「ドラクエVが映像化されたものではない。」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 水虫さんの映画レビュー(感想・評価)
ドラクエVが映像化されたものではない。
私は原作好きです。これからここに書くことはネタバレを含む原作厨の遠吠えになりますので、嫌いな人はここから読まなくていいと思います。
山崎貴が大好きって人もここで引き返すことをお勧めします。
改行してから本文を始めます。
とりあえず、初めに言いたいことは一つ。山崎貴よ、お前の勝手なアイデアで原作をぶっ壊すのはやめろ。
これはドラクエⅤを原作にしてファンを集めつつ、皆殺しにしていく罠です。ドラクエⅤが映像化されたと思って観に行く方は私のように観終わった後ブチギレて帰宅すること間違いなしです。それではどこがそんなに気に食わなかったのか、長くなりますが最初から最後の一歩手前まで書いていきたいと思います。
冒頭はSFCの実のプレイ画面から始まります。
パパスがうろうろしてるあのシーンですね。原作をやったことある人はわかるはず。そして、マーサがさらわれます。ここまでは原作通り。
その後プレイ画面でレヌール城終了までが流れ、ゲレゲレを仲間にするところまでがプレイ映像と字幕で説明されます。
その直後からフルCGの美麗な映像で少年期時代が始まります。原作ファンならここで、え?となることでしょう。
そう、サンタローズの町がありません。なんか一応サンタローズの町があるみたいなことは言っていましたが、山の中にポツンと主人公の家だけがあります。また、ベラも登場しません。しかし後程ポワンは登場します。
突然、オーブがすり替えられるシーンが挟まり、ラインハットに行くことになったという意味の分からない展開へ。
ヘンリーの子分になる流れはしっかりあります。ここでも、宝箱の下りはなく城を抜け出したヘンリーがトムに戻ってこいと言われ、主人公がかけっこで勝てば子分にという改変が。そうなってくるとニセ皇后はどうなるの・・・という不安が。
勿論裏切ってくれませんよ、山崎監督。なんと全カットです。
しかも攫いに来る奴がまさかのジャミ。奴隷から抜け出す時も美しい兄妹愛は描かれず、マリア未登場。そう、コリンズの下りもありません。
ここらへんで、原作ファンは気づくはずです。勿論やばいのは薄々わかりながらも観に行く方が大半だと思いますが、映画はその上を易々と超えていきます。文字制限のため、かなり端折ります。
死体に偽装して逃げ出した酒場にいるのは、プサン。プサン。プサン。は!?
すぐラインハット行って、ヘンリーお別れ。は?
家に戻ったら都合よくサンチョ登場。は?ちなみにサンタローズはにせ皇后の下りがないので燃やされていません。というか、どこ?サンタローズ。
サンチョが突然天空の剣はサラボナにあるとか言い出す。は?
ちなみにサンチョがケンドーコバヤシ。は?
サラボナ到着で、リングの下りがブオーンに変更に。ブオーン倒せば婿になれると。そこで討伐に行く流れで酒場にビアンカ。は?
なんか冒険家みたいになってて、最初からメラゾーマとベギラゴン覚えてる。
性欲モンスターの主人公は結婚したくて、必死にブオーン倒すけど、ブオーンを倒すのではなく仲間に。しかもブオーン、おでとか言っちゃうキャラ。は?
その後プロポーズするけど、色々オリジナルのクソ展開絡めつつ、ビアンカにプロポーズ。
性欲モンスターだから子作りするためにサンタローズに帰還?無事出産。男の子オンリー。 は?
出産してちょっとしたら何故か家にゲマ襲来。都合よく両方とも石に。は?
8年後息子が適当に洞窟でストロスの杖拾って主人公救出。都合よく主人公が担いでいた天空の剣を投げ渡して、勇者に覚醒。まぁ、このシーンはかなりカッコイイのでお勧めできますよ。言葉もなく剣を使うことで勇者ってわかる展開は痺れました。その後主人公がアホみたいに「お前が勇者なのか」とか言い出すまでは。
蛇足すぎ。
プサンとこ行ったら、オーブの下りになってちょっとした冒険で妖精国へ。
ポワン登場。都合よくとんとん拍子にプサンはマスタードラゴンへ。
そして待ちに待った最終決戦。最終決戦の映像はド迫力です。ヘンリーがブオーンと共に加勢に来たり熱い展開に。
イブールどこ?とか主人公は魔物使いとか忘れてください。仲間になるのはゲレゲレとスラりんだけですので。そして、ゲマをようやく息子の力。息子の力。息子の力で撃破して。いよいよミルドラース戦。と思いきや、ここでアニメ映画に残る最悪の改変が始まります。ユアストーリー編とでもいいましょうか、残り10分くらいです。
ここで私のような原作ファンは一気に殺されます。本当に山崎貴はドラクエⅤが嫌いなんだなっていうのをまざまざとみせつけられます。一気に頭が沸騰し、しぼんでいくのを感じました。2時間弱のクソ映画、ドラクエⅤの上辺だけを抽出して自分色に染めて、う○こに変えた山崎貴。
是非ご自身の目でそこだけは観ていただきたい。このような映画が二度と作られないためにも。
私もファンですが、原作通りに作ってもどうかと思いません?
逆にこんなに批判的な意見ばかりの人でびっくりしました。
もったいなく感じます。
もっとこの映画のレビューが上がれば、世間的にもドラクエの評価が上がるのになんか悲しいです。
ホントにドラクエを愛しているのであれば、そこを含めてレビューするんじゃないですかね?
同感です。子供のころから何十回もプレイしました。すぐデータが消えるので笑
いろいろ突っ込みどころはあったけど、あのラスト本当に許せない。使い古された手法なのに斬新でしょ?という監督のドヤ顔が透けて見えて本当にシラけました。冒頭でゲームシーン流して原作ファンに媚び売って最後これ。時間の無駄でしたね。
えぇ、勿論です。カットされる場所はカットすればいいんです。
もっと言えば、別に原作キャラを無理やり登場させなくていいんです。どうせ名前同じなのに全然別キャラになってたプサンなんかもいましたし、やるならもっと派手にやればいい。
なのに、ドラクエⅤの皮を被って最後にトンデモ要素加えてきたのが一番腹立たしい。
予告編みてウキウキしながら、誰も知らないドラゴンクエストってどんなだろう?って胸ときめかせていた私みたいな人達は必ず裏切られます。Ⅴである必要すらない。恐らく映画をキチンと観た方ならわかると思います。
細かい部分で言うなら、それⅥのBGMだよね?とかもありますが、細かい部分に目を瞑ってこれですからね。
冒頭の下からラストまで2時間で描くとなると、あそこまでコンパクトになってしまうのは、まぁしょうがないのかなと思います。
でも、あのラストはホントに無しですね!!(怒)