝食を片付ける皿の音を背に「僕の歌は君の歌」を作っていたあの頃のように。
○カメラワークとか
・PANワークで1カットっぽくする演出が印象的。ピアノ弾きながらグルグル回るカットもピアノが手前に来たあとに別のステージに変わってたり、車のライトをアップで横PANして場面転換したり、終盤の高級料理店でトイレから戻ってきたらぐるっとカメラが回り込んでバーニーと横位置で向き合うカットとか。『ボヘミアン・ラプソディ』ではどうだったっけな。
・スローモーションを多用していたけど、正直良いなと思えるところは無かった。冒頭のシーン、初めて歌詞が書かれた紙を受け取るシーン、LAのライブで飛ぶところ。どれも誇張が過ぎて引いてしまった。回り込みと合わせて使われていた気がするけど、それもあって誇張すぎると思ったのかもしれない。ロケットになっちゃうところとかもそんな感じ。正直苦笑交じりで見ていた。
・母へゲイを告白する、電話ボックスのシーン。告白まではボックス外から映して、母に「知ってた」と言われた後はボックス内から映す。電話ボックスが主人公の心の壁のような役割を担っていて、母の言葉によって壁を壊される、というよりも気づけば壁の内側に母が居た、というような演出に。その後電話ボックス(心の壁)を無造作に開くマネージャーのシーンはビジネスとしての関係でしかない、ということの強調に使われていた。
・ラストのPV的シーンは「I'm Still Standing」のPVのパロ的なやつなんだろうけど、演出の古臭さに見合ったカメラの古臭さの表現が面白かった。トイカメラとはまた少し違ったボケとか歪みを足していたような。
○その他
・主人公の目線。初めてバーニーに会ったときの目線のさまよい方が内気な性格を表現してて面白かった。好きな曲の話で意気投合した後は積極的に目線を合わせに行く感じとか。
・水の中の皮膚の色はかなり白色を強調させていた気がする。死との境目、みたいな意味合いだろうか。水の中っていう表現だけで自身の内なる世界みたいな表現になるけども、それに死の気配を漂わせていたように感じた。
『ボヘミアン・ラプソディ』のときも死に直面した主人公のセリフや表情が好きだったので、デクスター・フレッチャー監督の死の表現はちょっと注目したいかもと思ったりした。
エルトン・ジョンへの先入観が覆る秀逸ミュージカル
エルトン・ジョンのことを、どこかバカっぽく思っていて、シリアスに捉えられずにいた自分がいた。実際、エルトン自身が道化師的な持ち味を売りにしていて、ドナルドダックやワニの着ぐるみでライブをするような人なのだ。しかし、道化になるまでには、その人なりの事情や嗜好や歩いてきた道があるというちゃんと考えたら当たり前のことを、エルトンの曲と詞を通じてとてもわかりやすく伝えてくれるミュージカル映画だった。
伝記映画、と呼ぶにはかなり脚色されていて、曲の時系列もかなり変更が加えられている。でも、ミュージカル映画だからこその、単純明快な伝達力を最大限に利用して、ざっくりと人生のようなものを堪能できる。このアレンジ力がみごとだと思う。
監督つながりで『ボヘミアン・ラプソディ』と比較されがちではあるが、まったくベクトルの異なる作品だし、ラストが『ボヘ』のようなカタルシス満載のライブではなく、おちゃらけたミュージックビデオであることも、なんともエルトン・ジョンらしくて好きです。
本格ミュージカルを伝記仕立てでどうぞ
オープニングから「ウェストサイド物語」ばりのミュージカルで、度肝を抜かれたと同時にワクワクしたよね。
背景とか、周りの人たちが古い写真のように色が抜けていて、一瞬で「ああ、これは過去なんだな」とすんなり受け入れられる演出は最高。
タイトルにも書いた通り、「ミュージカル」というベースに「エルトン・ジョンの半生」という伝記要素が加わったのが本作の色だと思う。
時系列にとらわれず、ストーリーに対して一番「ノッて」くる選曲なのも良かったし、主演のタロン・エガートンが実際に全部歌ってるから、ミュージカルスタイルに完璧に馴染んでたのも良かった。
あんまりエルトン・ジョンに詳しくないから、観る前はやや不安な部分もあったけど、最終的に素晴らしい映画だったよね。
