燃えよ剣のレビュー・感想・評価
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脇役たちの躍動が見どころ。
○作品全体
『燃えよ剣』は、脇役が躍動する作品だ。幕末という時代の転換点において、本作の主人公・土方歳三が属する幕府側の勢力は新時代を迎えるにあたり錦の御旗を持たぬ脇役であるし、その幕府側に属する新選組は幕府側においても末端の浪士集団で、大きな時代の潮流に振り回される脇役でしかない。その集団に属する土方は、主人公でありながら「副長」というサブポジションに座っている。本作はその脇役たる土方を主役に据えることによって、時代の脇役達が持った信念を画面いっぱいに溢れさせていた。
物語の主軸が幕末という時代であるため土台には佐幕派と倒幕派の対立があるのだが、駆け足な物語というよりテンポの良い物語だと感じる。脇役・土方が回顧するようにして時代を追いかけていることが、そうさせるのだと思う。主軸とは違う部分で歩んできた土方の一生とすることで、その時代に生きている人々の感情にスポットを当てている。
土方の百姓時代から語られるのも、土方が政治の端に居ることを印象づける。京都へ上る前の「百姓臭い歩き方」を矯正したり、近藤勇が土方くんと呼ぶシーンはコメディチックで近藤と土方の距離感が伝わってくるシーンだが、一方で一百姓から武士という主役級へと変化しようと足掻く姿のようにも感じて、二人の青年の心情に寄り添ったシーンでもあった。
新選組に属してからの土方は脇役として時代に、そして周りの人物に振り回される。芹沢鴨をはじめ、朝廷に執拗に近づく近藤やもうひとりの副長・山南敬介の離反。局中法度作成の中心人物ではあるが「形が悪い」組織を改めるために動く土方の姿は、脇役だからこそ担わされる東奔西走の苦悩が濃く写った。
京都を去ってからの土方は時代の移ろいとともに舞台を北へ移していく。錦旗を持たない旧幕軍で一人の指揮官として戦う土方には武士として戦う矜持だけが残る。自身への手向けのように独り突撃し、死するラストは、シンプルな構図なだけに脇役武士・土方が主役となる数少ないシーンだ。しかし無力に散っていく姿には脇役としての宿命もあって、土方の生き様のラストを飾るにふさわしいものだった。
一方で土方を主役に立たせる脇役も居た。お雪だ。
土方とお雪は新選組と長州藩士の元妻という関係性があるが、それをも超えた恋仲として、時代とは別に二人だけの世界も存在している。そこでは土方は主役であり、新選組副長・土方歳三という肩書が薄くなる。脇役としての役割から開放された土方を写すことによって、人間・土方歳三としての色味も作品に醸し出すことができていた。
その他にも会津家訓に苦悩する松平容保や病と戦う沖田総司、影で暗躍する山崎烝といった登場人物たちも脇役として躍動する姿が印象的だった。
一人ひとりの脇役、それぞれが自らの立ち位置に矜持を持ち、もがき戦う。その姿が苦しくもあり、力強くもあった。この情景を作り出すことができるのは、おそらく脇役だからこそ、だろう。
○カメラワークとか
・ファーストカットとラストカットが同一。無人のカットから始まり、斃れた土方が上手に運ばれて終わる。このファーストカットとラストカットだけは、時代や立ち位置を完全に置き去りにして土方という人間だけを映していた。真俯瞰のカットだから、ファーストカットとラストカットを合わせるからこそ作ることができる演出だった。
・一本道の舞台が多い。上述した百姓臭い歩き方を直すシーンや芹沢を討ちに行く前に近藤・土方・沖田が組手をするシーンは長い外廊下が舞台。まっすぐと前へ進む心象風景であったり、その途中で足踏みをする状況描写として機能していた。
あとは近藤が降伏するシーン。終わりを感じさせる先の見えない丘へ、一本道を上がっていく近藤。シーン終わりはカメラを引いて、そことは別の道があることを映す。近藤が登っていく道と、そことは逸れるもう一つの道。土方の道だ。
