ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうたのレビュー・感想・評価
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いいね〜
引きこもり中、ホラーばかりだったので趣向を変えてみた。変え過ぎか?(笑)
昨日見ていたヘレディタリーのお母さん。カメレオン女優だと思ったけど、今回は普通だった。あ、普通の人も演じられるという意味ではカメレオンだな。
それにしても、音楽はやっぱいいなぁと思った。
サムの歌声が最高だった。
父と娘で作った曲が大ヒットでレコード店の閉店もキャンセルに?なんて安直な展開じゃなくて良かったよ。
ただ、勉強を邪魔する父親にはちょっとイラっとした。自分が叶えられなかった夢を子供に託したくなるのもわからなくはないけど、それならなぜもっと早くに?と。医師の道を歩みだす前には考えなかった?
医師の道を甘く見るなと思った。
閉店はもったいないのだけどね。
とはいえ、レコード…作中一度もかかってなくなかった?気のせいか?
バーテンダーのおじさんがやけに気になった。
チェックしよう。
アナログも卒業する・・・
アナログレコードやらカセットテープやらズラリと並んでいるレコードショップ。客はもちろん疎らなのだが、娘サム(カーシー・クレモンズ)の学費の問題もあり、店を閉めようと考え始めたフランク・フィッシャー。売ってるものはアナログなのに、自宅ではかなりデジタルだった。サムがキーボードを弾いて、親父はギター、ベース、ドラムとマルチなところを見せ、さらにDTMに多重録音していく形。1曲目をネットにアップすると、人々がかなり聴いてくれたことに驚き、調子に乗ってサンプラーやレスポールを買ってしまう。
邦題のサブタイトルもぴったりくるし、最初で最後のライブ!ってところは心地よい。65人を前にライブしたとかの嘘もありましたが、レコード店でのライブには徐々に客が増えていくなんてところも素敵です。
UCLAへの進学と医者になる夢。それだけは諦めろとも言えず、1年ほどライブ活動しないか?などというのも親父の勝手な妄想。現実はそんなに甘くないと娘からも言われる。サムにはガールフレンドがいるのですが、この子が『ヘルボーイ』や『アメリカン・ハニー』でも印象的な子サッシャ・レインだった。亡き母の事故からのトラウマから自転車に乗れるようになったとか、サブストーリーもよかったのですが、認知症(?)のおばあちゃんのエピソードはちょっと要らない気がした。また、トニ・コレットがけっこう魅力的に映っていました。
父と娘が各々の新しい道を歩み始めようとする姿を美しい歌を主軸に描き出す
”トム・ウェイツの「レイン・ドッグス」は3$じゃ駄目よ!”というセリフでカーシー・クレモンズ扮するサムの音楽の素養抜群というのが分かる。
序盤、父フランクとサムがセッションを重ねる中で作り上げた曲を聴いた時点で、まずは軽くやられる。
フランクを支える周囲の友人たちのセリフも良い。(バーを経営する長身の白髪アロハおじさんはハッパをやっているからか、哲学的な名言をさらりと口にする)
フランクのレコード屋で行われる最初で最後のライブは、多数のLP盤をバックに演奏する父と娘の姿と二人が演奏する素晴らしい3曲で彩られ、記憶に残るシーンである。曲の完成度も上がり、更にガツンとやられる。
子供が巣立った経験を持っている者としては、フランクの気持ちは良く分かり、切ない気持ちにもなる。
が、娘を支えようと新たな道を歩み始めた彼の姿と彼の様子を窺いに新しい店(アロハおじさんのバーというところが、良い)に顔を出す大家さん(トニ・コレット 存在感は流石である)とワイングラスで乾杯するシーンをさり気無く見せるところがこの作品のセンスの良さであると思う。
楽曲の良さと細部の演出の良さが素敵にマッチングした音楽映画である。
映画っぽい映画
妻/母の死を受け入れる夫/父と娘の成長のベクトルが交わっていく展開が,いかにも映画っぽい.さりげなく敷かれた伏線があり,最後のシーンが,二重のどんでん返しになっている(ように見える).父にとっては子ばなれが,娘にとっては「自転車に乗ること」と「歌うことへのコミットメント」が,それぞれの成長の筋となり,最後のシーンでこの2つの筋が意外な形で交わるように見えた.ここで内臓がギョジョギョリョと動いた.かつ,父と娘が作る歌の内容が,その「成長」の段階を反映している.現在のアメリカの政治的状況を意識してか,人種やセクシュアリティに関するスタンスも(語られることなく)示されている.こういう知的な感じの映画は嫌いでない.(「知的な感じ」って変?)
レコード店が懐かしい
店はアナログなのに音楽はバリバリのデジタルだった…ついでに言うと、お父ちゃんが親指ベース…
それは良いとして。
娘と一緒にバンドを組むと言うのが夢だと言う、元ミュージシャンのフランク。
もしも私が残ると言ったら?
いやいや、予測してましたよ。そんな事、言い出すかも知れないと思ってね。だから準備してました。
everything must go
自分自身と娘に向けたメッセージ。何でも詩にしてしまわずに直接言いなよ。なんて言う野暮は無しで。
トニ・コレットは顔見せだけかと思ってたら、かなりガッツリだった。芝居が締まります。カーシー・クレモンズは「さよなら僕のマンハッタン」の時より、若がえってキュートになってた!予告編に無かった二曲が良かった。ラブソングには感動しました!
愛おしい父娘。曲と声が素敵。ほっこり。
このお父さん、娘の勉強を邪魔したりとウザいけど、なんかキュート。ギターノリノリ!
