グレタ GRETAのレビュー・感想・評価
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エレガントなサイコパス ピアノの旋律に戦慄が走る
バッドエンドだ〜。と思ってから、更に驚きの展開が!!
最後まで目が離せない映画でした。
終始ミゾオチの辺りがゾワゾワする怖さ。
私的には、ジョーカーよりグレタの方がヤバい奴でしたww(『ジョーカー』はヤバさより哀れが際立つ)
母親という立場を借りた支配に、母親の愛情という名の拘束。
ニール・ジョーダンって、やっぱり女の描き方が容赦ない。(-_-;)
エレガントなサイコパス。
ユペール様がガムを噛むだけで恐ろしい。
エレガントだからこそ際立つヤバさ。
効果音で驚かせる、モンスター扱いの演出もありつつ、それでも俄然エレガント。
しかも、物語が進むにつれて化けの皮が剥がされていくと、エレガントさが逆に痛々しくなる。
ドSっぷりがここまでハマる女優さんも、そうそう居ないと思います。
もっとグレタを見ていたい。
1作で終わらせるには勿体ない程、強烈なキャラクターでした。(←だからって続編を作ってほしい訳ではなく、このまま終わらせるのが粋。)
クロエちゃんの極限状態の演技が素晴らしい。
『彼女が目覚めるその日まで』ですっかり少女から大人の女性へと成長したんだなぁ。と思っていましたが、本作では幼い少女の怯える顔が見られます。
いや、少女と言うより幼女の表情。
圧倒的に無力な立場の者が追い詰められた時に見せる許しの懇願に、ゾクゾクしました。
グレタが求めていた存在そのものになった瞬間かもしれません。
そして、音楽のセンスが素敵!
オープニングから魅了されますが、とくに地下のシーンは最高で鳥肌が立ちました。
ピアノの美しい旋律に戦慄が走る。
今後、ショパンの曲を聞くたびに、私の心はざわつくでしょう。
最恐のイザベル・ユペールを観ろ!
怖いイザベル・ユペールと怖くないイザベル・ユペールどっちが好きですか、と聞かれたら...どちらかといえばやっぱり「怖いイザベル・ユペール」が好き、というか期待してしまう。
冒頭のイザベル・ユペールの後ろ姿は美しい。ただあんなあからさまにバッグ忘れるかよ、とは思う。しかし純朴さが全面に出ている(ふっくらしていて大変かわいい)クロエ・グレース・モレッツはそれをイザベル・ユペールにお届けにあがってしまうのである。
母親を亡くして意気消沈しているクロエ、いやフランシスはイザベル・ユペール演じるグレタに夢中になってしまう。そりゃそうだ、イザベル・ユペールだもんね...。イザベル・ユペールはすごく優しいのだ。最初はね。
お友達エリカに止められながらもグレタにのめり込むフランシスだが、案外あっさりグレタはやばい女性だと分かり、ここから超怖いイザベル・ユペール爆誕である。電話攻撃、バイト先の前で佇む攻撃。効果音と共にダーン!と登場するイザベル・ユペールは怖さを超えて笑ってしまう。クロエが振り返ったらそこにイザベル・ユペール!ユペールお化け屋敷か!怖さを超越して笑いが漏れちゃう...。
イザベル・ユペールの連続攻撃に反撃も儘ならぬクロエですが、お友達のアドバイスで平穏にグレタに別れを告げた...筈だったのだが。
もうここからは完全にホラー(ちょいちょい笑いあり)である。ユペール様怖いよ。笑顔怖いよ。氷の微笑かよ。攻撃されても不死鳥の如く蘇るユペール様怖いよ。厳つい男も薬とダンス(ユペール様のアドリブだそうである)で翻弄して一撃である。どこで薬手に入れたんだよ、というかそもそもどうやって暮らしてるんだよ!(根本的疑問)
そう、正直ストーリーとしては、極ありふれたサイコスリラーというか、タイトルロールたるグレタの掘り下げが極めて中途半端である。過去はなんとなく描かれているだけで徹底して人間味がない。唯々サイコパスという描かれ方。伏線の回収はそこそこ上手いのだが(特に最初と最後のリンクね)、登場人物の書き込みが薄いので唯々最恐モンスター、イザベル・ユペールを観ろ!としかいえない。あとは純朴キュートなクロエ・グレース・モレッツの表情七変化(ユペール様が表情をあまり動かさないので対比が良い)と、軽い女と見せといて実は友情に篤く頭の回転が速いお友達エリカことマイカ・モンロー大活躍ですかね...こうして書くと分かるが本当に男の影がうっすい映画だなあ。
イザベルさん地でサイコ
クロエちゃんとイザベル・ユペールですよね、観るしかありません。
サイコストーリーって独りよがりな部分が多いんですが、この作品もしかり。
しかし何と言ってもイザベルさんのサイコは地で行ってる気がして怖かったな。
評価されていない作品?
