「家族の絆、友人の絆」在りし日の歌 アンディぴっとさんの映画レビュー(感想・評価)
家族の絆、友人の絆
中国地方都市の工場で働くヤオジュンとリーユン夫婦。ひとりっ子政策の為に2人目を妊娠したのに中絶させられる。工場の社員は殆どが社宅で暮らしている様子で、家族ぐるみのお付き合い。子供同士も仲良し。
そんな中で起きた子供の事故。ヤオジュンの息子シンシンが子供同士の水浴びで死んでしまう。工場の人員削減もあり、別の土地へ引っ越す。仲の良かった友人たちとも疎遠になり、、、
ひとりっ子政策の為に2人目を堕し、たった1人の息子を亡くし、仕事も解雇。失望の中で幸せだった頃の友達とは以前のようには付き合えないだろう。ヤオジュン夫婦も勿論、一緒遊んでいた子供のことを恨む気持ちはないし、友人夫婦を責めたりしない。でもやはり会えば辛いから、会えない。
子供を亡くした親も地獄、死なせてしまった子供ハオハオも、その親も地獄。20年以上過ぎてハオハオの母親が病気になり死の間際でやっと謝ることが出来た。20年、忘れることなんて出来ない。ハオハオも立派に医師になり、結婚もして子供ももうすぐ生まれるけれど、1日も忘れたことはなかったのだろう。ようやくヤオジュン夫婦に打ち明ける場面は感動的。
30年近くの夫婦の物語。シンシンを亡くした後、養子を迎えたり、その子と折り合いが悪く、家出されてしまう。ヤオジュンも浮気をしたり、思い悩んだリーユンは離婚を切り出し、自殺未遂までしてしまう。人生山あり谷あり。それでも、夫婦別れず乗り越えて、手を取り合いシンシンのお墓参りに行く。ラストは家出した養子のシンシンから電話、どうやら恋人を連れて戻って来る様子。辛い人生だったけど、残りの人生は幸せに穏やかに過ごしてほしい。
私事だけど、考えさせられた。私たち夫婦も山あり谷あり谷あり💦でここまで来たな。離婚を考えた事もある。2度ほど話し合った。でもここまで一緒にいる。この夫婦の様に、後は仲良く穏やかに過ごせたら、、、と今は思う。まっお互いの歩み寄りが大切なんでしょうね。🥴