そしてそれ以上に可愛いのが娘。
音楽の才能も抜群で。
曲がヒットしてしまいお父さんは舞い上がるし
どうなることかと気を揉みましたが、医大に進んだようでおばちゃんはホッとしましたよ(笑)
愛おしい作品です。
ダメでしょ…
いや、ずっと雰囲気は良かったし、娘の恋愛エピソードも良い。だけどずっとパパが自分の夢を娘に押しつけてたかと思ったら、最後は乗っ取っちゃったじゃん。ダメでしょ、そりゃ…
自分的にはストーリーがまったくダメでした…
前に進むために
ハーツ・ビートだから?娘のサムは医学生になる為の勉強をしているが、それがいつも心臓の勉強なんだ、なんか笑える。
娘と父は付かず離れず程よい関係。
稼業のレコード屋さんが上手く行かず閉店する事になって父は少し淋しい。娘とセッションして出来た曲をネットにアップしてみたら好感触で…レコード屋さん閉店のその日にお店でライブをするというお話し。
ハーツ・ビート・ラウドの歌詞の詳細を聞いて、父が娘に『ガールフレンド?それともボーイフレンド?』と尋ねる…順番逆じゃない?というか娘の事をちゃんと理解していて、判っていたのかな?
17年やったお店を閉めるのは淋しいけど、変わらないと、前に進む為に…ってところでグッときて泣けた。まさにこのタイミングで自分の実生活とシンクロして…こちとら35年だしね、レコード屋さんじゃないけど。勝手に私を励ます映画や‼と私的に感動した。
トニ・コレットが大家さんとして出演していたが、珍しく普通の女性の役でした。
タイトル曲がイカしてる、小品だけど、ほっこりする佳作
小品だけど、ほっこりする佳作。タイトル曲がイカしてる音楽映画。
音楽祭としても有名な"サウス・バイ・サウスウエスト"の映画祭部門にも出品されたほか、インディペンデント映画の祭典であるサンダンス映画祭でも話題となった。
ニューヨークのブルックリンでアナログレコード店を営むフランクは、元バンドマン。フランクは早く妻を亡くし、娘のサムを男手ひとつで育て上げた。しかし医大に進学するほど優秀なサムは、ニューヨークを離れようとしていた。また17年も続けてきたレコード店も、時代の変化に抗えず、フランクはついに廃業を決意をしていた。
ある日、フランクは勉強中のサムの邪魔をして、一緒につくった曲を自宅でレコーディングする。その曲をサムに内緒でSpotifyにアップロードすると、瞬く間に大反響となる。
レコードデビューのオファーまで持ち込まれ、元バンドマンの父は、一人はしゃぐ。しかし、サムは進学のことや恋愛の悩みでそれどころではない。自宅を離れるのも、父と距離を置きたいという年頃の思いがあった。
"子離れ"、"親離れ"といったテーマとともに、音楽で結ばれた父娘の絆の強さと、家族としての旅立ちを描く。
しれっとサムの恋愛が同性愛だったりするのは、ニューヨークロケの本作らしい一面。
場末のレコード店を舞台にしたり、Spotifyをきっかけにするなど、音楽流通の変化も織り込んでいる。
(2019/6/11/ヒューマントラストシネマ渋谷/ビスタ/字幕:神田直美)
音を重ねる度に
親子も深くなって、より結びつきが強く、深くなっていく感じがしましたね。サムは作曲や歌の才能もあり、親にも一目置かれ愛され、「彼女」にも大いに好かれこれからが楽しみな女性ですね。
意外や意外、テッド・ダンソンご出演。
オーブニングロールが終わるやいなや、♪Summer noon I can always stay.....で始まるSummer noon (Tweedy:バンド名)
Excuse me.
.............
I don't think you can smoke inside.
You buy something, I'll put out.
............いったん店の外に出た客が、戻ってきて
Hi.See that?
Just bought that album on Amazon
for less money than you charge here.
You're a dick head. Bye.
冒頭のフランクの客に対する態度からこの店の経営状態がわかるのだが、もちろん、ブルックリンのレコード店が舞台になるので、心地よい音楽が、映画を邪魔しないものとなっている。
余談として、監督のブレット・ヘイリーがYouTubeでこの映画に対する思いを出演者と共に語っていたのだが、その顔を見ると、ひげ面で主演のニック・オファーマンも同じ、それとカメオ出演しているジェフ・トゥイーディーもひげ面でしかもパディントンのように帽子もかぶっている。その上、いつもダンディなテッド・ダンソンも珍しく髭をはやしている。
熊のプーさんのようなフランク、娘想いでいて、その娘サム役が、とてもキュートなカーシー・クレモンズ、二人がお互いに思いやる関係を中心に個人的には、ヒョウヒョウトした役なら彼の右に出るものはいない、テッド・ダンソン。このサイト映画.comが一般の視聴者からあまり情報として使われていないのがよくわかるのは、テッド・ダンソンと言えば11年続いたシットコム「Cheers(1982)」、彼の役者人生を確立させたと言っていいもので、これを載せてないとは、トホホ......。
ラストの娘とのセッション、レスポールギターの音色、"何故?店を閉めちゃうの?"とついつい思ってしまっている自分がいる。
映画情報サイト、RogerEbert.com「ブルックリンの親娘をじっくりと見守っているように描いている物語が、音楽ディオのように自由な感情で満たされている。」また、ある映画ファンの方は「この映画は、ミュージシャンがもたらす喜びという贈り物としてだけでなく、娘と父親の絆を祝うものとなっている。」と語っている。
それと例えば、映画「ホンモノの気持ち」(2018)にも登場したCigarettes After Sexによる"Apocalypse"、そしてこの映画、自宅やレストラン、もちろんフランクのレコード店"レッド・フック"すべてにおいて雰囲気抜群!!
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