「映画に眩しさを纏える監督の感性光る一本」放課後ソーダ日和 特別版 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
映画に眩しさを纏える監督の感性光る一本
他愛もない青春の一瞬を、クリームソーダのようにキラキラしたひとときと交錯する、不思議で優しいお話。枝優花監督の描写力に感動させられた。
実在する喫茶店で、ありきたりな青春じゃ足りなくなった3人が、プラス200円の至福を感じながら、自分自身と向き合っていく。すごくシンプルで優しい描写に、心を踊らせた自分がいた。そして、何かと愛しい。愛だの恋だの未来だの、分かるわけのない問題を解かされる日々。そんなことより、無意味に心を弾ませているうちに溶ける、アイスクリームのような一瞬のひとときが美しくて、宝物になる。合わない3人が次第に、重なりあって交わっていくことで、"フツーの17歳"の儚さと眩しさを感じる。
今後も注目される、枝優花監督。映画を芸術のように纏わせる作風は、恋せざるを得ない。引き続き期待したい。
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