「文化は、地層のように生み出される」サイダーのように言葉が湧き上がる マツドンさんの映画レビュー(感想・評価)
文化は、地層のように生み出される
背景の感じ、山下達郎のレコードジャケットのイラストを思い起させました。「ナイアガラ」という店の看板もチラリと映り、大貫妙子の歌が展開のキーとなる。1980年前後に大学生活を経験した者なら、誰もが「~だよね」って言うんじゃないかな。
イシグロキョウヘイ監督の郷愁もともなった遊び心からの演出か、とも思いましたが、監督は1980年生まれ。1980年代文化へのリスペクトでしょうか。ただ、背景が主張し過ぎで、年寄りにはちょっとうるさい。
ストーリーは、2001年の映画「アメリ」が浮かびました。日本版アメリ。いやぁ、単に年寄りは、自分が知っている中から似ている物探しをして、安心したいだけなんです。「すべての新しい作品は、過去の作品の変奏曲にすぎない」誰かが、どこかに、書いていたような。
スマホと俳句、結構、相性は悪くないのかもしれませんね。写真は一瞬を切り取る。でも、俳句は写真には写らない何かも写し込む。
悪くない映画でした。夏の終わりを感じさせます。
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