「人形アニメーションの最高峰の1本」ホフマニアダ ホフマンの物語 ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
人形アニメーションの最高峰の1本
ロシアの人形アニメーションのクオリティの高さは有名だが、これはその中でも最高峰の作品だろう。15年の歳月をかけたというのは伊達じゃない。人形アニメーションと通常の絵のアニメーションとを比較した時の強みは、奥行き感になると想っているが、どこまでもこの幻想的な世界が続くかのように奥行きがあって、最初のシーンから世界に引き込まれた。現実と自らの創作が生んだ幻想を行き来する作家、という設定がアニメーションという技法を選んだことの必然性を際立たせている。
キャラクターの動きも素晴らしいが、美術や衣装もきめ細かく華やか。そして大人数でのオペラシーンは圧巻。あれを作るのは並大抵ではないはず。
CGとも手描きのアニメとも全く異なる魅力を放つ人形アニメーションはもっともっと多くの人に魅力を知ってほしいと思う。本作はその最高峰の1本なので、観る機会があったらためらわずに観てほしい。
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