サイダーのように言葉が湧き上がるのレビュー・感想・評価
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一年経ち 夏のマスクも ごく日常
神楽座にて試写会鑑賞。
主人公のチェリーはデイサービスでバイトとして働く学生。ヒロインのスマイルはSNSでアイドル活動的な事をしている。
チェリーは俳句を作るのが好きだが人との関わりを極力避けて生きる。
一方のチェリーは可愛いことが大好きなイマドキ女子。ただ出っ歯である事を気にし矯正器具をつけ治療に励むもその姿を恥じている。
そんな2人がデイサービスのお爺ちゃんを通して関わり合いそして恋に落ちていく作品だ。
非常に綺麗で美しい色彩はとても魅力的で強く印象に残った。
また市川染五郎さんと杉咲花ちゃんの吹き替えはとても上手く見やすかった。普通にプロの声優さんともかわり映えしないように思えた。
試写会鑑賞だと心理的にも普通の鑑賞よりも良いところを探そうとしてしまいながら鑑賞してしまう癖があるが個人的には以上の2点以外残念ながら見つけることができなかった。
というのもこの作品は魅力的なキャラクターや美しい色彩はあるもののストーリーが淡白すぎるように感じてしまった。
引っ越し描写やレコード壊してしまった描写もそうだがハプニングやらあらゆる出来事は作品内でいくつも起きてもそれを超えるストーリーがついてこない。
この作品の一つのキーでもある主人公とヒロインのコンプレックスの克服までの描写も特に捻りもなく淡々としていて作品のキーになるまでもなく…
そして作中でいくつも登場する俳句もどれもイマイチな句ばかりでただ5・7・5に並べた程度のものが目立つ。
作品のタイトルでもあるサイダーのように言葉が湧き上がるような強いシーンも感じられず…
SNSを通してお爺ちゃんのレコードを探したりコンプレックスを避けながら生きる今らしい若者描写だったり見入る動機になりそうな部分はいくつかあったが結局その先に想像を超えるストーリーは最後までなかったかなというのが率直な感想であった。
ただ主役の2人の、特に花ちゃんの吹き替えはとても魅力的で楽しませてもらった。
ゲスト声優を招く作品では不安もつきものだがその点は全く問題ないと勧めることはできる。
テレビCMで見た限りでは…
懐かしさが随所で蘇る作品。
シティポップ調の絵なのにどこか懐かしい風景。
そこに加わるいくつもの俳句の数々。
ずっとこの世界を見ていたい。。。
そんな映画でした🌻
どこにでもある日常だけど、ちょっと特別。
ショッピングモール近くの田んぼ道を
主人公の2人が通るシーンが特に好きでした。
この作品の大きなキーワードの一つであるレコード。
20代前半の私は直接レコードに触れたことは
ほとんどありませんが、
通っていた幼稚園がレコードを使っており、
レコードプレーヤーの針がレコードに触れるまでの
わずかな時間。
どんな音楽が流れてくるのだろうと
ワクワクした気持ちを久しぶりに思い出しました。
たくさんの懐かしさを届けてくれる
とても素敵な作品でした。
心から観て良かったと思います。
やばい。油断した。心に刺さって涙が止まらない。
1970年代に青春をおくった私の心に刺さりまくった。舞台は現代の地方都市、高校生のひと夏の恋の始まりなのだが。シンプルなボーイミーツガールなのだが。スマホなんか活躍するので「哀愁」「君の名は」のようなすれ違いにもならないのだが。でも超古典的な恋話として剛速球のストライクにしてやられた。日本人にしか通用しづらい「俳句」をモチーフに展開するのも響く。登場人物たち(特に男子たち)の役割とキャラが計算されて素晴らしいバランス。で、キーになる音楽が大貫妙子!もう打ちのめされる。エンディングクレジットに流れるテーマ曲も、おそらく「はっぴいえんど」に大いに目配せしてるんじゃないかなっていう仕上がり。もう、油断して観てしまい、してやられ、そのビビッドに描かれた70年代的な恋の姿に、涙が止まらない。やばい。
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