「これはただのホラーではない」アンダー・ユア・ベッド(2019) 鯨さんの映画レビュー(感想・評価)
これはただのホラーではない
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考えて見てほしい。
もしあなたの眠るベッドの下に、何者かが息を潜めていたとしたら…。
都市伝説にもありそうなこの設定から物語は始まる。
静かに、ただ静かに、好きな人を見守りたいと思う気持ちが常軌を逸していく主人公。
相手は、たった一度コーヒーを一緒に飲んだだけの関係。
恋人でもなく友達ですらない。
でも、そのコーヒーを飲み話をすることが主人公にとってはどれだけうれしく幸せな時間だったことは想像にかたくない。
相手は結婚して子供もいるが旦那からの酷いDVでぼろぼろにされている。
助けたいのか?自分のものにしたいのか?
相手を思うということがどういうことなのか、
考えさせられる。
すきな相手のベッドの下に潜む主人公は、常軌を逸しているけれど、
誰かからもわからない花を待ち望む彼女もまた、少し道を外れている。
名を名乗るわけでもなく、ただそばにいたいと思う気持ち。
ベッドの下から届くはずのない手を伸ばす主人公が切ない。
どんなに彼女を思っても、DV旦那のように彼女に触れることはできない。
できなくても彼女を思う。それはエゴなのか。
最後に名前を呼ばれ、存在を認められた彼はこれからどう生きていくのか。
彼女との関係が、恋人でないにしろ残ってほしいと願った。
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