劇場公開日 2019年8月23日

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「果たしてこれは伝記物か?MVか?」ロケットマン 輪入道さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0果たしてこれは伝記物か?MVか?

2019年8月23日
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悲しい

興奮

全体的に音楽で描写するシーンが多め。
曲の歌詞を状況説明の代わりとしてしまっている為か、描写し切れず力技でシーンを進めている印象が強いです。

過去の衣装やパフォーマンスの再現を重視したのか、ライブのシーンが大部分を占めています。
この為、映画というよりも、どちらかと言うとMVを観ているかの様な感じでした。

また、中盤からはドラッグ中毒の描写な為に現実と妄想が入り混じったようなサイケなシーンが多くなります。

当然、普通の人はヤクなんてやった事はありませんので、ポカンとしてしまう事が多め。
敢えてこの手法なんだとは思いますが、観客を置き去りにし過ぎかなと。

前述の通り、ライブ再現を重視し過ぎた為に
ライブ→ヤク→ライブ→ヤク(以下略)
というシーンの繰り返しとなり、観客の理解し得ない領域で話を進められている感じが拭えず、どうにもすんなり入って来ない。

似たような題材のボヘミアンラプソディーは淡々と主人公を描き続けていましたが、そちらの方が感情はしっかり移入できました。

また、孤独感や悲壮感だけが前面に押し出されているせいか、イマイチ音楽も乗り切れず。
この辺りのバランスをちょっと失敗している感じ。

伝記物としては人物描写が希薄過ぎる
MVとしてはストーリーが邪魔
そんな映画でした。

輪入道