「毒の回り始めたあなたは、最早わたしの操り人形…」LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
毒の回り始めたあなたは、最早わたしの操り人形…
WOWOWの放送で観賞。
前2作、次元編・五ェ門編で敵を殺さなかったのは、殺し屋を育成している組織の存在を本作でルパンたちに気づかせるためだったか…と、納得。
「嘘」は峰不二子の専売特許みたいなもの。当然本作中でも嘘をつく。基本的には自分のために嘘をつく。でもほんの少し他人のためにも嘘をついた。女を武器にして生きてきた不二子の母性が垣間見える嘘。これらの嘘がストーリーのカギとなる訳ではないが、敢えてタイトルに持ってきたセンスも良い。
敵の殺し屋はシリーズを重ねるごとに現実離れ度を強めている気がする。
その荒唐無稽なアイディアは大したものだ。
逆に、ストーリーはオーソドックスだった。組織の大金を奪って追われる男と幼い息子。その金目的に父子に近づいた不二子が、男から子供を預かって逃げるという、『グロリア』を彷彿させる話。
ルパンと次元もサポートに徹していて、不二子フィーチャーとしては単純だ。
相変わらず不二子にご執心のルパンだが、本シリーズの原点にあると思われる『ルパンvs複製人間』で不二子がルパンを「愛している」と明言しているので、その想いが根底にある関係性を描いている気がする。
不二子のサービスカットが多数織り込まれているが、巨乳がイビツに見えるところがあったり、入浴シーンで肩甲骨を線で書き込んでいたところなどは、ちょっと気に入らない。
沢城みゆきの声は色っぽさを増したようだ。初代二階堂有希子の大人っぽい可愛さを秘めた色気と、二代目増山江威子の包容力のある優しい色気の、正に中間のようだ。沢城=不二子も乗ってきた感じだ。
瞳のクローズアップを繰り返す描写が良かった❗
kazzさん、コメントありがとうございます。
沢城みゆきさんはニュース番組等のナレーションも多いので、この声が不二子になるんだ~と、いつも意外に思っております・・・
初代の二階堂さん、声を思い出せません・・・