「【”一枚の写真が家族の絆を思い出させてくれる・・” 序盤はクスリと笑えて、後半は心に沁み入るシーン満載の作品。特に、"大切な人の写真"を一生懸命に撮った記憶のある人には・・・沁みます。】」浅田家! NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”一枚の写真が家族の絆を思い出させてくれる・・” 序盤はクスリと笑えて、後半は心に沁み入るシーン満載の作品。特に、"大切な人の写真"を一生懸命に撮った記憶のある人には・・・沁みます。】
ー 中野量太監督作品は、人間を優しく、愛おしむ視点で描く不変のスタイルが好きである。
そこには、中野監督自身の人間性肯定の思想が影響しているのかな・・、と思う。ー
■今作の魅力
1.序盤、カメラ好きの父(平田満)に育てられた”主に年賀状の被写体だった”兄弟”(兄:妻夫木聡、弟、政志:二宮和也)。
カメラ学校から久しぶりに帰郷した”カラフルになった”将志は、専業主夫の父親(母親(風吹ジュン)のやりたい仕事、看護婦を支えるために専業主夫に・・)に“何になりたかったの?”と聞くと、”消防士かなあ・・” という事で、交渉担当の兄の努力で”消防士としての家族”を写真に撮る。
ー ここから、次々に政志の面白き写真の被写体に、浅田家の家族はなっていく。
”ヤクザの親分の出陣シーン”であったり、”選挙運動の姿”であったり・・、実に面白い。
ほぼ、実話と言うから更に驚く・・。-
2.浅田家の面々が何だかんだと言いながら、政志の”家族写真”を取ることに協力する姿。寛容な父親、肝っ玉母さんである母親の存在が大きいのであろう。兄もブツブツ言いながらも、サーキットに出かけて交渉する・・。
ー 二人の兄弟が両親から、キチンと育てられている事が良く分かるし、何より皆がお互いの生き方を尊重している所が良い。ー
3.幼き頃から、政志と両想いで、彼の活動を支える若奈(黒木華)の姿も良い。
ー こんな素敵な、異性の幼馴染ってナカナカいないのではないか・・。-
4.政志は写真での芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞を見事に受賞。そして、徐々に政志の撮る家族写真は対象を広げていく・・。
それは、
”満開の桜の花びらが散る中での笑顔溢れる家族写真”であったり、
”難病にかかっている男の子の願いを叶えた家族で表現した虹の家族写真”であったり・・。
ー 授賞式でも、ちゃっかり家族写真を撮る浅田家の面々・・。
”虹の家族写真”を撮影する時の、レンズを通して虹のTシャツを着た家族を見る二宮さんの表情、目が凄い・・。-
5.だが、ある日、あの悲しき天災が起き・・。
ボランティアで被災地の写真を洗う大学院生の小野(菅田将暉)の姿を見た政志は、写真を撮ることから只管、泥にまみれた写真を洗う作業に没頭する。
肝っ玉姉さん(渡辺真起子)も参加し、次々に写真は洗われ、被災した方々が嬉しそうに持ち帰っていく・・。
時に罵られることもあるが、その男(北村有起哉)も娘を亡くしていたのだった・・。だが、写真が見つからない・・。
ー 後半から、涙がじんわりと出てくる・・。小野たちの崇高な作業だけではなく、自衛隊の方々が”写真だけは・・”と言って道にアルバムを積んでいた事実・・。ー
6.父親がどうしても見つからない女の子が、政志が家族写真を撮る写真家であると知って、彼にお願いした事。
悩んで一度は断るが、実家に戻った際に兄弟で久しぶりに懐かしき年賀状の写真の撮り方を話しているうちにヒントが浮かび・・。
ー 父が倒れたにもかかわらず、東北に戻る政志に母が見舞った”想いを込めた”ビンタ。ー
<家族写真とは、全員が映っていなくても、良いのだ。
そこには、ファインダーを通して、愛しい人や子供たちを愛おし気に見つめ、一生懸命に構図を決め、焦点を合わせ、写真を撮る人の想いが込められているのだから・・。
(その多くは父親であるのかもしれない・・)
そして、その大切な家族写真はずっと家族の心の中に残るのだ・・。>
■蛇足
エンドロールでも、更に面白き家族写真が沢山、観れます。
どれも、クスリと笑えて、少し沁みます・・。
NOBUさん、お互い感謝の気持ち、労りの気持ち大切ですよね☘️
うちはね……🥲。しかし息子が大学生になりがんばっていてはげまされてます。
フレーズ褒めて頂いてありがとうございます。
こんにちは。NOBUさん、ご無沙汰してます。そういう内容だったなと読み返して確認しましました。今回は間延びしながら見たから尚更ですが、人の感想を見ると気付かないことが随分たくさんありますね。