サマー・オブ・84のレビュー・感想・評価
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夏休みの甘酸っぱさ漂う前半と、恐怖全開の後半とのギャップが凄い
性欲バリバリ思春期の高校生たちが探偵となり殺人鬼に迫る話。青春×ホラーの融合。夏休みの甘酸っぱさ漂う前半と、恐怖全開の後半とのギャップが凄い。面白かったポイントは2つある。
1つめは、「デイビーの証言が真実か嘘か読めない」こと。
デイビーが妄想癖ということもあり、証言が本当かどうか分からず常にハラハラさせられた。マッキーが犯人ってのはデイビーの勘違いで、実は他に真犯人が居るんじゃ...と思いきやデイビーが正しくて驚き。シャベルとかTシャツとかデイビー視点からのマッキーの行動がいかにも犯人です、みたいな感じだったから逆に裏をかかれた。今考えると「冷凍保存したいくらい」って発言と、電話借りようと家にあがろうとするマッキー怖いな。それにしても証拠品うっかり残しちゃうマッキーさん、間抜けすぎませんかねぇ...。
デイビーの両親はもっとデイビーの話を聞くべきだったね。一方的にウソだと決めつけるのはよくないよ。最後デイビーの推理が正しかったと分かった時の、周りの英雄扱いが気持ち悪い。両親とか今まで信じてなかったくせに、デイビーが正しいと分かった途端に手のひら返すなんて。
2つめは、「人はそう簡単に本性を出さない」というのを考えさせられた。
もしかしたら、殺人鬼ってマッキーみたいに一見人当たりがよさそうな人なのかもしれない。TVでみる殺人鬼の写真とかも「え、この人が殺しをやるなんて」みたいな雰囲気の人が多いし。今のご時世、殺人鬼が隣人ってありえるから他人をそう簡単に信用できないわ。
マッキーが本性むき出してからの森の鬼ごっこはホラー。デイビー追い詰めた時の「俺は必ず戻ってくる。その時まで怯えて暮らすがいい」ってセリフが怖かった。あそこでデイビーを殺すことも出来たのにあえて野放しにするとは。それほどデイビーが欲しかったのか、お楽しみは最後に取っておきたかったのかね。マッキーやられてハッピーエンドかと思いきや、捕まらず逃亡したのはモヤモヤする。不気味な余韻。人の本性は暴こうとせず、そっとしといた方がいいのかもしれない。
ちなみに、俺の本性は誰にも見せたことはない。家族、友人、恋人にでさえも。みんなは誰かに本性を曝け出したことはある?
警官めちゃめちゃ怪しすぎた
めちゃめちゃ面白かった!!
うわこの流れ完全にクロじゃんとか思いながらも、話の展開にワクワクさせられた…!
サスペンスとしてもおもしろかったし、少年たちの夏の冒険として見るのも、胸をときめかせてくれる
あんなん絶対楽しい
殺人鬼も誰かの隣人だ
って怖すぎるなぁ
80年代作品へのノスタルジー
「連続殺人鬼も誰かの隣人だ」
1984年6月。新聞記者の父を持つ15歳の少年デイビーは、オカルトや陰謀論が大好きで、しばしば仲間内からも空想家として揶揄われている。彼の最近の興味は、巷を騒がせている青少年を狙った“ケープメイの殺人鬼”について。
ある日、向かいに住む警察官マッキーの家の窓に、行方不明の少年の姿を目撃する。彼こそがその殺人鬼なのではないかと疑いの目を持ったデイビーは、仲間のウッディ、イーツ、ファラディと共に、4人でマッキーを監視し、殺人の証拠を掴もうとする。
こうして、少年達の一夏の危険な冒険の幕が上がったーー。
随所に80年代映画へのオマージュが溢れ、少年達の一夏の危険なスパイ活動は、『スタンド・バイ・ミー』や『グーニーズ』を彷彿とさせる。また、作中にも『未知との遭遇』『グレムリン』のタイトルや、『スター・ウォーズ/ジェタイの復讐』に登場するイウォークの名前が登場する。
