主戦場のレビュー・感想・評価
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慰安婦問題を知らない人程見て欲しい
自分はある程度の知識を慰安婦問題について持っていたのですが、かなり部分的な知識だったのだと思い知らされました。慰安婦問題について全く知識がなくても大丈夫です。 どちら側の意見・主張も欠点がないわけではないので、決め付けて見ないように気をつけてみていましたが、ラストの「あの人」には心底落胆しました。 この問題だけではなく、様々な歴史問題についての論争そのものについても考えさせられる作品になっていたこともよかったですし、エンタメ作品としても優れていて楽しめると思います。
慰安婦問題の戦いの裏に潜むもの
苛烈なポリィティカルドキュメンタリーである。標記問題の肯定側、否定側の立場を取る人々が次々に登場し、持論を繰り広げる。そして随所に挟み込まれる監督のコメント。まるでジェットコースターに乗っているようだ。そして、徐々にこの監督が本当に訴えたかったことが見えてくる。この問題提起をどう捉えるかはその人次第だが、もしこのドキュメンタリーが描いている事が本当ならば(様々な状況から分かっていた積りだが)本当に怖ろしい事である。次世代の事を想うと、自らの愚かさにも今更ながら気付かされる。終盤登場する人物の、のっぺりとした表情とその言動の恐ろしさは忘れられない。
全ての問題は今の日本の問題にリンクする。
敏感なテーマのドキュメントなので、自分がこの問題の基本的な考えを捨てて頭を真っ白にしてこの映画を観たが色々と考えさせられ自分でも改めて慰安婦問題の複雑さ、元慰安婦の方の被害の状況を映像で観て身に染みた。韓国ではまだまだこういう方々がいる事を。もちろん反論もある。このドキュメントは監督がしっかり両者考えの相違を承知でインタビューをし、じっくり聞いていた。この姿勢は好感を持った。本来は大手紙の記者がすべき事。このドキュメントは慰安婦問題だけでなく、歴史認識・教科書問題・女性への性虐待・政府の公共放送への介入など切り口が幅広い。必見です。特に私が観た日は若い方が多かったが、ぜひ若い方には薦めたい。特に韓流エンタメ、KPOPファンは観た方がいい。なぜアイドル歌手が慰安婦問題の関連Tシャツやアクセサリーを着用するか? その答えも見つかるだろう。
アメリカ人のドキュメンタリー
始まってすぐ”歴史修正主義者”という言葉が出てきたので方向性はわかりやすい。論点がずれてゆくこの問題独特の不条理がそのまま映画になっていた。その意味では良く出来てるともいえる。 ただ結論があれだと陰謀論の世界。せっかくのドキュメンタリーが台無し。 https://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2015/02/post-909.php
警鐘
何が議題にせよ100%の正義や悪が存在するとも思えないので、全否定や全肯定なんてないと思って観てたから、それはみる側の範疇でジャッジするればいいだけのこと。問題はそのさきにあるいまの日本の有り様を語るラスト・・日系人から観た杞憂であることを切に祈るばかり。
勝負は着いた
それは、この映画が杉田水脈やケント・ギルバート等の修正主義者の主張を一蹴しているからではない。映画は先ず修正主義者の主張にのって慰安婦問題を検証していく。しかし、その展開はすぐに行き詰まり、修正主義者の主張は破綻してしまう。 修正主義者の上から目線の態度はやがて失笑の対象となり、その主張に宿るレイシズムの醜さがあぶり出される。 しかし、映画はここで終わらない。修正主義者の主張は、国際社会では全く相手にされないレベルである事が明らかにされるが、日本国内では安倍晋三が進める戦前回帰政策の中で立派に機能し、改憲・再軍備間近の状況が示される。ここでも、勝負は着いてしまったのだろうか。 映画の上映が終わると観客の中から自然と拍手が起こった。それほど素晴らしい映画であった。しかし、評者は突き付けられた現実の深刻さに圧倒され拍手ができなかった。
映画として最高、現実として…
