「気高い魂とそれを守り抜く人たちの良心に素直に感動」ガーンジー島の読書会の秘密 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
気高い魂とそれを守り抜く人たちの良心に素直に感動
今年3月に公開された『マイ・ブックショップ』の舞台はイギリスのとある海岸線の書店でした。
本をきっかけに奥深いストーリーが展開する映画作りは見事の一言です。これから観る予定のトールキン(言わずと知れた指輪物語の作者です)の映画についても否が応でも期待が高まってしまいます。
欧米の人たちには、ナチスドイツによるホロコーストや焚書というヨーロッパにおける人類史的にも認め難い歴史を作ってしまったことへの憎悪やそれを許してしまったことへの悔恨、それらに対する精神的な恢復へのさまざまなアプローチという歴史があるからこそ、本作のように、深くて慈愛に溢れる気高い物語が生み出せるのだと思います。
日本でも『ビブリア古書堂の事件手帖』という古書を巡る作品がありました。原作は専門的な知識を駆使した謎解きミステリーとして十分に楽しめたのに、映画のほうはかなり軽い出来映えとなってしまったのは、そのあたりの歴史的経験の差なのかもしれないですね。
本について語り合える人なら、初めて接する人であっても信頼できてしまう、という感覚は本好きの人なら違和感なくても、そうでない人からみたら無警戒過ぎるように感じられるかもしれません。
ただ、本好きだからといっても、現実的にこの映画のような素敵な出逢いがあるかどうかは保証できません。
リリー・ジェイムスの魅力が最大限に発揮された、素直に感動できる素晴らしい作品。
今晩は。
ご無沙汰しております。
今朝、共感を頂いた事に気付きましたが・・。年度末でバタバタしており・・。(というか、私がグレシャムさんのレビューに共感していた・・。)
今作を映画館で観てからもう、2年半ですね。早いモノです。
『マイ・ブックショップ』もとても好きな作品です。
英国映画って、個人的な感想ですが品性が高い作品が多いと思っています。更に言えば、本好きな人のポップカルチャー愛を映像で表現する、例えば「ブックセラーズ」などのようなドキュメンタリー作品など優れた作品が多いなあとも思います。では、又。