・お雪の元へ服を返しにくる土方。土方を上手に、お雪を下手に横位置で映す。次のカットで時間経過。次に会う日に飛んだのだろうか、夜になっていてカメラはイマジナリーラインを超える。上手にお雪、下手に土方。マッチカットっぽく写していた。親睦を深める描写としての時間経過はわかるが、日にちを飛ばしてイマジナリーラインを超えたように映すマッチカットは、正直見たことがないかも。関係性の進展、という意味で汲み取った。
土方とお雪が嘘をついていたと互いに話すシーンも、本作では珍しいど真ん中にアップショットで切り返すカット割り。土方とお雪のシーンは演出的にもカメラワークが独特で、別世界のように写していたように感じる。
○その他
・アクションの骨太さに目をみはる。主演・岡田准一自らが殺陣を作っているらしい土方のアクションには無骨さがよく出てる。足払いがあったり、刀の柄を使って殴っていたり。ありがちな一太刀でバッサリ、みたいなアクションもほとんどなかった。池田屋で不逞浪士が団子になって新選組と立ち向かう姿とかも新鮮だった。
・個人的には土方の「百姓臭い歩き方」がMVP(?)。「鬼の副長」という冷徹さが染み付いた土方というキャラクターに無骨さや野暮ったい田舎臭さが滲み出てて、キャラクター付けとしても良く出来てる。小学生くらいにこの作品見てたら真似してただろうなあ…。
原作&司馬遼太郎ファンが作った秀逸な映像化
2時間半近い上映時間を長いと思われるかも知れないが、幕末、新選組、土方歳三、どれひとつ描くにも足りるわけがない。なので大胆にエピソードをぶった切るしかなく、ダイジェスト的な構成になるのは避けられない。しかし本作では、ダイジェスト的な語り口を上手く使って、省略の合間に、さまざまなドラマの残り香が感じられるようにっている。
もともとこの題材に興味がない人には説明不足に映るだろうが、歴史好き、原作ファン、司馬遼太郎ファンがピンとくるような、小ネタの散りばめ方が上手い。基本的には長編小説の『燃えよ剣』を踏襲していて、あくまでも土方歳三が主人公なのだが、短編集の『新選組血風録』や別の短編の要素を取り入れることで、脇キャラにもそれぞれにドラマがあることが伝わってくる。
戊辰戦争末期の土方が回想する、という形式は、ともすれば勢いを削ぐおそれがあるのだが、岡田准一が土方のお国言葉で喋ることで、説明的になりすぎず、人となりを感じさせるシーンとしても機能している。時代考証と関係のない近藤勇のダンスシーンをぶっ込んでくるような遊び心も、映画の楽しさに直結している。
そして、演者が全員いい。特にウーマンラッシュアワー村本の山崎烝や、はんにゃ金田の藤堂平助がコメディリリーフでなく世界観の中に溶け込んでいて、本人の持ち味をこうやって活かすというキャスティングの妙を感じた。あと、これだけ詰め込んでいるのに、土方VS芹沢、土方VS以蔵、池田屋事件など、アクションの見せ場にちゃんと尺を使っている。特に中盤までの脚色や構成はみごとだと思うし、逆に終盤テンションが落ちるのは、そういう物語なので誠実な作りだと感じた。
激動の時代に燃えて散る、滅びの美学の体現者たち
「日本のいちばん長い日」(2015)、「関ヶ原」(2017)そして本作と、近年は壮大で重厚な歴史群像劇が続いている原田眞人監督。おそらくは時間が短くて軽いものが好まれる視聴習慣の変化もあり、映画でもテレビドラマでも時代劇が斜陽化しつつあるのは仕方ないのだろうが、先達が築き継承してきた時代劇の伝統を終わらせてなるものか、といった覚悟や使命感が原田監督作から伝わってくる。
岡田准一は「関ヶ原」の石田三成役に続き、「燃えよ剣」では幕末の新選組副長・土方歳三役と、いずれもかつては体制側に身を置きながら大きな政変の時期に新勢力に打ち負かされる、滅びの美学を体現するような武人を演じた。身体能力の高さを活かした殺陣のパフォーマンスは本格の味わいで、共演の鈴木亮平、山田涼介、松下洸平、伊藤英明らも気迫のこもった演技で応え、剣に生き激しく燃えて散っていった男たちの姿を描いている。