序盤の語り口のテンポの良さも素晴らしい。また、4人組が密かに憧れるマドンナのニッキーの話題や思春期特有の下ネタ、ノリの良い軽快な音楽等、80年代映画的な緩い雰囲気も感じさせてくれ、あの時代の映画が好きな人ならば間違いなく引き込まれる導入だろう。
そんな80年代へのノスタルジーに満ちた本作を鑑賞する上で、多くの人は「最後に少年達の正しさが勝つ」事を期待するだろう。しかし、本作は“少年達の一夏の冒険”という、正に80年代的な青春映画としての“お約束”を、最悪の後味の悪さで裏切ってくる。また、ラストの後味の悪さを演出する為に、80年代映画的な世界観を用いている点もタチが悪い。
デイビー達の活躍によって犯行を暴かれたマッキーは、自らの人生を破滅させられたとして、彼に「必ず殺す」と理不尽極まりない復讐を誓う。以前にデイビーの自宅の屋根裏の修繕を手伝った経験から、夜中まで屋根裏で身を潜め、デイビーとウッディを被害者達を処理していた森の湖畔に拉致する。デイビー達が夜な夜な行っていた”鬼ごっこ”に準えて、彼らを森に放ち、ウッディを殺害する。
しかし、デイビーだけは殺さない。復讐を違うも「それは今ではない」と、すぐには彼を殺さない。彼にウッディという最高の親友を失うという最悪の経験をさせた上で、「俺が戻ってくる恐怖に怯えながら生きろ」と告げ、姿を消す。
保護されたデイビーは、治療を受けて退院するが、恐怖と後悔で塞ぎ込んでしまう。親友のウッディが犠牲になった事に対する後悔の念が、背後にあるボードゲームのタイトル『SORRY!』に現れている演出が切ない。
やがて、日常生活に復帰したデイビーは、再び新聞配達の仕事を始める。そこに書かれた“ケープメイの殺人鬼、未だ逃亡中”の記事を映して本作は幕を閉じる。
【予想を裏切れ。但し、期待は裏切るな】とは、本作に相応しい言葉だろう。さらに付け加えるなら、【期待を裏切るくらいなら、予想通りでいい】とも言いたい。
デイビーの好奇心が手痛い報いを受けるという構図は理解出来る。彼の台詞にあるように「誰もが本性を隠して生きている」という事も分かる。しかし、純粋な少年達が吐き気を催す邪悪に敗北するというのは、あまりにも理不尽が過ぎる気がするのだ。せめて、マッキーが逮捕されるか、中盤でデイビーが包丁を隠し持ってマッキーと接したように、何らかの反撃の手段を用いて彼を倒すというのならば納得出来たのだが。唯一の救いは、彼のおかげで助かった命がある事か。
度々盛り上がりを見せたデイビーとニッキーのロマンスも、結局はニッキーは家族で引っ越してしまう。最後に作戦から離脱してしまったイーツ(とファラディ)は、両親の喧嘩の後片付けをしており、デイビーの復帰を喜ぶどうこうという状態ではなく、それが更に後味の悪さを加速させている。
中盤辺りまでは本当に楽しめた。登場人物達は陰謀論好きのオタク、心優しい臆病者、背伸びしがちな下ネタ好き、勉強家の知識人だったりとステレオタイプばかりだが、それぞれに活躍の場も設けられており、素材を活かせていた。だからこそ、最後までそれを貫いてほしかった。
また、80年代的な緩さがウリの本作であるが、マッキーの犯行動機やデイビー達の潜入作戦等、肝心な部分も中盤以降途端に雑に、駆け足気味になる。マッキーの犯行動機はまだしも、潜入作戦はもっと盛り上がりがほしかったし、イーツらにも最後まで参加してほしかった。
犯人の意外性もなく、素直にマッキーが犯人ですというのも物足りなく感じた。てっきり、デイビーとニッキーのロマンスが度々あるのは、ニッキーの父親が真犯人(マッキーは釣り友達と語られていた)といった展開を期待していたので。
