劇場公開日 2019年5月24日

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「教材としてなら・・・」歎異抄をひらく 三連刻さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0教材としてなら・・・

2019年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

動画としてはよく作られていましたし、背景などもきれいでした。
ストーリーは最初から最後までまったりと進み、クライマックスといえる部分があるのかないのかいまひとつピンときませんでした。
音楽も特に暗いというわけではないですが、ずっと単調な感じがしました。
ただこれを親鸞聖人や歎異抄を学ぶ教材として使うのであれば、よい出来なのではないかと思います。

歎異抄の、全ての人が悪人という考え方は、キリスト教の原罪に近いものを感じますし、阿弥陀様の救いによる絶対幸福を実現するというのも、キリスト教の信仰に近い感じがします。
悪人正機の考え方の一つとして、悪行を「実行すること」より「心で描く」ことの方が罪が重いというのは、かなり厳しい考え方かと思います。
悟りのレベルが相当上がった人ならともかく、普通の人には険しすぎて自分を責めるだけになってしまうと思います。

結局、親鸞聖人はどれほどの悟りをもって説法等をしていたのでしょうか?自分も悪人だと言ってごまかしていたようにも見えます。

アサさんはかわいくて好きになりました(笑)。

一色三順