大長編の小説の映画化ゆえ、展開があわただしいダイジェスト的な作りになったのは仕方ない面もある。幕末維新の頃を描く過去作を通じてこの時代の予備知識があればある程度補えるが、そうでなくても、鑑賞後に興味を持って原作を読んだり、当時の歴史を調べたりするのもありだろう。
原作小説にあった「男色」の要素が排除されたのも、幅広い層の観客を動員するためには妥当な判断だった(ジャニーズ所属だと同性愛はタブーなのかと思って調べたら、東山紀之がゲイ役の舞台劇に出演していたので、そんなことはないようだ)。新選組と男色のつながりに興味があれば、同じく司馬遼太郎の小説を大島渚監督が映画化した「御法度」(1999)と見比べるのも一興だろう。
多くの映画などで登場する「新選組」の実像がやっと見えてくる本格的で面白い超大作・時代劇映画!
これまで「土方歳三」「沖田総司」「近藤勇」や、よく映画で登場する「池田屋事件」など、そこまで興味がなかったので、私のなかで「新選組」は「点」(単語)の状態でした。
それが、本作では、最初から最後まで、とことん「新選組」を描いているので、そもそも「新選組」は、幕末のわずか6年しか存在しない刺客集団で、最盛期には200名を超えるまでになっていたことを知りました。
さらに、その6年の間にこれだけ多くの出来事が起こっていたのかと、「点」と「点」がつながるだけでなく、「内部抗争」も含め、ようやく「新選組」とは何だったのかを理解できたのです。
本作の大きな特徴に、岡田准一演じる「土方歳三」が“ある人”に話す形で物語が進むという上手い構成があります。
少年時代に「バラガキ」(触るとイバラのようにケガをさせる乱暴者のガキ)と呼ばれていた「土方歳三」がどんな経緯で農家の子供から武士になっていくのか、「沖田総司」「近藤勇」の背景や「新選組」の成り立ちなどが「時系列」で分かっていくのです。
しかも、映像も凄く、「世界遺産」「国宝級建造物」など60カ所という規模のロケ地を含め、徹底的にリアリティーにこだわっています。
ちなみに「池田屋事件」を再現する際は、通常は撮影所にセットが作られるのですが、本作では滋賀県彦根に全長125mにも及ぶ「街並み」をそのまま作り上げてしまっていて、中心となる「旅館・池田屋」は、わざわざ宮大工に完全再現してもらう徹底的なこだわり様となっています。
総勢3000人を超えるエキストラの動員も含め、超大作映画ならではの「画面の優雅さ」があり、岡田准一を筆頭に、鈴木亮平、山田涼介などの演技も光り、どの面をとっても大きなスクリーンで見るべき作品と言い切れる出来栄えになっていました。
男たちの生きざまに畏敬の念 148分の力作
岡田准一、鈴木亮平、山田涼介ら俳優陣が見事に作品世界を生きたことが、見事に映し出されている。主要キャストに括れないかもしれないが、芹川鴨に扮した伊藤英明も存在感も秀逸だ。男たちの譲れない、それぞれの矜持が儚く、美しく、畏敬の念すら抱かせる。
司馬遼太郎の歴史小説が原作、さらに新選組副長・土方歳三の生涯を描いていることを鑑みれば、語るべきポイントが多くあることは誰しも承知しているだろう。それゆえ、この148分を長いと解釈するか、これくらいが適切ではないかと解釈するかで評価は分かれるかもしれない。
原作を読了の方はご承知のはずだが、小説で描かれていた「男色の気配が蔓延し内部崩壊していくさま」が、映画では一切が省かれている。映画として捨てる部分、捨てられない部分は当然あるだろうが、ここは「燃えよ剣」を描くうえで回避できない箇所だったのではないか……と考えた時期もあったが、そんなことは大した問題ではないと思えるほどに、新選組の面々の生き様に胸を打たれる。とにもかくにも、これは映画館で鑑賞すべき素晴らしい力作であることは間違いない。
幕末を生きた男たちの熱い信念が響く!