80年代的な世界観ならば、ラストはやはりデイビー達の正しさが証明されてほしかった。例えば、真犯人はニッキーの父親だと見せかけて一度は事件を解決。しかし、晴れて4人で祝勝会をした夜、眠りにつく直前、デイビーだけはマッキーの自宅の違和感に気付き(もしくは思い出し)、一抹の不安を過らせる。寝静まった所を屋根裏からマッキーが襲撃(マッキーもニッキーの共犯者だった為、気付かれる前にデイビー達を始末しようとした)。
しかし、背伸びしがちなイーツ辺りが、スパイ作戦の開始時に、もしもの時のために小型ナイフを皆に携帯させる等の伏線を張っておき、それを使って間一髪の所で逆転等の展開が理想的だったように思う。
少年達の余計な好奇心による報いという演出も、こうした恐怖の一夜の経験があれば演出出来たはずだし、それでも尚仲間達となら乗り越えられるといった救いがほしかった。
最高の素材を揃えつつ、調理の仕方を間違えた作品といった印象。如何様にも名作に出来るはずだったのに、実に勿体無い作品だった。
ディアンジェロ事件
1984年、オレゴン州イプスウィッチの郊外の住宅地が舞台だから84。
ジュブナイル向けスリラーだからか、少年たちの会話の殆どは性の下ネタばかり、年ごろから言って無理からぬとは思うがうんざり、冒頭とエンディングで穏やかそうな隣人でも人の本性は分からないものだと繰り返す、まさに身近な恐怖を描きたかったのだろうが、そんな事件報道はうんざりするくらい聞いているから斬新さはありません、おそらく同時期に実際にあった黄金州の殺人鬼ディアンジェロ事件をなぞったのでしょう。
スタンド・バイ・ミーのような爽やかさはない
80年代を舞台にしたジュブナイル・サスペンス映画。
スタンド・バイ・ミーとストレンジャーシングスを足して割ったような映画で、雰囲気はめっちゃいいし、登場するキャラクターも典型的ではあるが良い。音楽もとても良い。
中盤までの雰囲気は最高。
てっきり最後は、犯人を四人で追い詰めてピンチも経験しながらもみんなで戦ってヒーローになる、みたいなよくある話だと思ってた。ラスト見るまでは絶対そうだと思っていたが…。
スタンド・バイ・ミーのようなノスタルジアと哀愁を期待すると後悔すること間違いなし。
決して気軽に人には勧められない映画であることが、最後の最後でわかる珍しいタイプの映画。
中盤まではすごくいいので、そこが惜しい。
隣人なんか調べるなきゃよかったのかな
Netflixで面白そうなモノを探して、選んだ一作。
10代の少年達が夏に冒険する映画ってのは大体当たりな気がしたので観たのですが…これはなんとも…良作だけど後味が悪い映画でした(笑)
序盤は正直ダラダラしていてテンポが悪く、記憶にあるのはおっ◯いばかり……
海外のホラー映画とかって下ネタバンバン出してきますが、雰囲気が台無しになる時があるので自分的にはやめてほしかったりする(苦笑)出すならもうちょっと抑えてほしいかな。
中盤からいっきにテンポが良くなり急展開。
そこからは面白かったけど、結局犯人は捕まらず、完璧に解決したって終わり方じゃない。
んーでも自分の後味の悪さは犯人が捕まってないとかではなく、デイビーはあの後イーツとファラディと友達関係は続いてるかどうかなんだよな…(汗)
最後、足の怪我が治り自転車に乗って新聞配達をするデイビーのシーンは、冒頭の平和な住宅街ではなく、いろんな理由で変わり果てた寂しい住宅街に。
イーツとファラディがツリーハウスを片付けている様子をデイビーは気まずそうにチラチラ見てましたが、多分あの後友達関係が悪化したのだろうか…
少年達の冒険心が結果的には連続殺人犯を特定して一人の少年を救ったものの、親友は死に、その殺人犯は結局逃亡…友達関係も悪くなったとすれば、なんとも…
そこじゃないだろ!と思うけど、どーしてもデイビーがあの後イーツ達とどうしてるのかが気になってしまった(笑)
一夏の思い出?
