「異物混入」いざなぎ暮れた。 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
異物混入
クリックして本文を読む
吉本興業の地方創生事業の一環としての「地域発信型映画」、島根県松江市美保関町が舞台。
松江市出身のお笑いトリオ、ネルソンズも出演、美保神社の諸手船神事や美保関灯台の沖ノ御前島を臨む鳥居など名所旧跡がところどころ出てきます。
ところが映画冒頭、海辺の道を腹に響くようなダッジ・スパーチャレンジャーのエンジン音、なんとも穏やかな風景にそぐわない主人公の登場でした。新宿歌舞伎町のホストとキャバ譲という設定も異物混入の様相で町の若者からも白い目で見られます。
おまけに、訪れた動機が疎遠な祖母への金の無心、映画の大半は母親の預金を引き出す暗証番号を巡る右往左往ですから、主人公たちに感情移入しようにもできません、いかにもその筋の借金の取り立て人の電話の声や異父弟の終始喧嘩腰の怒鳴り声なども耳障りでドン引きです。
あえての異物混入での化学反応を見せたかったのでしょうが感情表現の演技演出がワンパターン、空手2段の武田梨奈ちゃん起用ですからお約束のような乱闘シーン、お相手もプロレスフリークのネルソンズですからくんずほぐれつかと思いきや莉奈ちゃんの圧勝でした、まるでコントの様ですが吉本映画なので致し方ないですね、祖母役のシニアタレントの小池澄子さん、存じ上げなっかたのですが品のある穏やかな所作、表情で癒されました。
海外の映画賞を数多く獲ったようですが東洋文化を散りばめた舞台の魅力によるのだろうと邪推してしまいます、とほほ・・。
コメントする