劇場公開日 2019年8月2日

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「監督から丸投げされますが、きっと大丈夫!」世界の涯ての鼓動 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0監督から丸投げされますが、きっと大丈夫!

2019年8月2日
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鑑賞方法:映画館

冒頭の美術館のシーン、いくつか絵画が出てきますが、『海辺の僧侶』という作品について、ネットなどで一般的な解釈を仕入れて置くとこの映画についての考察に役立ちそうです(公開初日のトークショーを聞いてそう思いました)。
また、この監督の過去作品をご存知のかたには、オマージュ的な楽しみもあるようです(私は過去作品見たことないので見当もつきませんでしたが)。
つまり、真っさらな状態で観るとなかなかに厄介な作品。
逆にいえば、テーマらしきものはそれなりに提示されているので、もっともらしい解釈はそれなりにいえてしまえる作品でもあります。
世界の涯てとしか思えない場所での孤独な闘い、ジハード戦士、深い闇のさらに奥底に宿る生命起源、等々、何かを語るためのキーワードは盛りだくさん。

解釈はともかく、この映画の最大のみどころはやはり映像なのだと思います。
アフリカ大陸東海岸の砂浜や空の広がりの美しさ。そして何よりも、アリシア・〝ララ・クロフト〟・ヴィキャンデルの天使感溢れる知性、強さと脆さが同居する繊細な美しさ。
これだけでも映画館で2時間過ごす価値は充分にあると思います。
ラストなんかも『解釈は君たちに任せるから自由に考えてみてよ』という感じで、まんまと監督から丸投げされた形ですが、不思議と消化不良感とか不満はまったくありません。
自分が納得できるイメージを誰もが持てるような〝汎用性〟のある終わり方になってます。

グレシャムの法則
ワンコさんのコメント
2019年8月4日

こんにちは、
そうです。初日に行きました。ヴェンダース好きなんですよ。絵の話は、ちぇって思いました。今ぁー!?みたいな感じで(笑)トーク自体は、どってことなかったですよね(笑)。でも、テロリストも残虐な感じじゃなくて、人として描いてるように感じるところとか、ヴェンダースらしくて、感情を揺さぶられる場面に静かに向かっていく感じが好きでした。まあ、歳とったと思いますけど、ヴェンダースとか、ジム・ジャームッシュとか出来るだけ、監督作品数年に一度でも良いですから、出して欲しいもんです。作るだけで、満点あげたくなります(笑)

ワンコ