「戦争の無意味さと残酷さ」彼らは生きていた うむぼんずさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争の無意味さと残酷さ
WOWOW鑑賞。
少し前に東大の学生が第二次大戦の白黒写真をカラー着色した、という新聞記事があったが、白黒がカラーになるだけで現実との地続きであることをはっきりと意識させてくれる。
博物館の資料を修復したり、読唇術で会話を再現したり、並々ならぬ執念がある。
話している人たちも実際の戦争経験者で、「誰」ということを特定させず多くの中の一人という感覚で終始徹底している。
監督はギャラもほとんど受け取っていないそうだが、そこまでして撮りたかったものとは、本当に「彼らは生きていた」ということを知ってほしいということだろうか。
リアルな塹壕、戦場、死体、束の間の息抜き。全て想像でしか見たことないものが現実だった。仕方ないことだが、戦闘場面のイラストには少し面食らってしまったが。
フィクションではよくあるが、戦場を経験した人とそうでない人にはあれほど感覚に差が出るものか。
「戦争は無意味だ」
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