と呼ぶにはちょっとハード。
なんだけど、意外とあっさり受け入れる子供達だな、とも。(しばらく立ち直れないほどのショックだと思うけど)
84年の映画かと思ったら、わりと最近のだったのね。描かれたのはまさに懐かしの「あの頃」(笑)だったけど。
今では欠かせないスマホは出てこない。図書館で昔の記事をのぞき込むのは小さなディスプレイ。コード付き家電。トランシーバー。(←今もあるか)
夜の鬼ごっこ、昼夜を問わない緊急招集、スタンドバイミーみたいな4人組。いいなぁ、幼なじみって。親たちもある程度大目に見ている年頃の子たちのいたずら。
サマフェス(日本でいう夏祭りか?)を楽しみにして、集う小さな町の人たち。
なんだかいいね、のどかで。
とはいえ、一歩家に入れば皆いろんな事情を抱えていて、何をしているかわからない、と主人公はにらんでいる。
「凶悪な連続殺人犯だって必ず誰かの隣人」(だったかな?)をモットーに日々妄想している主人公。
のどかな田舎町の小さな夏の冒険にしてちょっと怖い内容だったけど、面白かった。
意外とおもしろかった
ノルタルジックな80年代風映画で、SEもそれっぽいけど怖くはない。少年探偵団の推理通りではないだろう、どんな展開かな?陰謀論者のような思い込みが無実の他人を殺すか、押し込み強盗と思われて仲間の死で大後悔かなと思いながら見てたら、まさかのそのまんま犯人とは。どうオチつけるの?と思ったらバッドエンディング。二人は家にいて無関係だし、やられるのは一人だしで、王道の展開からはズラしてるのが意外と良かった。まあB級と言えばB級だけど。
あまりにも捻りがない
本当に古い映画なのかと思ったら18年の作品だった。
設定を84年にすることで現代とどう何を変えたかったのか?
単にスタンドバイミー版ホラー映画を作りたかったのか?
84年に作られたのならともかく18年の映画でこの展開は
あまりにも物足りない。おそらくもう二捻りはあっていいと思う。
しかもネタバレになるので書けないが、
あのオチは確かに少年にとっては恐怖のエンディングではあるが
まったくスッキリしないし、もし現実に同様のエンディングを
向かえたらその後の少年の生活はあのようなのんびりした生活には
ならないことには間違いない。
おそらく生涯引きこもりとなるだろう。
ノスタルジックな青春ホラーをやりたかったのだろうが
全てにおいて中途半端に感じた。
雰囲気はいい
雰囲気はまさに80年代の青春ホラー。
物語はちょくちょく差し込まれる不穏さを醸し出しながら、明らかに胡散臭い警官マッキーを殺人鬼と疑う少年デイビーたちのスパイごっこを中心に進んでいく。
友人もどこにでも居そうで居ないキャラクターたち、家庭環境も違う四人の友人関係が良さを伺わせる。
お互いに減らず口を叩きながら、気を遣い言葉も掛け合っており、デイビーとニッキーの関係が進展すると皆で喜んだり、ちょっと羨ましい(笑)
オカルト少年デイビー、ちょっと不良っぽいイーツ、巨漢でエッチ(笑)で母親想いのウッディ(お母さん美人)、色白の勉強家ファラディ、デイビーの元ベビーシッターで初恋相手のお姉さんニッキーと何にも出来なさそうな四人組+近所のお姉さんが協力して、マッキーさんを調べるが何しろ高校生程度である。
時代も時代だから、大したツールもない。
精々、トランシーバーを持ってる程度だが、持った事がある人なら分かるだろうが、受信したらうるさいのだあれは。あんなもん四六時中電源は入れとけん。
しかしながら、そんな時代でも推理を働かせる少年たち。
だか、マッキーさんの身辺を探ると怪しいものは見付けられても確証がない…と。
少年たちが苦労して見つけた血の付いたTシャツも証拠にならんかったのか?あの時代ではDNA判定はまだ証拠にならなかったのか?疑問は感じる