ハンガリー生まれのフランス人ピアノ教師、グレタ。彼女が地下鉄に忘れたカバンを親切心から届けたフランシス、そのグレタの音楽に対する真摯な姿勢やパリジェンヌの落ち着いた洗練さも相まって、フランシスが理想とする母親の愛をもう一度。
お互いの身の上話をしているうちに打ち解けあい、また信頼するようになるフランシスなのだが........!
"Liebestraum”
Do you know what it means ?
A dream of love...........
Because that's all love leave us with.
A dream. A memory.
彼女グレタの闇の部分を垣間見たフランシス、彼女がグレタに言った言葉が.....!? 裏目に自分に帰ってくる。
You know, my friends say, uh.......
I'm like chewing gum.
-Chewing gum ?
I tend to stick around.
この映画は、グレタがフランシスに対して、明らかにストーカー行為をしているのにもかかわらず、いつものようにお役所は、忙しいことを理由に裁判所が発行する"接近禁止命令”を取るのに1か月もかかると言うし、それなら警官はというと、彼女を避けることだけしかアドバイスをしない。そんな中、グレタからキリスト教の聖母マリヤ様に捧げる花として生まれた "White lilies" 。その花言葉は、何あろう"純粋"を意味する。グレタが花を贈る意味を何も考えずにフランシスは拒否してしまう。彼女がそれを実行することによって、グレタは、ただ会って話がしたいだけだったのに、いつものパターンのストーカーの感情を逆なでする行為そのものが、彼女のストーカー行為に火が付き、エスカレートしてしまい、ついには主人公のフランシス自身が窮地においこまれてしまう運びとなる。
PTS.....put to sleep(動物愛護の先進国と思っていたのに.....?)
グレタの言葉 Oh. What a dreadful euphemism.
この映画の監督であるニール・ジョーダン、映画の持つ特徴を視聴者に説明するかのように、小道具や映画音楽に嫌味のない選択をしていると思われるし、ショパンの曲もさることながら、さびの部分が"Paint the black hole blacker"のセイント・ヴィンセントの"The Strangers"など雰囲気的にすごくよく聞こえる。
批評家の意見を見てみると..........
190年以上の歴史があり、現在は無料の日刊紙、London Evening Standard
「シナリオの進み具合はあまり遅くはなく、映画撮影術はいたって官能的であり、また幻想的な構成は、うまく絡むように進んでいる。」
アメリカの新聞紙、San Diego Reader
「 必ず腕時計を持っていたほうがいい。それはあなたが必要となるから。」と揶揄した意見もあるが、amazon.comではすでにレンタルが始まっていて、そのレビューは、少ないけれどもまちまちである。
ストーカーを受ける高級レストランのウエイトレス、ただここでのウエイトレスは、日本ではあまりお目にかかれない"ハイソ"(死語か?)のウエイトレスで、日本にいる方は、ティップをアメリカではサービスの代償として、タクシーに乗るときは、もちろんのことホテルやレストランなどに行けば置いていかなければならないのは知っている方もいるかもしれないが、レストランによっては、給仕するテーブルを決めたり、一つの場所に同じウエイトレスが付かないようにローテーションを決めたりもして、ウエイトレスのティップの公平性を保とうとしているレストランもある。
ダコタ・ファニングが体重の増減を繰り返しているのと同調するかのように、今回、被害者役フランシスを演じているクロエ・グレース・モレッツ。この映画では、肩から背中にかけての盛り上がり方が個人的には気になり、以前、2016年に女優休養宣言をしてからすぐに撤回するということもあったのが影響してか、先のダコタ・ファニングが降板した「Brain on Fire(2016)」に意気込んで挑戦したにもかかわらず、不発に終わり、最近の彼女が出演した映画は、差別的映画にご出演された、あのオーストラリア女優と同じ轍を踏むこととなっている。少し言い過ぎです。ファンの皆様すみません。それなら書くなってか? 彼女の幼い時の映画の雰囲気に圧倒され印象に残っているものがいつまで続くのか? 多分また彼女の出演されている映画を見て、また失望を繰り返す未来の自分が見える。
それとは別に、フランスの女優のイザベル・ユペール、また人にケチをつけると怒られそうだが、彼女のことを言っているのではないと前置きしておくが、フランスの地方の人からするとパリジャンやパリジェンヌは鼻持ならないらしい。そのパリ出身の彼女は、最近乗りに乗っていて、この何とも言えない雰囲気が、アメリカのいくらオスカーを獲った女優さんでもフランス訛りの妖艶な口調はまねできないと思われる。監督が何故、彼女をキャスティングしたかがわかるような気がする。
ポピュリズムに左右される映画界。それを非難するわけではないが、このシナリオ、いつものパターンのストーカーを描くやり方は、面白みもなく、実のところフランシスのほうが変質的でグレタはすごくいい人でしたというシナリオのほうが.....? 上から目線です。
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