「施設案内カタログ映像の裏に見え隠れする、一流ホテルのプライド」カーライル ニューヨークが恋したホテル regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
施設案内カタログ映像の裏に見え隠れする、一流ホテルのプライド
セレブたちに愛されるニューヨークのホテル・カーライルの魅力に迫るドキュメンタリー…というより、ホテルの施設案内カタログ映像に近い。
このホテルの大きな魅力は、施設そのものより務めている従業員の人柄がウエートを占めている。
気配りが行き届いたおもてなしが、客を吸い寄せる。
それを象徴するのが、引退することとなったベテランのコンシェルジュ。
彼は吃音症ながらも、雇う側であるオーナーはそれを治すよう命じなかった。実はそこには、ホテル側にも“客を選ぶプライド”がある事を暗に意味している。
インタビューに答える著名人の顔ぶれが豪華だが、特筆すべきはビル・マーレイの名前もある点。
気難し屋で、めったに公の場に出ない彼がインタビューに応じてるだけでも、実はスゴイ事なのだ(彼だけ正規の依頼を受けたインタビューではない点にも注目)。
自分を含めて、おそらく多くの人がこのホテルの世話になる事は一生なさそうだけど、本作を観て客気分になるのもまた一興。
コメントする