劇場公開日 2022年5月20日

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「文革時代を生き抜く人々〜〜」ワン・セカンド 永遠の24フレーム 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0文革時代を生き抜く人々〜〜

2022年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

萌える

チャン・イーモーの名前と、予告編に出てくる
若き日のチャン・ツイーイー似の少女の笑顔に
惑わされて(笑)観に行った感のある今作。

でも、ノスタルジックな映像とストーリーは
多くの方がレビューされてるように
「ニュー・シネマ・パラダイス」中国版的な
空気感が全編流れていましたね。

最初の方は砂漠の続く殺風景な画面とフイルムにこだわる男と
お金のために盗みを働く斬バラ髪の少女の追いかけっこが続き
やがて、映画が上映される予定の村に辿り着くと
やっと、なんで男がそのフイルムに拘るのかが明かされる。
映画の前に流れるニュース映像に別れた娘が写っている!
そう、知り合いからの手紙で知った男は
何としてでも現在の娘の姿を見たいとフイルムに拘っていたのだ。
何とも切ない話。

だけど、割と喜劇っぽいルックで物語は進んで行きます。

私の様に若き日のチャン・ツイーイー似の少女の笑顔に
惑わされて(笑)観ても良いんじゃ無いかな〜〜

で、月に8回程映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては

チャン・イーモウ監督作品は
「あの子を探して」「初恋のきた道」を観てます。
「HERO」とか「グレート・ウォール」は未見なので
私の中ではノスタルジックな作品を作る人
と言うイメージが強くて、今回も期待の通りに
ノスタルジックな文革時代のお話。

ノスタルジックと書いたけど文革時代は、罪な時代でしたね。

一見良い人に見えても、誰もが自分の保身のために
役人に密告したり、嘘をついたり〜〜
そのせいで主人公が理不尽な目に遭う。
そんな映画が多くて、今作もその空気が色濃く流れてる。

ただ救いはそんな中でも、
娯楽の少ない時代の小さな田舎の村だから、
映画が見たいと言う思いだけは村中の全ての人から感じられた。

今中国は検閲が厳しくて、ありのままの映画は
チャン・イーモウ監督ですら作れない状態。
文革時代と何も変わっていない。

チャン・イーモウ監督の思いはそこなのかも知れない。

星のナターシャnova