エルトン・ジョンの90年代くらいまでの人生が描かれているわけだけど、「愛」をテーマに「自分語り」をするエルトン、っていうスタイルが破天荒。
セラピーの教室で「えっ、こんな事聞いちゃって良いのかな?」みたいな気持ちを抑えつつ、エルトンの話を聞いてるみたいな。そんな感覚があったよね。
私自身、「自分を愛せない人は、他人からも愛されない(あるいは愛されていることを受け入れられない)」と確信してるから、エルトンがレジー(本名)をハグしてあげられたとき、「これでやっと愛してもらえるんだ」と思って胸が詰まったよ。
複雑な少年が、愛を求め彷徨って、傷ついて、時には自ら愛を手離して。そんな繰り返しの中で、静かに自分と向き合い、自分を愛するチャレンジをしたからこそ、他人にも受け入れてもらえる。
すでにスキャンダルとして知られていることとは言え、まだご存命なのにこんな赤裸々に映画化しちゃう胆の太さに脱帽。
でも、それこそエルトンが「自分を愛せている」証明なのかもしれない。
エルトン・ジョンという人物を通して、あらゆる形の愛を「尊い」と思える、素敵な映画だった。
ついでにプラスして。
エンドクレジットで映画の中の衣装と、実際に身につけていた衣装を比較・堪能出来るんだけど、あのアホみたいなぶっ飛び衣装(とメガネコレクション)を忠実に再現した制作側のエルトン愛。
うち何個かは本物よりクオリティが高いぞ!
衣装もこの映画の見所の一つかな。
魔笛のパパゲーノをリスペクトすれば良いのに♥
僕にとって、どストライクの『エルトン・ジョン』だが、『クロコダイルロック』が流行っていた時は『ウィンクス』に入れ込んでいた。偉大な作曲家だろうが、『ギルバート・オサリバン』や『サイモンとガーファンクル』と比べて、彼が飛び抜けて偉大だとは思えない。『カーペンターズ』や『アバ』もいたし、『ジョン・レノン』だって、復活をしていた。
『ローリング・ストーンズ』の『アンジー』とか『ビー・ジーズ』の『メロディ・フェア』とか、この頃の名曲は沢山ある。
そうそう『ビアノマン』は『エルトン・ジョン』ではなく、『ビリー・ジョエル』だし、同じジョンなら、『ジョン・デンバー』の『カントリー・ロード』だし『スティビー・ワンダー』が現れて『迷信』と言うアルバムを残すのもこの頃。
さて『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』で話を締めくくるのだろうが、『虹の彼方に』♥
バーニーの力は大きい。
因みに最後の曲は彼の曲ではない。
もう一組忘れた。『QUEEN』
まぁ、それは兎も角、この映画はミュージカル仕立てで踊りも長回しを使って誠実に作っていると感じる。
作曲家エルトン・ジョン製作総指揮による作詞家バニー・トービンへの感謝の映画
デクスター・フレッチャー監督による2019年製作のイギリス・アメリカ合作映画。
原題:Rocketman、配給:東和ピクチャーズ。
ユア・ソングとキャンドル・イン・ザ・ウインドは大好きであるが、エルトン・ジョンに関しては、知らないことばかりで、とても興味深い映画であった。
まず、王立音楽院でクラシックピアノを数年間学んでいたことに驚き。映画としては、1回聴いただけで完全に演奏が出来ることをうまく示した入学試験時の描写が、なかなかうまい。ピアノに関して天賦の才能有するけど、基本的な訓練も幼少時にきちんとしていたのか。
ユア・ソングの詩は昔からとても好きだが、エルトン・ジョンによる詩と思っていた。恥ずかしながら、作詞家のバニー・トービンという存在を全く知らなかった。映画を見ると、一時期の別離もあったが、長い長い彼らの共作が、奇跡の様な貴重なものに思える。エルトンはバニーに昔は恋心も持っていた様だが、本作は製作総指揮者でもある彼のバニー・トービンへの感謝の映画の様にも思えた。
そして、バニーも同居していたエルトン・ジョンの実家で、ユア・ソング誕生の瞬間の映像表現は実に素晴らしかった。Gかと言いながら音を探すエルトン演ずるタロン・エガートン、次第に美しいメロディが出来てきて、それを聴いたバニー演ずるジェイミー・ベルが階下に降りてくる。エガートンはジェイミーの目を見ながら今産まれたばかりの新曲を歌いあげる。
