「ただ今、色々と世界を騒がせている韓国さんですが。」工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
ただ今、色々と世界を騒がせている韓国さんですが。
まぁ、そんなこんなは一切合切無視して、忘れて、観て来ました。これまで見た韓国映画の中でも、一二を争うくらい面白かった!
ただ、本当に忘れなきゃダメです、他の韓国映画と同じように。もう、あらゆる事を全部忘れて、フィクションとして見るべき映画です。
もう、出て来る男も女も、全員「敵」に見えて来て緊迫感高まります。潜入、密会、盗聴、暗殺、などなど、「スパイの基本」はアジア的かつ古典的。日本語でまくしたてるキヨハラとか結構好き。チュ・ジフンの名前が出て来なくって、「ヘウォンメク!」と頭の中で連呼してしまったのは私です。
党からの指示に従うしか生きる道の無い男と、組織と国家のために全てを捧げて来た男。
利害も生きる目的も、真っ向からぶつかり合っている、この二入。北京の高層ビルから見下ろす眼下には光の塔と筋が広がっていました。二人はその景色を眺めながら一つだけ同じことを考えます。
「北が変わり南北統一へと向かう流れが出来れば」
まぁ、最後はやられた。良かった。だけど、そのRolex、偽物なんだよね.....
もしかしてそのタイピン、青酸カリとか仕込まれてません?
そういうところを突っ込む場面じゃないんだけどw
以下、映画の基本的な背景など
◆韓国と北朝鮮は、今も休戦に合意していない
そもそも、朝鮮戦争の休戦協定は「国連軍」と「朝鮮人民軍 及び 中国人民志願軍」の間で結ばれたものであり、当時韓国の李承晩は協定協議に参加すらしていないとされています。手っ取り早く言うと、休戦は「アメリカと北朝鮮の間だけ」の話。北朝鮮と韓国の間の関係は、今も「交戦状態」です。ですが、陸上に惹かれた非武装地帯を超えた軍事行動はもってのほか。境界線の取り決めの際に、曖昧にされていた「海上の境界線」を巡り、北朝鮮が挑発行為を定期的に繰り返している、と言う事実があります。
◆実際に起きている「島への砲撃」
延坪島砲撃事件は2010年。金正恩への権力移譲に向けた指導力アピールが目的とみなされている軍事行動です。映画の中では「南方の島を砲撃してくれ」と言う話が出ますが、砲撃は12年後に現実のものとなります。
◆金大中と言う、よく判らない人
また「金大中事件」は、下手な政治事件サスペンスが顔色を失うほどにショッキングな内容。日本のヤクザも絡んでいます。韓国諜報部と日本の反社会的組織の繋がりを知る、と言う意味からも、wikiで十分なので調べてみてはいかがかと思います。映画としては大ゴケした「KT」ってのがあります、俺も観た事無いけど。
尚、金大中はノーベル平和賞を受賞していますが、一方では「崩壊寸前だった北朝鮮の金体制を延命させ、核武装に必要な時間稼ぎと資金調達を手助けした男」と言う見方も出来ます。
8/16追記
◇黒金星の意味
金星が太陽の表面を通過する時、明るい金星は数時間、真っ黒な点となります。これが黒金星です。1716年、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーは世界中の科学者が結集して地球規模のプロジェクトを成功させようと呼び掛けました。
金星の日面経過を地球上の異なる地点から観測し、その結果を持ち寄れば太陽系の正確な大きさを計算出来るからです。
1716年、ハレーは60歳。次の日面経過は1761年と1769年。ハレーは、自分自身の提唱したプロジェクトの成果を見届けることなく亡くなります。
1761年6月6日と1769年6月3日、世界各地で数百人の天文学者が望遠鏡で空を見上げ、金星の日面経過を観測しました。宗教や国や経済力の違いを捨てて、史上初の世界的な科学プロジェクトのために力を合わせたのでした。
「黒金星」の暗号名に込められた願い、胸に刺さります。しっかりしろよ韓国、って言いたくなります。
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10/11追記 「金星を追いかけて」
「世界中で金星を観測した」と簡単に書いてしまいましたが、当時は7年戦争を挟み、英仏のフリゲート艦が海上で出会えば必ず戦闘になっていたと言う時代。天文観測は命がけの冒険でした。欧州から喜望峰を回り、インド洋を渡り、戦闘とハリケーンを潜り抜ける観測地までの旅は、完全に大冒険。凍った川を渡りシベリアへ向かった者もいます。太平洋を渡りメキシコに上陸、カリフォルニアまで移動した者。観測地で熱病に倒れた者も居れば、あれだけの冒険を乗り越えたにも関わらず、天候に泣いたものもいます。彼らの大冒険は「金星が太陽面を横断する日」に向かって、各々が自力で動き出し、各々がそれぞれの冒険を乗り越えて行きます。
胸アツを超える、先人たちの命を賭した科学探求の冒険物語は、私にとって鳥肌と感涙の人生最大級の絵巻物でした。「金星を追いかけて」も、お勧めの一冊です!
Wikipediaでも大まかな概略が判ります。「金星の太陽面通過」、「1761年」の項と「1769年」の項を参照。
黒金星の謂れは、bloodtrailさんのレビューをご覧ください、という形で自分からレビューに書いちゃいましたが、よかったでしょうか?
事後報告ですみません。問題あれば消すので、言ってくださいね。
bloodさん、
俺も天体モノは大好きです。
でも高校時代は物理さえカリキュラムから外れてまして、
計算?
さっぱりわからないです(汗)
文系的には「あれが夏の大三角だよ」とか、
女の子に教えてあげる話しか興味なかったりして・・・
bloodtrail様、
凄いです!そんな歴史的大事業から名前をとっていたんですね!
宗教や思想の違いを越えて・・・そんな任務だったのか~
bloodさんはさすが勉強家です。
俺なんて全然本を読まなくなり・・・(汗)
bloodさん、私もともと関西出なのでツッコミ禁止って無理です(笑)
いや、もしかしたら劇場ついた途端にヘウォンメクから守ってあげるよって言われるかもしれんし、ベンアフがケツアゴ触らせてくれるかもしれんし、真剣佑が帰り道ドライブしてくれるかもしれんし、あでもディカプリオと豪華客船もいいなぁー...
ふざけすぎました。未読メールは全てインドのかわいこちゃんからのラブレターと思って乗り切りましょう✨
政治とスポーツや映画は別、国家と人は別と思っているけど、机上の空論と言われちゃうのかなぁ😭😭こんな情の通ったシーンを作れるのだから、、、と思っています。
お仕事お疲れ様です😊😊私はぼーっとしてたらもう昼ですね、なんか観にいこっかなーと思う度に、待ち受け画面の現在の気温を見てげんなりする日々です😅😅チュジフン兄さんが劇場にいるなら行くけど!!(どゆ意味やねん)
昨日のニュースは「ホワイト国から韓国を除外」一色。
反日デモや日本製品不買運動・・・
少女像撤去という愛知県など色々ありますね~
北に寄ろうとすると、日本がおろそかになりって感じで。
また韓国映画が輸入されなくなる日が来るんじゃないかと、
ちょっとびくびくしています。
あ、もしまだご鑑賞になられてなかったら『アシュラ』もおすすめです。ファン・ジョンミンさんとヘウォンメク兄さん😍と、『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンさんなんですが、とにかく悪いそして巧すぎる😱😱
最後、私もやられました。インドのかわいこちゃんを拝んだ時以来の、エンドロール終わっても呆然としてました。こういう情の描き方が韓国映画には適わないよな~と思ってしまいます。