日本史の中でも本や漫画、大河ドラマ、映画に取り上げられることが多い新選組。
こちらの映画は司馬遼太郎さんの小説を実写映画化した作品。
新選組副長・土方歳三が主人公として物語が進んでいくのですが、
土方の不器用ながらも真っすぐ自分の信念を貫き、新選組としての役務を全うする物語はスピード感がありました。
仲間に慕われ副長でありながら実力も高く、多くの人から信頼を得ていた土方の生き様は武士そのものですね。
また、鬼の副長と呼ばれるほど規律に厳しい土方のその姿勢が、新選組をより強固な組織を作り上げていったのだと思います。
歴史を勉強してみると奥が深いですが、
どの時代も自分の信念や仲間との縁を大事にしながら生き抜いている人が歴史に名を残しています。
私も起業家として、自分の仕事への信念、仲間とのつながりを大事にしながら事業を進めていくことに多くの達成感があります。
時代の変化に柔軟に対応していきながら、より多くに実績を残せる自分でありたいですね。
男の意地を貫き通した新選組副長・土方歳三の生き様
司馬遼太郎著の、歴史小説である「燃えよ剣」を映像化したという事で鑑賞。
江戸時代末期、黒船が来航し外国から日本を守るため幕府の権力を回復させようとする佐幕派と、天皇を中心とした新政権の樹立を目指す討幕派が対立する激動の時代。
そんな時代に、武州多摩の農家として生まれた本作の主人公・土方歳三は、バラガキのトシとして生来の喧嘩好きと組織作りの天性で、浪人や百姓上がりの寄せ集めにすぎなかった新選組を、最強の人間集団へと作り上げていく。
上映時間148分と2時間超えの作品でしたが、土方歳三をはじめ沖田総司や近藤勇など、新選組に在籍した男たちの生き様を、ダイジェストだが上手く描いていたように感じた作品でした。
まぁ良かったのかな
ある程度幕末や新選組などについて知識があった方がいいと思います。
私は一般的な知識程度しかなかったので、ちょっと分かりづらいところもありました。
完全なるフィクションというわけでもないとは思いますので、ある程度史実にそった展開なのだと感じます。
でも当時の出来事は全てが解明されたわけではないので、やはり映画だなと思うような脚色部分もあったかと思います。
主演である岡田くんがやはり演技がうまいなと思ったのと、近藤勇役の鈴木亮平さんがとても良かったです。
そして意外にもウーマンラッシュアワーの村本さんがなかなかいい味を出していて、普段の早口というネタ?を上手く映画にのせたなと思いました。
少し難しい内容ではあったけど、原作を読んでいたりそれなりに知識がある人ならば楽しめるのかなと思いました。
岡田准一の熱演が素晴らしい!土方歳三の生き方に感動する!