Oh, I know it's not much but it's the best I can do
My gift is my song
And this one's for you
And you can tell everybody this is your song
It may be quite simple but now that it's done
I hope you don't mind
I hope you don't mind
That I put down in words
曲の圧倒的な美しさに、聞きいる祖母同様に感動するとともに、実際に自分で歌ってるらしいタロン・エガートンの歌の旨さに驚かされる。そして、彼女に向けられた様なこの歌の詩が、実は作詞家バニー・トービンの作曲家エルトンへの思いを込められたものであることを知り、感動させられた。
製作マシュー・ボーン、 デビッド・ファーニッシュ 、アダム・ボーリング、デビッド・リード、製作総指揮エルトン・ジョン、クローディア・ボーン、ブライアン・オリバー、 スティーブ・ハミルトン・ショウ 、マイケル・グレイシー。
脚本リー・ホール。撮影ジョージ・リッチモンド、美術マーカス・ローランド、衣装ジュリアン・デイ、編集クリス・ディケンズ、音楽マシュー・マージソン、音楽製作ジャイルズ・マーティン、振付アダム・マーレイ。
出演は、タロン・エガートン(エルトン・ジョン)、ジェイミー・ベル(バーニー・トーピン)、リチャード・マッデン(ジョン・リード)、ジェマ・ジョーンズ(アイヴィー)、
ブライス・ダラス・ハワード(シーラ・フェアブラザー)、スティーブン・グレアム(ディック・ジェイムス)、テイト・ドノバン(ダグ・ウェストン)、チャーリー・ロウ(レイ・ウィリアムズ)、スティーブン・マッキントッシュ、トム・ベネットトム・ベネット、オフィリア・ラビボンド、オフィリア・ラビボンド。
【友人がいるという大切さ】
この映画は、イギリスのロックスターであるエルトン・ジョンの伝記的なミュージカル仕立ての映画である。このように表現してしまうと陳腐な映画のように思えるが、主人公であるエルトンの盛衰が生々しいままに表現されているという意味では、他に類を見ないヒューマン映画といえるだろう。
幼少期から父親のネグレクトを受けていた主人公レジー(後のエルトン・ジョン)。孤独を感じていた彼は音楽と出会い、自らの才能を開花させていく。そして、彼の曲の作詞家であり、生涯の友人であるバーニーと出会う。音楽を続けていく中で、レジーは「過去の自分を捨てるんだ。なりたい自分になるために」という助言をもらう。そして、エルトン・ジョンとして生まれ変わり、ロックスターとして成功していく。
しかし、成功してもエルトン自身は、父親からの愛を感じることはなかった。父親は別の家庭を築き、自分には向けなかった愛のある眼差しを、新しい家族には向けていたのである。同時に、同性愛者であったエルトンは社会からも受け入れてはもらえない。
そんなことから常に孤独を感じ続けていたエルトンは薬物依存、アルコール依存、買い物依存などに陥ってしまう。そして、遂には友人であるバーニーとも決別してしまう。
ロックスターとしてのエルトンはどんどん堕ちていった。やがて、ピアノを弾くことすら恐れてしまう。しかし、最後に彼を救ったのは友人バーニーであった。出会った頃のやりとりを想起させる、これに曲をつけてくれよと貰った1枚の詩。エルトンは友人の詩を眺めている内に自身の中に湧き上がる曲を表現するべくピアノに手を伸ばした…
以下感想
友人愛。生涯を通した友人がいるということはなんとも幸せなことだろうか。苦楽を共にした友人と出会えることは、本当に貴重である。この映画を見ていると、愛情や友情が儚いものであることを想起させられると共に、尊いと感じずにはいられない。
自分の洋楽偏差値の低さをまた後悔w
洋楽は全く聞かないけど、エルトン・ジョンは知ってますとも、ピアノを引きながら陽気な衣装でショーをするゲイで薬中のスターでしょ?