女2人で鑑賞。映画館を出て、大笑いしながら「(映画)おもしろかった!」と言って盛り上がり、その数分後に、「…(現実)ヤバくない?」と言って恐怖が湧き上がる。 映画は本来なら娯楽。暇つぶしかもしれない。でも、本当に素晴らしい映画は私たちの実生活、思想などに影響を与えると私は思う。たとえドキュメンタリーでなくても。フィクションは現実の比喩だから。ドキュメンタリーは比喩ではない。だから、映画の世界に感情移入するという行為がそもそも必要ない。その現実に直接揺さぶられる分、スリリングだ。だが、普通ならあまり「笑い」は生まれないと思う。その点に、この映画の秀逸さがある。 何が言いたいかというと、この映画は現実に影響力のある素晴らしい映画だ。見た後から世界の見方が変わる。しかも、説教くさくない立派な娯楽だ。ドキュメンタリー作品は普段あまり見ないが、こんな作品は初めてみた。「あり得ない」と笑った事が現実だった。笑ってる場合じゃないのに笑わせる。そして、恐ろしのは鑑賞者はこの現実の日本をどうするのかを問われているからだ。 内容については一言。 真実とは簡単な事ではない。同じ事実でも左右で真実とされる事は異なる。だが、私は劇中のある人の言葉、「恥を知れ」が自分の中では真実だと思う。
まっ‥当然ですが(本文に続く)‥
(タイトルからの続き)慰安婦は‥韓国でもライダイハンという形に加えて(噂が事実ならば)韓国には…モザンビーク共和国(当時の人民共和国)への内戦にも反体制派に(方向性不詳ですが)‥参与しているらしい?(尚北朝鮮側はベトナム同様に政府(人民共和国)側に参戦してたらしい?)からね…。 まっ…噂は噂なので、真実は刑法に抵触行為を教唆(教えたり、促す行為)する上に教唆自体が罪なので、不問にするにしても‥(慰安)婦だけかな?‥という疑念が消えませんね。 特に東アジア圏の女性は‥近世(和暦2340(西暦では1680)年以降)はおろか中世以降(和同1888年(西同1248年、法治の合戦の翌年)ぐらい)から女性が僅かづつですが、撫子(和訳)気が無くなり始めてて、日帝に列半合邦の頃(和暦2570(西暦1910)年代)には‥日本人から中心に、同色愛(男女どちらかを問わずに問わず、性交抜きでの同性愛)があったという噂もあったので‥慰安士となれば‥私も論争に支持させて頂きますよ‥。
今年見た映画ん中で1、2を争う良い映画
愛国のあまり右派の人たちはパラノイア被害妄想に陥っているように見えましたそこが失笑ポイントでした。私はこの映画を見る前までは儒教のせいでああいったことが起こったと思っていました。たしかにそういう側面がありその事に映画内で言及していたので安心しました。論客も凄く良い人選で左右の意見のバランスが良かったです。国際法上奴隷の定義に騙された人も含むというのを見てこれが私には完全に目から鱗で、奴隷のイメージと言ったら鎖に繋がれているものでしたので映画内で提示された外地への甘言強制連行の証拠を見ますともうかつてのこの問題に関する日本を擁護できなくなったと感じました。歴史修正主義者と言われる人たちのパラノイヤと都合の良い解釈に影響されたのと私の無知で、従軍慰安婦がいなかったかもしれないとし韓国に悪い感情を持った自分を恥じました。しかし当時の時代背景を考えますと当時は人権という考え方は一般に浸透していたのでしょうかと思いますし、その当時の日本を今の価値観で裁くのはどうかと思います。裁くのはどうかと思いますが過去は反省するべきだと思いました。また安倍晋三首相は先輩ですが、彼には政教分離をしっかりとして頂きたいです。じゃないと天皇=神と解釈されていた存在を免罪符に周りの小判鮫がやりたい放題していた戦前の白昼夢に戻る可能性があるからです。 最後にこの映画を作って目を覚ましてくれた監督に感謝したいと思います。
愛国ってなんなんだろうか
この映画を中立的ではないと主張する人はいるだろう。しかし...インタビューに答える右派の人々の答えを見ていると...乾いた笑いというか、失笑が漏れてしまうのである。実際に劇場で哀しい笑いが起こった。恣意的に切り取りました、という感じは私は受けない。むしろもっと論理的にくるのかと思っていたのに、どこからか借り受けてきた知識を検証せず感情の赴くままに主張しているだけのように見える。どこで仕入れてきたんだその知識と認識。世界を見ろよと思ってしまう。 そしてこの問題は細かい認識の問題ではないのだ。矮小化することに意味があるとも思えない。 しかし...結局信念という名のフィルターが何を見ても自分の解釈に持っていってしまうのかもしれないな、と思った。「誇り」というのか、自分の国は最高なのだという思い。傷つきたくないのかもしれない。もうどんな主張を持ってきてもこの議論は平行線なんじゃないかと、その点においては絶望感がある。 そして日本の若者はこの問題を知らないということ。教科書には明るいことを書けばよいという愛国者(いや、自分の国が一番だと思うことが愛国だとは思わないが)の言葉。この問題は皆が考えるべきではないのだろうか。過去の行為を認めないことが果たして愛国なのだろうか。それは違うのではないか...と思うのだが...。
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