新選組副長の土方歳三の生き方を描いた司馬遼太郎の小説を映画化。
岡田准一の熱演に引き込まれる。
鈴木亮平が近藤勇を演じているのだが、途中ぐらいからしっくりくる感じがする。
最後まで幕府側として戦った土方歳三の生き方に感動する。
池田屋事件のシーンの迫力のある映像には圧巻する。
歴史上の人物として土方歳三には興味大で有るのだが、純愛物語が自分には鼻についた
原田眞人 脚本・監督による2021年製作(148分/G)の日本映画。
配給:東宝、アスミック・エース、劇場公開日:2021年10月15日
原作は司馬遼太郎とか。確かに、新撰組No2で、戊辰戦争、会津、函館でも司令官として維新軍と戦う土方歳三は、歴史上の人物として私にも非常に興味深い存在で、そういった意味で映画自体も興味深く見ることは出来た。
また、斬り合いのアクション映画としては、土方岡田准一は適役で、池田屋事件の血生臭い描写も史実っぽくて良かった。ただ、沖田総司役山田涼介は、結核持ちは似合っていたが剣での凄腕を見せず仕舞いで、ひどく物足りなかった。共同制作者に藤島ジュリーK.が入っていたが、無理筋の配役の様に思ってしまった。
鈴木亮平(東京外大卒とか)演ずる近藤勇は、度胸は凄いが(あの人数で寺田屋に斬りこむ)決して賢くはない田舎もんで、実際にもあんな感じだったのかなという説得力の様なものは感じた。一方、伊藤英明が演じた芹沢鴨は、酒・女に溺れ破滅的だが、演技力のなせる技かなかなかに魅力的にも思えた。
同じ新撰組ながら、妾・梅―壬生と一緒に惨殺するとは、史実とは言え、何と酷い近藤・土方と思ってしまった。戦国時代でも、女・子供に手をかけたのは信長以外は知らないが、それを簡単にできてしまうのが、武士階級でなく教養に乏しい新撰組ということなのか。
土方歳三(岡田准一)とお雪(柴咲コウ)の純愛模様が、とってつけた様で何とも鼻についた。原作にあるんだからしょうがないということかもしれないが、良いヒトすぎて柴咲コウの目力のある魅力が十分に生かされてない様に思ってしまった。
監督原田眞人、原作司馬遼太郎、脚本原田眞人、製作市川南 、佐野真之、共同製作兵頭誠之 藤田浩幸 、藤島ジュリーK. 、杉田成道 、弓矢政法 、飯塚浩彦 、宮崎伸夫 、広田勝己 、林誠 、鯉沼久史 、吉川、臼井真之介、撮影柴主高秀、照明宮西孝明、録音矢野正人、Bカメラ撮影堂前徹之、ステディカム、堂前徹之、美術原田哲男、装飾尾和人、衣装デザイン宮本まさ江、VFXスーパーバイザーオダイッセイ、ヘアー&メイクアップ渡辺典子、SFXデザイナー
渡辺典子、床山・美粧HOD高嵜光代、音響効果柴崎憲治、編集原田遊人、音楽土屋玲子助監督、谷口正行 、増田伸弥、スクリプター川野恵美、殺陣森聖二、スタントコーディネーター
中村健人、土方関連殺陣岡田准一、キャスティング田端利江、ラインプロデューサー和田大輔 、渡辺修、プロダクション統括佐藤毅。
出演
土方歳三岡田准一、お雪柴咲コウ、近藤勇鈴木亮平、沖田総司山田涼介、松平容保尾上右近、一橋慶喜山田裕貴、井上源三郎たかお鷹、孝明帝坂東巳之助、山南敬助安井順平、永倉新八谷田歩、藤堂平助金田哲、七里研之助大場泰正、佐藤のぶ坂井真紀、佐藤彦五郎山路和弘、松平春嶽松村武、外島機兵衛酒向芳、関白近衛忠煕新納慎也、新見錦松角洋平、八木雅勇家寛子、斎藤一松下洸平、山崎烝村本大輔、深雪太夫陽月華、お梅月船さらら、岡田以蔵村上虹郎、久坂玄瑞石田佳央、桂小五郎淵上泰史、吉田稔麿山村憲之介、中島登渋川清彦、
糸里阿部純子、池田屋女中お菊櫻井麻七、大沢逸平マギー、宮部鼎蔵三浦誠己、伊東甲子太郎吉原光夫、市村鉄之助森本慎太郎、ジュール・ブリュネジョナス・ブロケ、清河八郎高嶋政宏、丸十店主柄本明、本田覚庵市村正親、芹沢鴨伊藤英明。
☆☆☆★ ちょっとだけで。 原作は中学生時代に読了済み。 最早、忘...
