「エルトンの苦悩をまったく知らなかった」ロケットマン エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
エルトンの苦悩をまったく知らなかった
劇中のエルトンの言葉にも「1975年以降は…」とあったが、確かにその頃までは私も彼の熱心なファンだった。外見がケバケバしくなり、音楽の鮮度が落ちてきて、徐々に彼から離れてしまった。
今作では、神童と呼ばれた少年期、作詞家バーニー・トーピンとの出会い、スターダムへと駆け上がった絶頂期、アルコールとドラックに溺れた低迷期、そしてそこからの脱出と、1950年代から1990年頃までを俯瞰する。
選曲については、70年代前半までの曲がほとんど。それぞれのシーンに合った曲が選ばれた感じで、時系列が無視されており違和感は否めない。
個人的には最初に買ったアルバムが「ホンキー・シャトー」で、一番好きな曲が「ロケット・マン」。なので「ロケット・マン」や「ホンキー・キャット」にはやたらテンションが上がったのだが、一般的にはマイナーな曲なのかも。
エルトン役は「キングスマン」のタロン・エガートン。カッコ良すぎるが、映画はこれでいいと思う。
クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」と違ってエルトンを知らない人にはきつそうだが、彼の苦悩に満ちた半生を垣間見ることができる秀作だ。
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