シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢のレビュー・感想・評価
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死して尚、伝わる想いと誠実さ
フランス南部の田舎町オートリーブに実在する
シュヴァルの理想宮という建造物の建てられた経緯とそれを建てた男の話。
TVやネットで理想宮の映像や画像をみたことがあり、個人が一人で建てたという知識のみがある状況で鑑賞。
人が嫌いという訳ではないが、感情表現と人と接することが不得手な郵便配達員のジョゼフ・フェルディナン・シュバル。
妻を亡くし郵便配達と子育ての両立は無理、と息子と引き離されたところから、新たに担当となった地域で未亡人と知り合い人生が変わると共に、異形の石に躓いたことを機に自身の理想、思想、信念に基づき理想宮を建造していくストーリー。
生まれる前からどう接すれば良いかとか、いいおっさんのはにかみに癒されると共に、芸術感も宗教感も持たない自分にも何となく伝わるジョゼフの思想、家族への想い、家族の想い、更に被せられる悲しみと喜び等々、とても綺麗で温かかった。
☆☆☆★★ 〝 雨だれ石を穿つ 〟 観る前に予想していたのは、理想...
☆☆☆★★
〝 雨だれ石を穿つ 〟
観る前に予想していたのは、理想郷を追い求める男の話だったのだが。実際には、娘のアリスを愛するが故に突き進んで行くシュヴァルの映画でもあり。偏屈なシュヴァルに寄り添うフィロメールの姿を描く、両方の要素を併せ持つ映画とも言える。
映画は突然に《死》を迎える。
前妻が、アリスが、シリルが、フィロメールが…。
その描き方が、観ていて「え?突然…」との思いが強い。
今、時代が何年なのかは時々画面に入る。だが、それらの時間経過等が上手く行っている様には思えなかった。ついでに言うと、息子のシリルが不憫な扱いだったのもちょっとだけ気になる(ㆀ˘・з・˘)
映画自体は佳作だとは思うのだけど。描き方1つで傑作になり得たのでは?と思う事しきり。
鑑賞後にググッたら、監督はあのベルトラン・タベルニエの息子だったとは…。
フランス映画の巨匠と言われた父親だったが。思えば、個人的には全く苦手な監督だったなあ〜(´-`)
2019年12月13日 角川シネマ有楽町
心洗われる、忘れがたい映画。 郵便配達員のシュヴァルは、あきれるほ...
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