「ストーリーは悪くないけど主人公が…」空の青さを知る人よ kuroさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーは悪くないけど主人公が…
友人から一押しだと勧められてAmazon primeで見ました。
ストーリー自体は悪い意味で裏切られることもなく安心して見ることができ、終わり方もハッピーエンドで好みのものでした。
にも拘らず、このイマイチ感はなんだろう、と考えてみると登場人物の魅力のなさだと気付きました。
主人公と他主要3人(しんのは過去と現在をそれぞれ1人とカウント)の内、主人公と現在のしんのが酷い。
姉としんのの過去は素晴らしかったです。
要約すれば上記の通りです。
高校3年生の時、東京の専門学校に通いつつ、バンド活動を応援する、というしっかりとしたプランを持っていたにも拘らず、妹の為に諦めた姉。
5歳の時に姉を引き留めたのは5歳だししょうがないにしても、当時の姉と同じ歳になっても、ノートを見なければ真の姉の苦労と優しさに気付けないのは幼すぎるし、自分のせいで姉が苦労しているから上京する、と考えているにしては、感謝してるけど、周りの人に「お姉ちゃんに感謝しなきゃね」と言われる(姉自身が感謝してよ、と言ったわけではない)と反発したくなる、からなのか態度が悪すぎる。極め付けは、こんなことが言いたいんじゃない、と心の中で叫びつつも放った「あかねみたいになりたくない!」。その後謝ろうとしていたシーンもあったものの結局謝ることなく終了。
終始主人公にもやもやを抱えていた。
また、本作で実在するのか?と言いたくなる程人間できている苦労人の想い人であり、最後に結ばれるしんの(現在)が酷い。
13年でそんなに変わるか、と言いたくなる程見た目がおじさん化しているのはまぁいいとして、どれだけ苦労してきたのか知らないけど、終盤までまだ女子高生である主人公への八つ当たりとしか思えない態度が酷い。
特にプロ云々の話をした時には、プロのくせに、あたる可能性のあるものを食べた結果、演奏出来なくなる他のメンバーは、じゃあなんなのか、と言いたくなった。
姉達と自分が同年代だからこそなのか、主要2人の人間性に共感できないせいでイマイチ乗りきれませんでしたが、ストーリー自体は悪くないので、普通に楽しみたい人にはいいと思います。