「愛を求めるから孤独になる(その短いガウンは止めろ)」ロケットマン bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
愛を求めるから孤独になる(その短いガウンは止めろ)
中学生の頃、興味があって英詩の和訳をすることが多かった。中学生の英語理解なので笑っちゃう和訳だったとは思うけど。対象はロックの歌詞です。「レコードのブックレット」に訳が付いていないアーティストの。YesとかEL&PとかBowieとかBrian Ferry、その他もろもろ。ある日、浜辺美波似の超絶美少女(妹同級生)が「お兄ちゃん、これ訳して」と持って来たのが「Yoursong」。実際のところ持って来たのは取次役の妹で、「10分で訳せ。そんくらいしか能ねぇだろ、お前」と命令されたんすけどね。
「こんなん、和訳出回ってるやん」と思いながら、改めて原詩を見て、えらくシンミリしてしまう。「モテない男が女の子に曲を捧げる歌」にしか読めなくて。なんか、身につまされるし。屋根の上で苔を蹴るとか、暗いな、オイオイオイ。ま、地べたでボール蹴ってるサッカー部中学生♂の心に滲みる詩じゃ無かった。いい曲なのに、歌詞は「ちょいショボでありきたりな感じ」と言う印象が心に刻み込まれました。
今、この年齢になって改めて、噛みしめる様に、英詩を読んでます。単純な恋の歌じゃないって判るのに、何十年かかってんだろ、俺。大好きだと思える誰かが、そこに居るだけで感じられるシアワセを、ゆっくりと口ずさむ男の孤独の歌なんですね。
愛の無い家に育ち、愛を求め続けるエルトン。ロケットマンは、皆んなから離れた孤独な場所で、命を燃やし尽くそうとする男の歌。孤独で、誰からも愛されていない音楽家多過ぎ問題は置いといて。
三吉彩花のアレがミュージカルなら、この映画は立派にミュージカル。特に前半戦。「土曜の夜は僕の生きがい」が最高!インド人ですやん、インド映画ですやん!そう言えば、レスターとかインド人街あるらしいし。
「ダニエル」は二小節でボツ。「イエス・イッツ・ミー」は登場せず。そこが、ちょっとだけ残念だったのと、ズボンは履いてて欲しかったよね、Yoursong の場面!
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追記
青春ものが好き・音楽が好き・ミュージカルが大好きなので、この映画を嫌う要素は無いんですが、さすがに去年フレディー・マーキュリーの物語を見ているだけに、「ストーリーの既視感」は問題でした。エルトンとフレディー、生き方も人間としての再生の仕方も、ほとんど同じじゃないですか。エルトンもライブエイド@ウェンブリーに出てるし。
ミュージカル的な仕立ての前半戦は正解だったと思います。全盛期のエルトン・メドレーを踊りを混ぜて十分に堪能してもらった後で、ロケットマンのドラマをゴリゴリゴリ。前半戦から普通にドラマをやられてたら、後半の辛さに耐えられなかった気がしますし、ボヘミアンとの類似性を薄めることも出来なかったと思う。
エルトンは存命。ツアーからは引退するそうですが曲は書けますよね。作曲は続けて欲しい。また、Yoursongを「僕の歌は君の歌」と訳した、いや、こいつは歴史的に素晴らしい邦題だって思うんですけど、こんなセンスが最近失われている気がして寂しいです。
bloodtrailさん、こんばんは。
「爆音映画祭」初体験でした! 音で変わる映画の魅力を改めて感じました。
「グレイテスト・ショーマン」と本作、「劇場版 シティーハンター」とハシゴしました(笑)
bloodtrailさん、
ユーチューブ見てきました!
あぁ、黄昏時のコンサート、ほろ酔い気分で鑑賞したいものです。
たしかにエルトンの貫禄はすごいです。
日本人だと誰が音楽伝記映画に?と考えたら、
やっぱり三波春夫しかしない気もするステージでした。
bloodtrailさん、ご指摘ありがとうございます。
ボーッと見てるんじゃねーよ、と突っ込まれそうです。
この音楽レジェンドたちの映画化はどこまで行くのでしょうか、アメリカのロックバンドの映画も見たいのですが、日本だったらユーミンやサザンになるのでしょうか。
監督脚本は三谷幸喜が担当したりして…。
化学と人類の歴史を一緒に学べたら楽しそう。広い意味で、すべての学問は繋がっているのか...どーしても生物というか虫系は、小さい頃連れていかれた蝶パークみたいなところで、蝶がいると知らずに蝶がわんさか飛んでる空間に入ったときのトラウマが克服できずにおります😭😭
広島のエルトン失礼しました。これからは先生と呼ばせて頂きます←
血筋っていうのはありますね。理系うらやましいです。理科がほんとに苦手で、化学も生物もだめだし、スターウォーズが好きなのに天体(?)系も...😭😭『海獣の子供』でも『工作』でも、bloodさんのように多方面に造詣が深ければなぁと思います。いやほんと、毎回レビューとコメントに感嘆させていただいてます。
広島のエルトン!
リアルタイムで聞いてたのがその辺りやアヴリルでした。QUEENやBeatles、ボンジョヴィが子守唄で、親子でマイケルを踊るような家庭でして🤣🤣でもその英才教育(?)のおかげで、感動が増している部分があると思っています。
bloodさんは関西でしたよね?あ、そういえば年末の忘年会のエルトン準備はバッチリですか?笑
bloodさん、いつもありがとうございます。Your Songが生まれた瞬間のシーン、もしかしてあの歌じゃないかなって思ったらやっぱりそうで。心の中で漣が立ちました。bloodさんのほろ苦?エピソードも素敵です。音楽って、その曲を聞いていたときの自分がぱぁっと浮かびますよね。私はブリトニーだったりBSBだったりしますが、まだQUEENやエルトンのようにリアルタイムで聞いていたアーティストを映画で観たことがないので、いつかそんな日が来て欲しいなぁと妄想しています。