し、それに新聞記者やってるデイビー父はそれを見ても疑う素振りも無かったのは、記者としてどうなん?とは思う 。
物語はラスト前に急展開し、自分的には安易に真実にたどり着いてしまうのには拍子抜けしたが、こっからが真骨頂…と思いきやで終わってしまう。
四人組の友情はもろとも崩れ去り、デイビーは恐怖の残る社会で生きていく。
隣の殺人鬼…居ても会いたくはないな。
夜中の鬼ごっこ
MTVのTシャツが何とも言えない。あれを見つけたら決定打のはずなのに、マッキー巡査は知らん顔。「甥のジェイミーだよ」などと言い訳する風でもなく、本当に犯人じゃなさそうな気がした。でも、これで終わるわけない・・・最後の10分間がなくても十分楽しめる内容なのですが、マッキーが「甥に電話をする」ことさえも疑ったデイビーが大正解でした。
秘密基地でのエロ本やエロ話が大好きな15歳の少年たち。甘酸っぱい雰囲気は『スタンド・バイ・ミー』風味であり、夏休みの冒険がとてもいい。新聞配達をするデイビーと隣のセクシーな姉ちゃんニッキーとも恋愛に発展しそうでしない。家族写真や泥だらけのマッキー、ホームセンターで土をごっそり買ったり、何かと怪しいところが多い。トランシーバーを使い、夜中の鬼ごっこを装い探偵ごっこを繰り広げる4人だった。
80年代ホラーへのオマージュと評価されてるけど、そこまではホラーじゃなかった。ネタ的には『グレムリン』が多かったし、年上の女の子に恋なんてのは『グーニーズ』の路線なのか。まぁ、屋根裏からマッキーが降りてきたり、ウッディが首を切られたシーンでようやくホラーになったけど、全体的にアンバランス。デイビーを殺さなかった精神状態もわからん・・・
不必要な脅かし無し。ホラーというより本格派よりのミステリー
オタク的なキッズ、セクシーヒロイン、子供たちの育っている環境、一人暮らしの警察官、ベタベタの設定で始まったかと思えば、最後はきっちり硬派にオチをつける。
(ここで犯人にでくわす!?)という場面はけっこうあれど、スカしにスカされ、最後でがっつり絡んで、スカされたぶん回収するかのように。
おそらく続編があるだろうし、最後、猟奇殺人犯人が子供を生かした理由もわかる。
「少年を誘拐、監禁、追いつめて、追いつめて、最後には殺す、その写真を飾る」常軌を逸する猟奇殺人犯は、犯行声明を出して警察に探させるほど捕まらない自信がある。
「捕まってもいい」ではなく、「捕まらない」自信があった。その自信が、ほんのガキ(子供)に証拠を握られ、見破られ、プライドズタズタで、逃げに逃げる自分がみじめに思えてきて(あのガキ許さん!)と、子供を追いつめる。
ぽっちゃりの友達の首を傷つけ、「お前はこれから俺のことに怯えながら生きる。また会うまで」的なことを念押しして、逃げる。そして、映画は終わる。
猟奇殺人犯は、恐怖を植え付けさせたかったのだろうが、ラストではその子供に恐怖の面持ちはうかがえなかった。
第二作は、とても難しいと思う。
今作では、15才だけど、子供の成長は早い。
来年にでも猟奇殺人犯が襲いにこないと、17、8才では、返り討ちにあう体つきになっていてもおかしくない。(そのへんを防ぐために「オタク設定」というきゃしゃな主人公なのだろうけど)
かといって、2,3年後来られても「早くない?」と見る側は思ってしまう。映画的には、主人公が大人になって、家族が出来て、息子ができて、その息子を襲いに来るという風なところが、怖い。
なんにせよ、どう展開していくか?という意味で続編が楽しみ。
個人的には、首を切られたぽっちゃりの友達は、死んでいないと思う。
脚本的にではなく、映画であれ「子供が死ぬシーンを直接見せる」のは、よくないと思う。間接的な表現(影で殺されたのがわかる・悲鳴で死がわかる)はオッケーだが、やはり見ていて気持ちのいいものではない。
