劇場公開日 2019年11月29日

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「変化とは成長」幸福路のチー tktkさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5変化とは成長

2020年10月17日
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台湾の近代史(というかアミ族)をチーと、お母さん、お祖母ちゃんの女3世代の視点で描いた作品。
お腹いっぱい食べて寝るのが幸せだった祖母や母の世代とは違って、価値観や選択肢が沢山ある中で、「どれを選んだら幸せなのか?」判断に迷う。
選択肢は多いけど、自分に出来る事を擦り合わせて選ばないと理想に振り回されてしまう。
自由の象徴アメリカも、いざ体験すると「問題だらけな日常」。
チーの住むゴミの河でさえ、空想でキラキラした理想に改変される。
「昔は良かった」は結局、思い出補正だな、と。今も昔も、人が生きる事は試行錯誤の連続なんだ。
歴史を学ぶとは、人々の試行錯誤の過程を知る事ではないか。
現実を知る事で、価値観が揺れて葛藤するかも知れない。
でも、価値観を変える事は、しがみついていた既成の理想から自分を開放する行為だと思う。
人と時代は、いつも変わっていくのだから。

それと
アメリカ人の旦那との件は、一緒にカウンセリング受けて話し合った方が良いかも。
チーの家族と仲良さそうだし、理解がある人だよね。

tktk