「キングスマン」でも出てきていたしw
でも作品を見ると幼少期からの生きていく上での色々なハードルが彼をそうさせてしまっているのかもしれないな、と感じてしまった。
幼少期に家族の愛に触れることができないのは非常に辛かったことだろう。
そんな彼には驚くような音楽の才能があり、どんどんと伸び上がっていく。と言うストーリーは観ていて非常に引き込まれた。
しかしながら洋楽をメインとしている作品あるあるではあるが、「全く曲がわからないww」
たぶんファンならどんどん高揚し、盛り上がるシーンでも「いいなーw」と思いながら鑑賞w
逆に新鮮なのでそれはそれでいんだけどw
やはり富と名声を手に入れた人あるあるかもしれないけど、どうしても孤独ってのがやってくるのね、っていうのは観ていて少し考えさせれた。
でも本当に大切な人はずっとはじめから近くにいたのかってのもベタではあるが、非常にいい話。
またエンドロールでも描かれているが、作詞家のバーニーは唯一無二の相棒であり、エルトン・ジョンもすばらしい人間なのだってのが非常に嬉しかった。
また最愛のパートナーにも出会え、子供もいて幸福なのは自分のことのように嬉しいねww
映画としてはミュージカル部分も見応えあったりで楽しめるが、ボヘミアンの様なドンドンと入り込んでしまうって感じではなかったかな。
しかし、エルトンジョンの様にポップで優しく観ていれられる作品でした。
また主演のタロンも憑依したかのような歌唱と見た目(薄毛もw)も非常にすばらしい。
ボヘミアンラプソディーと比べるべきでは無い
何故かボヘミアンラプソディーと比べられたり、並べられたりしているのを見ますが、ジャンルが全く違うと思いました。
ロケットマンは、ミュージカル…になるのかな。
他にボヘミアンラプソディーと違うところは、バンドが出来るまで、デビューするまで、ヒットするまで、曲が出来るまで…等 の過程はそんなにない事。
いろんなエピソードを詰め込んではいますが、途中からミュージカルに切り替わり、そのままそのシーンが終わる。
↑この繰り返し。
え?その後どうなったの?となるシーンがとても多かったです。
エルトンジョンのファン(歴史を知っている人)には分かるのでしょうね。
そのせいかどうか分かりませんが、全体的にみて少し浅く感じました。子供の頃のエピソードもありますし、時間内に収められず、致し方ない事だったのかもしれません。
エルトン・ジョン大ファンの私のレビューです
派手なパフォーマンスと栄光の影で、いつも寂しさと孤独を抱えていた、と言うことか。あんなに成功して大金持ちになったのに、両親から愛されなかったとはなんとも悲しすぎる。
全体の出来としてはイマイチ感あり。ラスト、これで終わりと言う感じで、その後から現在に至るまでの事は説明文と本人の写真を載せると言う、ちょっと安直なパターン。
そもそもこの種の映画で大事な、「ボヘミア・ラプソディ」のようなライブパフォーマンスの迫力があまり感じられなかった。
また、彼の名曲がいっぱい使われていたのは良いが、発表当時と映画のストーリーの流れとの時系列がめちゃくちゃなので違和感を感じた。それに「ユア・ソング」以外は使い方があまり良かったとは思えない。ほとんどさわりの部分で終わってるし、アレンジのしすぎでオリジナル曲の良さを台無しにしている。その点、前述の「ボヘミアン・ラプソディ」はオリジナルそのままで歌っていたと思う。
私の一番好きな「ベニーとジェッツ」を何と言う使い方をするんだと文句を言いたい!ドジャーズスタジアムでのライブパフォーマンスを再現したら最高だったのに、非常に残念!