☆☆☆★
ちょっとだけで。
原作は中学生時代に読了済み。
最早、忘却の彼方の原作。
観ながら「アレ、こんな内容だったっけ?」と、(忘却の彼方でありながら)「こんなのは燃えよ剣じゃない!」って言う想いでの心の綱引きが続く150分。
この監督作品が、個人的には好きな作品が皆無…って事もあるのですが。演出の仕方であり、カメラポジションであったり、レンズの選び方であったり…etc.と。
自分に合わないのを承知で観ていたからか、思いのほか今回は普通に観れる内容だったのでは?
それでいてこの採点になるのは。どうしても、、、
自分勝手にやりたがる監督と、何でもかんでも自分の好きな事をやりたがる俳優との、誰にも止められない世界。
新撰組の誕生前から滅亡まで、どう考えても失敗し辛い話。いかようにも盛り上がる話ばかりであるのに、まるで短距離走の様に駆け抜けて行くからどうしたってダイジェスト版の様にしかならない。
そりゃ〜どう考えたってマトモな作品にはならんよなあ〜としか(あくまでも当社比)
とは言え、脇役陣を観る楽しみには事欠かなかった。
※ 何人かの演技には見応えがあり、お笑い芸人でもある安井・はんにゃ金田。そして特にウーマン村本は予想外に良い演技だったので今後が楽しみ。
2021年10月19日 TOHOシネマズ錦糸町楽天地/スクリーン9
※ 尤も多くの俳優達は。監督直々の要求でのエキセントリックな台詞回しであり、目線やブツブツと呟く等の演技を求められた結果。それが上手く嵌った人と、やり過ぎ感が上回ってしまう人が居たのは事実だと思う。
池田屋襲撃前とラスト近くのちゃっちいCGには思わず苦笑。
それと、襲撃時のBGMは何故にカルメン(・・?)
❇️新選組のユニホームは黒装束だった⁉️ ★彡水色のイメージしかなかったです。
燃えよ剣
🇯🇵京都府1868年
主人公は土方歳三。
6年間存在した新撰組を仲間と結成し、細かい規律を決めて、組みをまとめていた土方。
どの様にして新撰組ができ、何故敵と戦いするのか土方歳三の生き様を描きながら歴史的事件(池田屋事件、鳥羽伏見の戦い等)なども学べるストーリー
❇️新選組のユニホームは黒装束だった⁉️
★彡水色のイメージしかなかったので驚いた?
◉71C点。
★彡勉強すればあと3点以上はアップできそう。復習して再鑑賞決定です!
🟢感想。
1️⃣幕末ストーリーはほんと面白かったですけど、周囲のサブキャラクターのエピソードとか知らなかったので勉強するとさらに面白く見れたと思います。
幕末の歴史からやり直しです。✏️🗒️
2️⃣実話を基に不明点は司馬遼太郎さんが想像の中で描いているのでしょうね。
3️⃣題名がもったいない気がしました。
★彡正直アクションだけでストーリーなんてと思ってましたが、再鑑賞したくなるほど、実話や細かいエピソードもあったので邦題損しているなぁと思いました。
🍚🍶🏞️
壮大
新撰組が好きな人、幕末が好きな人にはおすすめな映画です。
土方歳三の生き様が、描かれていますが、新撰組を知らない人には展開が早すぎるのと、時代背景を知らないとついてけないと思いました。
鈴木亮平さんの近藤勇は、マッチしていると感じました。
また、はんにゃ金田さんは、かなり良い役どころをゲットしなたと。
マイナスの点をいうと、池田屋襲撃以降がかなり端折られているのが残念でした。
尺的に、映画では厳しいですね。
新選組副長、土方歳三の半生を描く物語。
司馬遼太郎の名著、燃えよ剣の映画化ですね。原作未読、他の映像作品も未鑑賞です。
正直、主役の岡田准一の作品は殆ど見たことはありませんでした。邦画はあまり鑑賞しませんし、TVドラマも随分ご無沙汰です。正直、ジャニーズに対してあまり良い印象がないので、岡田准一についても無意識のうちに避けていたのかもしれません。
