「ドラゴンクエストではない。」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー free0524さんの映画レビュー(感想・評価)
ドラゴンクエストではない。
ドラゴンクエストVを、こよなく愛する私は本当にがっかりというより腹が立つ内容でした。製作した方々はドラゴンクエストVを知らない方々でしょう。堀井さんも完成までに確認してらっしゃると思うのですが、なぜ容認したのか驚きを隠せません。もともと2時間の映画にするには難しいとは思いました。ただ、作るからには作品を大事にしてほしかった。映画始まってパパスが亡くなるまで何分ありました?ドラゴンクエストV知らない人には全く思い入れようもないでしょう。映像はキレイでしたが、細かい動きは違和感もあり、キャラデザインも鳥山さんであってほしかった。唯一音楽の挿入だけは一定の評価をします。時間の関係とはいえ展開が速すぎ、飛ばして良い所と飛ばして悪い所でヒドイ流れになっている。冒険の戦闘シーン(ザコなど)があまりに少なすぎ、ボスまでの冒険がほぼゼロの内容になっている。それから、カジノは無理までも、お金の概念や武器屋、防具屋、どうぐ屋や宿屋、平地や洞窟、ほこら、塔、町、お城などど少しは充実させるべきところ。乗り物など登場も期待していた。言うときりがないですが、ドラクエらしさがまるでない。結婚のシーンは確かに大事ですが、時間を使いすぎです。オチもいりません。伝説の勇者の扱いも納得できない。妹もいない。ラストのシーンはゲームのドラゴンクエストVで本当に感動した人はまず納得する人はいないと思います。それまで観たものさえ嘘だったと言う瞬間、残念を通り越して・・・言葉が出ませんでした。感動ではない涙が流れました。結論から言うとドラゴンクエストVほどの重厚なストーリーを2時間まとめるのは難しい。アニメなどで、1年以上の放映でとことんやるくらいでないと本来なら語れません。しかしながら、作ることにしたならば、今回の作品はドラゴンクエストではないので、評価に値しない。作らないでもらった方が良かったです。ドラクエファンの誰が監督してもこの作品ほどひどくなることはありえない。映画史上最初で最後の駄作です。