劇場公開日 2019年8月23日

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「【”ロケットマン”の圧倒的な楽曲の素晴らしさをベースに、孤高のロックスターの苦悩と再生を描き出した作品。エンドロールで、”止めを刺された”作品でもある。】」ロケットマン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【”ロケットマン”の圧倒的な楽曲の素晴らしさをベースに、孤高のロックスターの苦悩と再生を描き出した作品。エンドロールで、”止めを刺された”作品でもある。】

2019年8月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

 ータロン・エガートンの出世作は「キングスマン」シリーズなのは周知の事実であるが、この作品は間違いなく彼の代表作になるだろう。それほどの演技、歌唱力である。ー

 随所で描かれる美しく、印象的な場面の数々。
 それは「ユア・ソング」が生まれ出たシーンであったり、エルトンがエルトン・ジョンになるシーンであったり。

 楽曲のアレンジメントを含めた映像とのシンクロ度合いの素晴らしさ。エルトン・ジョンが製作総指揮を担っていることが効いていると思われる。「クロコダイル・ロック」「I'm Still Standing」等、私にとっては、リアルタイムではないが、思い出深い楽曲がその印象を深める。

 エルトンの心から離れて行く父親、母親、友の姿を象徴するように、彼の髪も抜けて行く・・。
 髪が薄くなるに連れ、エルトンのステージ衣装はド派手になり、実人生も表向き華やかながら薄っぺらいものになり、彼の心は疲弊して行く。

 彼が如何にあの境遇を抜け出したのかは、映画の中でしっかり描かれている。半世紀に亘る奇跡のような友情をさり気無く描き出す、妙味溢れる脚本の力が露わになる部分でもある。

 あれだけドラッグ、アルコールを摂取してきた彼がリハビリを重ね、現在でも第一線のロックスターであることは奇跡であり、彼の人並み外れた精神力の強さを物語っていると思う。

<エンドロールで流れる言葉の数々と、彼の現在の元気そうで幸せそうな笑顔を観たとき、映画館の大画面が涙で霞んだ作品。あのエンドロールを観ている最中に、凄いカタルシスが私の心中に来たのである・・。>

<2019年8月23日 映画館にて鑑賞>

NOBU
ジョニーデブさんのコメント
2022年9月19日

コメントありがとうございます。今では想像できないかもしれませんが、1970年代半ばのElton Johnはまさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。キャプテン・ファンタスティック(当時はレコード)はビルボードアルバム史上、最初の初登場1位の偉業を成し遂げました。

ジョニーデブ
ゆ~きちさんのコメント
2022年4月10日

あー、思い出しただけで胸熱…。エルトンほどのスーパースターでも、やっぱり生い立ちに傷があると弱い面が出てしまうんですね。ラストのワールドツアー、コロナでストップしましたが、絶対日本に来てほしいです😭…。

ゆ~きち