「懐かしい顔を探して歩いてきたの」ガーンジー島の読書会の秘密 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
懐かしい顔を探して歩いてきたの
まさにジュリエットは、自分のいるべき場所に導かれてこの島にやって来た。美しい島の風景と、そこに住む人々。既視感は「ライアンの娘」か。この映画のほうが閉塞感はないが。
この話がどう落ち着くのかの戸惑いはハラハラやヒヤヒヤではなく、シンミリとホッコリしたものだった。とてもイギリスらしい、何かを乗り越えた先の幸せな話だった。
いつものことながら、邦題で「秘密」と名乗って、ミステリー仕立てのストーリーを先に匂わす。そういうアオリのセンスが好きじゃない。原題通りに「ガーンジー読書とポテトピールの会」でいいじゃないか。そこに彼らの人柄がにじみ出ているのだから。
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