いずれにしても音楽家の映画は大体においてイメージダウンになる内容が多い。この映画も例外ではなく、エルトン・ジョンのファンの私(LPは10枚くらい持っている)としてはがっかりだった。
個人的な意見だが、バーニー・トービンと別れてからエルトン・ジョンの才能は燃え尽きてしまった。その後二人は修復したが、すでに燃え尽きていたので何も残っていない。以前のような胸に突き刺さるようなメロディーはなくなってしまったので、それ以降彼のCDは買っていない。例外的に、1997年のダイアナ妃のお葬式で歌ったキャンドル・イン・ザ・ウィンドは買ったが、これはもともと1970年代に発表された曲の歌詞をアレンジしただけ。
異才、奇才、天才
子供の頃から、やはり音楽に関してはずば抜けた才能だったんだ。しかし、両親、特に父親からは愛されずに育つ。祖母だけが愛していたのだろうか。実在の大物ミュージシャンの伝記映画はどうしてもボヘミアン・ラプソディと比べてしまうし、本人の音楽的、経済的成功から、孤独→周囲への不信感、恋人の裏切り、ドラッグに溺れていく様が既視感がある。同性愛も重なるかもしれない。金で買えるものは全て手に入れたが、買えない人の心までは手に入れられないことを悟ったのか。また、人にそうさせてしまっていた自分がいたことに気付いたのか。彼は施設や、長年の親友であり、作詞家バーニーなどの協力があって、無事更生する。凡人には理解できないが、自分でもついていけない位の大成功をおさめた者が抱える悩み、プレッシャーは計り知れない。また名曲を残してほしい。タロンは何を演じても上手い。
ロケットのように真っ直ぐな人
映画の冒頭で、先輩ミュージシャンに「なりたい自分になる為に、自分を殺す」という教訓をエルトンは教わる。
曲が売れて億万長者になっても、エルトンは父親や人生のパートナーとは上手くいかず、さらには過去の自分を捨て切れずにいた。
しかしバーニーの提案で、田舎暮らしをする事になる。
そこでは、忙しく華やかな世界とはかけ離れ、ゆっくり自分を見つめ直す時間があった。
映画の終盤で、過去の自分にハグをするシーンにグッと来ました。
音楽に、恋愛に、真っ直ぐな故に周りの人と衝突してしまう主人公の苦労と葛藤が描かれていて、とても感動しました。
素直すぎるせいで、他人とぶつかることは誰でもあると思います。だからこの映画を見てエルトン・ジョンにとても親近感が湧きました!真っ直ぐな生き方も悪くないんだよと感じました。
愛してる!!!
オープニングからはちゃめちゃで、なんじゃこりゃ感がありましたが、あっという間に引き込まれました。
生きていてくれてありがとう。
と伝えたい。
音楽はたくさんの人を救ってくれるのに、
それを生み出している人はとんでもない苦しみを味わうのかと
エルトンジョン以外にも同じようなことになっている伝説のアーティストはたくさんいますよね。(私はカートが大好きで)
純粋に音楽を愛し、楽しみ、
その力を認めてもらいたい。
その思いのまま、気付いたら何だか違う方向へ。
お金や名声ってのは恐いもんです。でもお金欲しい。
奇抜すぎる衣装に心躍らせてもらいました。
ちょっと大げさにしてる?
と思ったら本当に着てた!
エンドロールは必見ですね。
子ども時代の顔なんてそっっっくり!驚きました!!!
心がきゅうっとなります。
でもこれはファンタジーじゃないんだなあって。
素晴らしい音楽と美しい衣装、そして真っ直ぐな心に癒され、そして苦しめられます。
大好きです。
ジョン・リードって・・・(笑)
時期的監督的にも「ボヘミアン・ラプソディ」と比べしまいそうなのと、エルトン・ジョンは曲は良い曲が多いけど、キャラクター的には遠巻きにしてしまっていたので、なんとなく見始めたのだけど、意外とすごく楽しめた。
ボヘラブでは歌はフレディの声を使ったことで、パフォーマンスを見ていてやはり若干の違和感を感じたけれど、タロン・エガートン自身が歌も演奏も演じきったのがとてもしっくりくる。
ミュージカル仕立ての中で、妄想と現実が錯綜しつつそれがエルトンの内面を表しているようで、とても仕掛けがうまいなぁと思ったりも。
そしてジョン・リード。
どちらの映画でも敏腕だけど人間性がな・・・と思わせるところが共通だったりで、ある意味名前が一番記憶に残るとも言えるかも(笑)。
人気も下降気味で少し過去の人の感じもあった80年前後当時だったけれど、ちょうどI'm Still Standingの入ったアルバムからチャートに戻ってきたのを覚えている。盟友Bernie Taupinもその期間ソロ・アルバムを出していたりもしたけれど、結局再度タックを組み直せて本当に良かった。
映画を見てしみじみ思った。
Your Songが好きな人は見て
Your Song が好きなので見ました。この歌が出来るシーンで泣いてました。バーニーとの友情が終わらなくて良かった。
奇抜な衣装に不安になりつつ、ミュージカル好きなので全体的には楽しく見れました。
悲しい現実から向き合う強さ
主人公のエルトンジョンは、始めとても内気で自分の感情を抑えて生きてきた。
父親からちゃんと向き合ってもらえずに愛情を受ける事なく育ち大人になっていく。
そんな中音楽と出会い自分の気持ちを思いっきり発散出来る所からどんどん変わっていく。
全ての事がどんどんといい方向に向かっていくほど、本当の自分は、どこか?見失なっていってしまう。
それは、スーパースターだけではなく普通の人にでも同じ事が言えるのかと思いました。
自分自身が良い時に悪い時にもそれしか見えずに大事な部分を見落としがちになる。
僕、自身もついついその流れの中に飲まれて全てがそうだと感じてしまう事があります。
でも、この映画の中では、どんな逆境の中でも立ち上がる事がきみには、出来る!そんなメッセージを感じて心が強くなれる気がしました!
