グレタ GRETAのレビュー・感想・評価
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【イザベル・ユペールの人としての感情が感じられない目が据わった表情の凄み、獲物を捕食するような姿に戦慄した作品。】
ーイザベル・ユペール演じるグレタの、人知を遥かに超えた怖さに慄いた。ー
何故なら、
・”最近の機器は使えないの・・”と言いながら、フランシス(クロエ・グレース・モレッツ)のスマホに次々と写真を送ってきたり
・扉の中の夥しい数のバッグ・・、そして後ろに貼られた付箋・・
・フランシスが働く店の、通りを隔てた所で長時間、無表情で立っている姿・・。
・罠にかかった探偵の姿を見下し、薄笑いしながら、ヒラヒラ踊る姿・・・。
-物凄く、怖かった・・。グレタは絡新婦かと思った・・。-
・リストの美しいピアノ曲の数々が、恐怖を増幅させるし・・・
フランシスの友人エリカ(マイカ・モンロー:「HOT SUMMER NIGHT」も良かったが、今作で好感度大アップ。完全に役と混同している私がいる・・)の勇気を振り絞って、グレタと対峙する姿に、”心の中で”気を付けろ!、扉の裏にいるぞ!”などと、手に汗握りながら、”一人応援団長”になってしまったぞ!。
・ミニチュアのエッフェル塔、頑張れ!と思ったのは私だけ?(グレタに対する皮肉を込めた小道具なんだけどね・・)
もう怖すぎます、イザベル・ユペール。可哀そうなクロエ・グレース・モレッツ。精神的にキツイ98分。
<けれど、矢張り素晴らしき女優、イザベル・ユペールを堪能した98分であった。
でも、矢張り怖かったです。無表情な、イザペル姉さん・・。>
<2019年11月8日 ”TOHOシネマズ名古屋ベイシティ”のレイトショーで鑑賞>
エレガントなサイコパス ピアノの旋律に戦慄が走る
バッドエンドだ〜。と思ってから、更に驚きの展開が!!
最後まで目が離せない映画でした。
終始ミゾオチの辺りがゾワゾワする怖さ。
私的には、ジョーカーよりグレタの方がヤバい奴でしたww(『ジョーカー』はヤバさより哀れが際立つ)
母親という立場を借りた支配に、母親の愛情という名の拘束。
ニール・ジョーダンって、やっぱり女の描き方が容赦ない。(-_-;)
エレガントなサイコパス。
ユペール様がガムを噛むだけで恐ろしい。
エレガントだからこそ際立つヤバさ。
効果音で驚かせる、モンスター扱いの演出もありつつ、それでも俄然エレガント。
しかも、物語が進むにつれて化けの皮が剥がされていくと、エレガントさが逆に痛々しくなる。
ドSっぷりがここまでハマる女優さんも、そうそう居ないと思います。
もっとグレタを見ていたい。
1作で終わらせるには勿体ない程、強烈なキャラクターでした。(←だからって続編を作ってほしい訳ではなく、このまま終わらせるのが粋。)
クロエちゃんの極限状態の演技が素晴らしい。
『彼女が目覚めるその日まで』ですっかり少女から大人の女性へと成長したんだなぁ。と思っていましたが、本作では幼い少女の怯える顔が見られます。
いや、少女と言うより幼女の表情。
圧倒的に無力な立場の者が追い詰められた時に見せる許しの懇願に、ゾクゾクしました。
グレタが求めていた存在そのものになった瞬間かもしれません。
そして、音楽のセンスが素敵!
オープニングから魅了されますが、とくに地下のシーンは最高で鳥肌が立ちました。
ピアノの美しい旋律に戦慄が走る。
今後、ショパンの曲を聞くたびに、私の心はざわつくでしょう。
最恐のイザベル・ユペールを観ろ!
怖いイザベル・ユペールと怖くないイザベル・ユペールどっちが好きですか、と聞かれたら...どちらかといえばやっぱり「怖いイザベル・ユペール」が好き、というか期待してしまう。
冒頭のイザベル・ユペールの後ろ姿は美しい。ただあんなあからさまにバッグ忘れるかよ、とは思う。しかし純朴さが全面に出ている(ふっくらしていて大変かわいい)クロエ・グレース・モレッツはそれをイザベル・ユペールにお届けにあがってしまうのである。
母親を亡くして意気消沈しているクロエ、いやフランシスはイザベル・ユペール演じるグレタに夢中になってしまう。そりゃそうだ、イザベル・ユペールだもんね...。イザベル・ユペールはすごく優しいのだ。最初はね。
お友達エリカに止められながらもグレタにのめり込むフランシスだが、案外あっさりグレタはやばい女性だと分かり、ここから超怖いイザベル・ユペール爆誕である。電話攻撃、バイト先の前で佇む攻撃。効果音と共にダーン!と登場するイザベル・ユペールは怖さを超えて笑ってしまう。クロエが振り返ったらそこにイザベル・ユペール!ユペールお化け屋敷か!怖さを超越して笑いが漏れちゃう...。
イザベル・ユペールの連続攻撃に反撃も儘ならぬクロエですが、お友達のアドバイスで平穏にグレタに別れを告げた...筈だったのだが。
もうここからは完全にホラー(ちょいちょい笑いあり)である。ユペール様怖いよ。笑顔怖いよ。氷の微笑かよ。攻撃されても不死鳥の如く蘇るユペール様怖いよ。厳つい男も薬とダンス(ユペール様のアドリブだそうである)で翻弄して一撃である。どこで薬手に入れたんだよ、というかそもそもどうやって暮らしてるんだよ!(根本的疑問)
そう、正直ストーリーとしては、極ありふれたサイコスリラーというか、タイトルロールたるグレタの掘り下げが極めて中途半端である。過去はなんとなく描かれているだけで徹底して人間味がない。唯々サイコパスという描かれ方。伏線の回収はそこそこ上手いのだが(特に最初と最後のリンクね)、登場人物の書き込みが薄いので唯々最恐モンスター、イザベル・ユペールを観ろ!としかいえない。あとは純朴キュートなクロエ・グレース・モレッツの表情七変化(ユペール様が表情をあまり動かさないので対比が良い)と、軽い女と見せといて実は友情に篤く頭の回転が速いお友達エリカことマイカ・モンロー大活躍ですかね...こうして書くと分かるが本当に男の影がうっすい映画だなあ。
イザベルさん地でサイコ
クロエちゃんとイザベル・ユペールですよね、観るしかありません。
サイコストーリーって独りよがりな部分が多いんですが、この作品もしかり。
しかし何と言ってもイザベルさんのサイコは地で行ってる気がして怖かったな。
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