こういう脚本を書く、映画にしたスタッフ陣なら、きっと続編で生きているはず。
予想外の結末にびっくり
ITほどの派手さはなかったものの、同じようなテイストの作品だと思いました。
少年たちの冒険心、後先を考えない行動力、女の子に興奮する初々しい気持ち、何もかもが自分も通ってきた懐かしい時代を感じさせました。
本題のストーリーというと、正直話の展開には驚きました。
少年の推理に一度は大人が皆笑い、仲間たちですら本気で信じていなかったなか、証拠をつきとめ、犯人を特定し、ようやく少年の心の荷がおりてハッピーエンドで終わるはずだった。
ここまで見て時間的にもこのまま終わりを迎えるだろうと思っていた矢先、実はすぐそこにはまだ恐怖が隠れていたとは。
最終的に少年は心に大きな痛みを抱えることになることに。
終わりの展開には全く予想がつきませんでした。
もう少し最後の尺を取りたかったところですが、ある意味予想つかせない展開にするために、ギリギリまで話を引っ張ってきたのかなと感じました。
尺長くしようとすれば120分くらいにはできたんでしょうけど、90分〜100分ラインで抑えたという面では評価に値する作品だったかなと思います。
設定が1984年ということもあり、犯人も結局見つかっていないことから大人になった少年というIT同様の展開でまた次回作も作れそうな感じだったので、期待したいです。
思ったほど注目されていない本作ですけどこういうそこまで期待してなかった作品こそいい映画が多いなと感じるこの頃。
映画って深いですね。
『スタンド・バイ・ミー』風なあの日々の甘酸っぱい思い出
…と見せかけての鬼畜スラッシャー展開がなかなかに抉ってくる。過去のトラウマとしてだけでなく、ずっと怯えて過ごさなければならないというのが肝なのだが、ちょっと弱いか。犯人がそこまでする理由は楽しい生活を破壊されたからということになるが、それにそこまで拘泥する理由付けがあの部屋だけではちょっと物足りない気がした。
惜しい。
連続殺人鬼も誰かの隣人だ
原題
Summer of 84
感想
1980年代への熱いオマージュあふれる青春ホラー。
前情報一切なしでパッケージだけでレンタルしました。
雰囲気やBGMは素晴らしかったです。
グロい描写はほぼないです。
連続殺人犯は早々と分かりますが、証拠を探す為に奮闘する思春期真っ只中の4人が良かったです。
調査、観察、尾行、侵入と徹底してました。
鬼ごっこしたりエロいことで笑いあったりと夏休み満喫してるなと羨ましく思いました。
デイビー、SFオタク
イーツ、エロイケメン
ウッディ、おデブ
ファラデイ、メガネくん
ニッキー、セクシー
決定的な証拠が判明、殺人犯が見つからない、そして屋根裏から登場。灯台下暗しでした。
ラストは絶望感です。
自分は生かされ友達は殺された。生かされたがいつ襲われるか分からない恐怖。
そして気になっていた女性は引っ越し、つるんでいた友達との友情も壊れた。
最初から連続殺人鬼探しさえしてなければ...。
ウッディが殺されたのは個人的に1番ショックでした。
いつ目の前に現れるか分からずビクビク怯えながら暮らすのといっそその場で殺されるのとどっちがいいんですかね...。
※打倒マッキー作戦だ
後半の畳み掛けがエグい
予告の雰囲気とは違い、前半~中盤は青春もの。
思春期のノリや下ネタなどお年頃な少年たちの日常的風景。
ずっとハラハラする作品ではないので、そういうのを期待してた人だとつまらないかもしれません。
途中まで、もしや少年たちの勘違いではないか?とこちらも少し疑ってしまいましたが、最後15分の展開がエグすぎる。まだドキドキしながらこのレビュー書いてます…