ただ、この作品を鑑賞して、流石の迫力に驚かされました。往年時代劇の所謂「チャンバラ」とも違う、舞のような美しい殺陣とも違う。実戦的で人を殺す為の剣技を迫力満点で魅せてくれました。
格闘技に真剣に取り組んでいると聴いていますが、そのプロフィールに偽りはないようです。
映画は、土方を中心とした新選組を描きます。京都出立前のプロローグ的エピソードから、芹沢鴨や伊東の暗殺、山南自害、池田屋事件等を網羅。五稜郭へと繋げます。
ただ、新選組の物語・・・として見た場合、随分物語が薄められた印象を持ちました。
活躍したシーンでいえば、八月十ハ日の政変や蛤御門の戦いはガッツり端折られていたのは、新選組贔屓としては残念なところ。逆に、新選組を語るに欠かせない暗部については、もっとじっくり描いて欲しかったように思います。
1本の映画として考えた場合、どうしようもないことなのは理解していますが、満足感は薄味になりました。
私的評価は普通にしました。
戊辰戦争で着用した黒服
個人的には山本耕史の方がいいですね。身長は勿論ですが剣技も含めて山本耕史の方が魅せ方が上手い。いや、慣れてるというべきか。時代劇の所作に慣れてるので魅せるチャンバラに慣れてるんですね。戊辰戦争で着用する黒服なんてまるでナチスの黒服ですから(ナチスの黒服はシャネルのデザイン)。岡田准一が下手なのではなく逆に上手いんですが山本耕史は器用貧乏なキムタクみたいなタイプなんですね。ですから山本耕史と岡田准一を比べるのは間違いなんですがそれでもやはり山本耕史の土方歳三、特に戊辰戦争での黒服は本人以上(苦笑)にスタイリッシュに着こなしてます。
現在の日本一アクションスター岡田准一
なんだけど
どうも幕末の世界と対等に戦っていくにはどうすればよいのか?
という思案のしどころ感が抜けているような気がした。
新選組がバックボーンなのでわかる奴にはわかるやろう、と
監督が手を抜いたのかね。
鈴木亮平との兼ね合いも緊張感をもたらしていたが
山田涼介クンはどうみても貫禄不足。
沖田総司は美少年やったっけ?
ウーマンラッシュアワーの村本大輔はいい味をだしていて
いつもの政府批判をもう少し落としてくれたら
もっと応援できるのに惜しいですね。
それとCGさえあればなんでも出来る、っていうのも
もう少し加減できんもんかな。
70点
イオンシネマ草津 20211122
パンフ購入
どんどん昔の風景が失われていく中で京都や地方の歴史建造物をロケに...
どんどん昔の風景が失われていく中で京都や地方の歴史建造物をロケに取り入れてセットとは違うリアル感があった。農民が侍に憧れ、幕臣に成りたくて集まった腕自慢が時代の波に乗ろうとして奮闘した群像だ。しかし、実は幕府に汚れ仕事をさせられて、みずからも杓子定規な武士道を掲げて内輪で主導権争いをして粛正を繰り返す。池田屋でも幕臣はなかなか来ないのは様子見をしていたからだろう。
古くは子母沢寛の新撰組始末記の当事者達への聞き書き、最近明らかになった長倉新八の新撰組戦場日記では実際の事情や状況が述べられている。司馬遼太郎はこれらの資料から小説としての話を組み立てた。天皇に政権を移行する、外国は排除し幕府を立てるとしてもどのような政権を作るのかは問われず新撰組はとにかく討幕派であれば斬りまくるという思考停止が解りやすく、多様性のなさから袋小路に追い込まれていく。近藤は小田原の辺りで幕府から城主に祭り上げられて敗戦を繰り返していく。侍という幻想が若者達を死に追い込んでいった。時代の捨て駒であった。
全361件中、1~20件目を表示