劇場公開日 2019年8月2日

「好きになりたかった」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー たきさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0好きになりたかった

2019年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私は根っからのドラクエファンです。物心ついた時からドラクエが側にあって、ゲームシステムもよくわからないのに父親のクリア済みデータを、てきとうにボタンを押して遊んでいました。ゲームがわかるようになってきてからは自分で攻略し、深いストーリーに感動しながら毎作品楽しんでプレイしています。
私の父はドラクエ製作に関わった経験のある人でした。もっとも、ファミコン版の時代で関わった範囲も一部ではありますが、ドラクエの英才教育を受けてきたドラクエっ子の私にっとって尊敬する父でした。その父が先日急死致しました。今年になってドラクエに関する最新情報(この映画含め、スマブラなど)が次々と発表され、父が生きていたらどれだけ嬉しそうな顔をしただろうかと、思わず涙が出ました。
亡くなった父のことを考えながら、映画を見ました。父の好きだった、そして私の好きになった音楽を映画館の設備で聴けたことは良い体験でした。呪文も背景も綺麗でかっこよかった。内容に関しても、劇中、うまくカットしたな、編集したなと思うところも多くは無いですががありました。
問題のシーン、息が止まったような気がしました。
終了後、空っぽになった気分で映画館を出ました。

この作品が一応『ドラクエ』と銘打っている以上、ドラクエファンの私的には、貶すことはどうしても出来ないでいます。数ある悪評も賛成できる内容ばかりですが、どうしても心が苦しくなります。この映画も好きになってあげたかったです。
でもこの映画は『ドラクエ』ではないのかもしれない、そんな思いもあって非常に複雑です。せっかく映画になったのだから、今までドラクエを知らなかった人も、知っているけどやった事はない、という人も、できるだけたくさんの人にドラクエを好きになって欲しかった。父の愛したドラクエに触れて欲しかった。大事な機会が無残な姿で捨て去られたように感じました。
天国の父はどんな顔をしているんだろう。

たき
ガンモさんのコメント
2019年8月25日

これはみんなの愛したドラクエではありません。この映画に携わったドラクエ好きの関係者たちもきっと無念だったと思います。ドラクエに興味のない、薄っぺらな表現しか出来ない監督に任せたのがそもそもの間違いだったのでしょう。

ガンモ
nanさんのコメント
2019年8月22日

ここまで無念さに溢れたレビューは見た事がありません。ほかの方も確と読んで頂きたい。スクエニは勿論そして愚者である山崎貴監督にも。

nan