盗まれたカラヴァッジョのレビュー・感想・評価
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カラヴァッジョは関係ない。絵の事を知りたい人は見ない方が良い。
イタリアのマフィアの話?
実は実話!
相関関係が全く理解できないが、私が悪いのか?
映画の中の映画と時間がバラバラ。
登場人物が多すぎる。
さて。
では、何を言いたくて、何にカラヴァッジョの絵を重ねるのか?
結局、絵はどうなったのか?
単純に全てが破綻している様に感じる。この映画を素直に見れば、理解出来る人は皆無だと思う。一般的な映画の定石では通じないし、ほぼ数学的にありえない人物設定になっているし、犯行の動機とか、その後の人物の人生とかが支離滅裂。勿論、相関関係なんて後付だったりする。
3重構造が裏目どころではなくなって、破綻しきっている。
カラヴァッジョを愛するが故、鑑賞に時間を裂いて来たが、その私の思いを落胆させないでもらいたい。
あのダ・ビンチの高くて真筆が疑われるとか言う絵であっても良かったと思う。『キリストの降誕』である必要はないし、真実であれば!神に対する冒涜だと思うが。
少なくとも、マフィアがやっている事はイタリア共和国に対する反逆行為で、イタリアの恥に見える。真実ならばね。
だから、フィクションなのだろうが。
実在の事件をネタに映画を撮る話の映画、ややこしい・・。
未だ真相不明のカラヴァッジョの名画「キリスト降誕」盗難事件を題材に映画の中に入れ子したロベルト・アンドー監督の推理によるセミ・ドキュメンタリー風のミステリー映画。
当初からマフィアの関与が噂されていたが監督は独自に関係者に取材したようです。
絵を盗まれたサン・ロレンツォ小礼拝堂はシチリア島のパレルモにあり、監督の生地だそうで事件当初から関心が高く、美を踏みにじるマフィアの所業が許せなかったそうです。
なぜ、劇中で盗難事件を入れ子の映画にする必要があったかは疑問ですが、関係者を誘き出す為と映画界は熟知しているのでトリュフォー監督のように映画の映画をいつか撮ってみたかったと監督は語っています。(フランソワ・トリュフォー監督「アメリカの夜」、1973年)
カラヴァッジョはバロック絵画の革命児で写実と大胆な明暗の手法は有名ですがイタリア人ほどの思い入れは薄いですし事件のことも知りませんでしたのでこの話が傑作と劇中で絶賛されるほどには思えず奇妙なプロットと言う程度の印象、黒幕のミスターXが年寄なのに007顔負けの凄腕というのも違和感、実は○○だったというベタな話にする為とは・・。マフィアに弱みを握られ右往左往する政治家などは強烈な皮肉ですね。
イタリアは美人女優の宝庫なのに実に地味なキャスティング、オールドミスという役柄上の性格からなのは分かりますが物足りません。映画通が見れば画期的な手法なのかもしれませんが妙な入れ子構造のせいで純粋なミステリー感は薄まった気もします。要はロベルト・アンドー監督の作風ですので好みの問題でしょう。
真実と嘘
「真実に殺され、虚構に生きる」
この映画の主要登場人物は皆、ウソをついている。
脚本家、ゴーストライター、ゴーストライターのゴーストライター、母親、父親、マフィア、政治家、皆んなだ。違うのは、映画制作者ぐらいだが、もともと映画なんて作り物なのだから、きっとおんなじだ。
真実に嘘を散りばめる。
真実が際立つのだろうか。
嘘が真実になるのだろうか。
嘘に真実を散りばめる。
嘘が希薄化するのだろうか。
真実が埋もれてしまうのだろうか。
原題タイトルは、「ある名もなき物語り」だ。
カラヴァッジョのキリストの降誕の行方をモチーフにしながら、登場人物の話や描写に惹かれる。
興味深い作品だった。
因みに、絵が傷んでしまうんだから、キャンバス(画布)を剥がして丸めたりしないで、額ごと運べよとか、余計なことを考えながら観ました。
表と裏と裏の裏
1969年に実際に盗まれたカラヴァッジョの「キリスト降誕」を巡る映画に渦巻く陰謀の話。
人気脚本家の依頼でゴーストライターをしている映画製作会社の女性が、市場で声をかけてきた謎の男に従い脚本を書いたところ、脚本家が意識不明となるリンチを受けて巻き起こっていくストーリー。
ミスターXを探るマフィアと、何故か真相を知る謎の男と、そこに絡んでくるコマ等々、みんな怪しく主導権の探り合い。
作品の空気感はさすがイタリア・フランス合作というだけあって?イマイチ地味で垢抜けない感じは否めないけど、明るいつくりのエンタメサスペンスで最初から最後まで楽しめた。
ただ、当初みせていた不穏な部分をつくった人物達の結末は、字幕&ナレーションというちょっと肩透かしを食らった気分。
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