天才は、大変
エルトントンジョン
あまりよく知らなかったけど、歌は、聞いたことありました。
天才だから、とても感性強すぎて
生きるのが大変だなぁと。
愛を求めてさまよってたけど
晩年、しあわせになれて良かった。
85点
内容はボヘミアンの次に
見たのでボヘミアンと同じように見えて
新鮮味なし。演技力と構成互角。
音楽と歌声がボヘミアンの勝ち。
あとあと評価みたら歌声
吹き替えではないと知り、そこは勝ち
けどやっぱり自分の声じゃないのに
歌ってるように見せる演技えぐすぎたからなーw
まぁ、家庭明るい暗いは違えど
悪いやつ、ドラッグ、仲間割れ、ゲイ
なんねんな。家庭環境悪いのはよかった
ハグしてって子供がゆったらハグしろ!!!
アリーマイラブのロナルドチーニーがいた。
エルトンが始めてアメリカで開くライブハウスのオーナーさん。
アリーにポイされたあのロナルドチーニー!!!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
9月に足の怪我をして見にいけてなかった本作。11月にはいって京都みなみ会館でやると知っていそいそ出かけてきました。
オレンジのツノつけたおかしな格好をしたエルトンが断酒会か断薬会(そんな言葉ないかも…)に乗り込んでって、自分の話をするというストーリー。
全身オレンジのいかれた格好で1950年代に紛れ込んでミュージカルが開始していくのだけど、1950年代の人と、エルトンとの色彩対比が見事で一気に引き込まれた。
そしてねぇ、子ども時代のエルトンが切なくて切なくて。
父にも母にも冷たくされ、お婆ちゃん(ブリジットジョーンズのママさん役の人)だけが唯一優しい。
父に思いきってハグしてってゆったら無視!
もうその辺から泣いてましたよ…
子どもがハグしてってゆったらとりあえずハグしろ。
てめえの事情なんて知るか!子どもにできることをしろ!と心で叫びました。
家族それぞれが今いる場所では愛を感じられなくて、4人がそれぞれの方向を向いてI want love,but it's impossible.って歌うのが、悲しくてボロ泣きですわ…
リチャードマッデンがわっるい彼ピを演じてます。
ロブがあんな悪い顔するなんて…とスターク家の兄弟の気持ちで見ました(ゲームオブスローンズ ネタです)。
エルトンジョンは作詞はしない人なんですね。
相棒の作詞家くんがリトルダンサーのジェイミーベルでした。大人になっちゃったね。
音楽家の定番である酒と薬と色に溺れるタームはバッチリありましたが、わたしは子どもエルトンがちゃんと愛を求めたのに無視されたってことから、彼に非はない!と完全擁護の立場で見ていましたから、いつもは音楽家の依存症に冷たいのですが、そんな気持ちにはなりませんでした。
音楽もいいですね。知らない曲もずっと耳に馴染む。
ユアソングはムーランルージュの曲という認識でしたがら今後はエルトンジョンの曲だと改まりそうです。
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