最後犯人が主役の少年を殺さなかった時、この子の気持ち、この先のことを考えると涙が止まりませんでした。
こんな思いをするのなら犯人を突き止めなきゃよかったんじゃないか、そうすればウッディは死ななかったんじゃないか、友達とも仲良く楽しい日々を過ごせていたんじゃないか、色んな後悔や悲しみ、苦しみがあるのかと思うと可哀想でやりきれません。
早く犯人が捕まればいいのに…ただそう願うばかりです。
厨二病からコマ→ライトウェイトホラー
「Bの鑑」みたいな映画だった。
「隣人はシリアルキラーである」と言うデイビーの見立ては、厨二の妄想なのか。はたまた真実なのか。終盤まで、少し悩んでしまった。これ、結構好き。
血痕の残るTシャツ、ウソの電話、ガレージに隠されていたNaOH。マッキーを犯人だと結論づけるネタが揃っても、「一夏の妄想物語で終わるかも知れない」なんて思いながら見てました。まさに地下室の現場を発見するまでは。個人的には、ガレージ前でIG-onしたビートルのエンジン音が、少年誘拐時のエンジン音と同じだったので、「マッキーが犯人=マジなホラーに展開する」と思いましたが、「イヤ違うかも」と確信させない演出の引っ張り方。年上の少女ニッキーの役割は、「マジホラー臭」を消す事だった様に思います。
フェスタの夜。見張り役の2人が次々に役割放棄していくのがフラグ。マッキーハウスで御対面かと思いきや。対面はシリアルキラーらしく潜入でした。愛されキャラのウッディーはまさかの最期。ずっこけ4人組は3人組に。ニッキーは街を出て行き。皮むけの夏を超えて、少年達は何を思いどう生きて行くのでしょうか?で、チャンチャン!
続編はマジホラーで。マッキーをパワーアップさせて欲しいのと、ニッキーも引き続きでお願いしたいのと、27年も待たせるようなことにはしないで欲しいのと、「月の裏側にナチの基地」はマジなのでイェティとは別格に扱って欲しいw
次は "X'mas of '90” くらいで、よろしくお願いします!
トラウマレベルの青春ホラー
80年代の音楽や映画が大好きで、予告を観てから公開が待ち遠しかった作品。
爽やかな青春ホラーかと思っていると、ダークな終盤からのエンディングで後味は悪かったです。
個人的に、90年代に人気だったアリシア・シルヴァーストーン主演の「ダリアン 美しき狂気」を思い出す後味の悪さでした。
ハッピー・デス・デイ/ハッピー・デス・デイ 2Uのようなハッピー要素もある映画だと思って観てしまい肩透かしを食わされました。
熱烈な80年代オマージュに貫かれたジュブナイル映画とのことで、この作品へのクリエイター陣の愛がとても伝わります。
80年代当時に作られた作品と言っても通用するほど、リアルに時代を再現されており一瞬にしてタイムスリップさせられました。
観やすくて面白かったです。
やっぱり80年代っていいなぁ…。
犯人は早めにわかりますが、犯人を追い詰めるまでの少年4人のギリギリな活動に、ひやひやが止まらずエンディングまで飽きずに引き込まれてました。
デイビーと残された親友たちとの仲は壊れてしまったのだろうか
犯人の言葉通りデイビーはいつの日か対面する日が来るのだろうか
だとしたら子供たちばかりを狙う犯人なのだから、その日は近いということなのだろうか
スッキリはしませんが、これがデイビーの思春期の終わりでした…。
ニッキーとのほろ苦い一夏の思い出も、デイビーにはその年の出来事を思い出したくない過去になってしまうのだろうと思うと…。
犯人はなぜ連続殺人鬼になったのか、ウッディは殺されなくても良かったのでは…などしっくりこない部分があった。
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