劇場公開日 2019年8月23日

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「エルトン・ジョンの事はよく知らなかったけど…」ロケットマン どんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5エルトン・ジョンの事はよく知らなかったけど…

2021年12月23日
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「エルトン・ジョン」という名前は知っていましたが、どんな人なのか、何の歌が有名なのか、殆ど知らなかったので今日まで食わず嫌いしていました。20代男です。

本作の宣伝広告がバンバン流れていた時、「あの『ボヘミアン・ラプソディ』の監督が贈る!」みたいな謳い文句をよく見かけた記憶があります。
元々QUEENはよく聞いていたこともあり、ボヘミアン・ラプソディは私も大好きで、映画館で2回、DVDで2回の計4回見ました。
そんな大好きな作品の監督が、またしても大物アーティストの自伝的作品を作るということで、めちゃくちゃ興味をそそられてはいました。
ただ、、エルトン・ジョンを、知らない。
そんな私が観に行って100%楽しめるのかな?という食わず嫌いから、なんとなく手を出さず、時間が過ぎていきました。

そんな中、少し時間も空いたので、映画でも見ようかな〜とアマプラを物色していたところ、改めて本作のタイトルを目にし、もう思いきって見ちゃえ!とクリックした次第です。

結果としては、とても楽しめました!見てよかった!!
エルトン・ジョンの楽曲は初見で聞いても素晴らしいものばかりでしたし、何より作中に歌が流れるタイミングが絶妙なので、引き込まれる作りに感じました。
主演タロン・エガートンの表情や所作も無駄がなく、まさしく1秒も見逃せない名演技でした。

個人的に、1番印象に残ったのは母親のシーラです。
「あなたは汗水流して働かずに成功した」というセリフ。
正直、途中まで私も「やたらトントン拍子で成功しちゃった人なのかな…」と思ってましたから笑
しかし、バーニーとの会話で改めて明らかになる、異常な仕事量や仕事に対する熱意(執着?)。
アーティスト「エルトン・ジョン」を本当に理解出来る人に早く現れて欲しい!と思いながら祈るようにして観ていました。

自らのアイデンティティを探る、というテーマはどんな作品でも大なり小なり取り上げられるものではありますが、本作に関しては、分解していくと一つ一つは案外単純なものだと感じます。
冒頭で、自分の依存症を自嘲気味に語っていますしね。
ただ、前述の「あまりにも上手く出来すぎてしまったこと」や、本人のプライドが事を複雑にしてしまった、といったところでしょうか。

相手、そして自分を許すことの大切さを学んだ作品でした。
明日から通勤がてらエルトン・ジョンの楽曲に触れてみたいと思います。

どんちゃん