「最低最悪...... とても大切にしている「かぐや様」を冒涜されて怒りにふるえる」かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 padatalさんの映画レビュー(感想・評価)
最低最悪...... とても大切にしている「かぐや様」を冒涜されて怒りにふるえる
評判が悪いのは知っていたけど、見てみないとわからないと思って先日のテレビ初放送を見ました。
配役や演技の趣味が合わず、ナレーションが最悪(アニメだと最高なのに) だけど我慢して見てました。
マンガでもアニメでも神回として心が奪われた花火回の設定が変わっていたり、生徒会選挙の設定がまるで別物になっていたり、そのために会長と藤原のエピソードが改変されていて、かぐやのリアクションも不自然だったりで、 このあたりで相当不愉快になりました。
でも「かぐや様」を大切に大切に思っているファンにとって、絶対に許しがたい展開が最後の最後にありました。
14巻、15巻での展開が、「かぐや様」にとって、どれほどまでに神回の連続だったか、ロマンチックで、心が感動で震えるような素晴らしい展開だったか、みなさんわかると思います。
本当に好きな人だけれど、不器用だから、自分に自信がないから近づけなくて、それでも頑張って勇気を出して、ほんの少しだけ一歩を踏み出して........。
切ないほど心がきゅんとなるあの展開は、二人がなかなか近づけなかったからこそのものでした。
ここは「かぐや様」の展開にとって、最もロマンチックで、最も心に触れる部分でした。
14巻15巻は心の中に一生残って光をともしてくれると思うくらい、自分にとっても大切にしている所です。
ところが・・・・・・ところがです。
全くありえないことに、全く信じがたいことに、映画ではまるで安易に、ただの安物のチープなやり方で、14巻15巻の神シーンを、ギャクシーン的に入れました。
ありえない........。
感動もなく、切なさもなく、大切さもなく、涙もなく、何もなく、頭脳戦にひっかけたつまらないギャグを入れるために、安っちく、イージーに、あの貴重な貴重なシーンをいれたのです。
・・・・・・・許せない。
「かぐや様」を大事にしているファンとして、ここだけは絶対に許せない。
あのシーンは14巻15巻へとつづく「かぐや様」の展開を、すべて冒涜するものです。
あの二人のけなげな恋を、ためらいがちに少しずつしか進んでいけない、青くさいまでの恋の切なさを、根本から冒涜しています。
「かぐや様」はそんなに安易で、イケイケで軽いノリの、ちゃっちゃっと進む男女関係の物語ですか。
全く違うはずです。
なのに何でしょう、あの展開は。
あの最後のシーンがあったがために、この映画はただのいまいちな映画から、「かぐや様」ファンとして絶対許せない映画に変わりました。
続編がつくられるそうですが、あの最後のシーンを前提につくるわけですか。
あのシーンを前提にしたら、14巻15巻の「神」性を表現することは、もはや不可能ですよ。
心が切なくて泣きそうになる大切な大切な展開は、映画でイケイケギャグシーンとしてちゃかされたことよって、もう再現できなくなってしまいました。
本当に腹立たしい、不愉快な映画です。
原作をこれ以上冒涜するのはやめてください。
映画をつくるのであれば、原作の「かぐや様」の素晴らしさを、きちんとリスペクトした形でつくっていただきたいです。