赤い闇 スターリンの冷たい大地でのレビュー・感想・評価
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ムナクソわるー
史実をまったく知らずに見まして、ピーター・サースガードって情けないけどいい人役のイメージあったから最後は誠意を見せるんでしょうと思ったら何とも救いのない結末。中学生の頃ソ連崩壊の報道で、商品の置いてない商店や日常品を買うだけでも行列に並ぶソ連民、え!ソ連てアメリカと張る大国だったんじゃないの!終戦直後の日本みたいじゃん!とたまげたことを思うと、ガレスがウクライナで見たものに驚愕するのは、ほんのひとかけらでも分かる気がする。知らなかったことを知らせてくれたことは感謝します、が、映画としては面白いとは言い難いなー。エイダとの微妙な恋愛感情いらないよね、描きたいならもっと描かないと、中途半端。あとガレス、若者扱いされてるけどアップになるとシワシワで4〜50代の中堅記者に見えるんだよ、そうなるとストーリーに雑音が混じる。こういうの、うまい映画ならやらない、もしくはそんなの気にならないほど話に引き込むのかな。ジョージ・オーウェルとの接触は実話?じゃないよねきっと、だとしたらこれくらい他の部分も作り込めばもうちょっと見やすい映画になったのでは?
ホロモドールの話だった。 ニューヨークタイムズのピューリッツァー賞...
ホロモドールの話だった。
ニューヨークタイムズのピューリッツァー賞受賞記者までもが、スターリンに協力し、隠蔽に荷担していたとは…。
虐殺はナチスだけではない
ヒトラー、特にホロコーストに関する映画は数多くあれど、スターリンの(飢饉による)大虐殺に関する歴史は、あまり知られていないので、とても興味深い内容の映画であった。
ちなみに戦前、日本の東北地方においてもひどい飢饉により、まともに生活できなくなった農村では、地元の行政が娘の身売りまで斡旋していた。しかしながら当時の日本政府は「自力更生」ということで地方の農村を切り捨て、都会のみ経済復活を果たしていたという事実がある。こういった惨状が元で発生したのが、かの有名な「二・二六事件」であるが、歴史の教科書では単なる青年将校によるテロリズムのように紹介されている、というのはいかがなものか?
んー、
ま、話や展開はわかるけど、中盤からの「旅」以降の展開も、好みの問題かもしれないけど、個人的にはそこまで見入るほどではなかったかな、と。
なんにせよ、いつの世も、国の真実と記者やマスコミの忖度やしがらみはあるもんだな、と。
ジャーナリズムの根源をみた思い
ウクライナ大飢饉のことは1980年代半ばに知ってました。毛沢東の大躍進との比較や類似性からですね。しかしながら、ガレス・ジョーンズ氏は全く知りませんでした。
この映画を観た後で主人公であるガレス・ジョーンズ氏とその周辺を少し調べてみましたが、概ね、映画に反映されているようで、事実をもとに組み立てていると思います。結構、盛り込んだ話でもあるのでストーリーは多少とっ散らかって流れていき、人間関係や社会的背景の把握にまごつくところもありましたのでそこを注意して観るといいと思います。(阿片窟はいらないんじゃないかな。デュランティとの対比でも必要性を感じない。)
そして、電車(貨車)での食料の奪い合い、コートよりパン、駅に死体が転がっていても誰も見向きもしない、当然、村には行き倒れが多数、などなど、現実なら絶対に出会いたくない、観たくもないシーンが次々とやってきます。
兄弟の死体をスープにして食べる、なんて、天保天明の大飢饉、攻城戦での飢え殺しなど日本にもありましたが、まさに地獄そのものです。
そして、ラストのガレス・ジョーンズ氏のその後の説明にも衝撃を受けました。真にジャーナリストとして行動していた氏に対しては敬意しかありません。
どこかの日本アカデミー賞受賞作品なんてクソにもならない凄さが、ここにはありました。
今、観たい映画。
ロシアのウクライナへの蛮行はたった5か月前に始まったことではない。
それがよく分かる映画です。
1933年頃にはウクライナはロシアの穀物庫の役割を果たしていた訳ですが、
ウクライナ国民はロシアに穀物の殆どを搾取され飢餓でバタバタと死んでいたのです。
そのずうっと以前からウクライナはロシア(ソビエト連邦)に搾取され続けている。
その一端がよく分かる映画です。
2019年(ポーランド/英/ウクライナ)アグニシュカ・ホランド監督。
スターリンの粛清・・・400万人〜1450万人が飢餓やシベリア送り、
弾圧、処刑で亡くなったとされる。
1933年。イギリスのジャーナリストのガレス・ジョーンズ(ジェームズ・ノートン)は、
世界的大恐慌下でのソビエト連邦の繁栄を不思議に思っていた。
真実を探るべく、モスクワに取材に訪れる。
そして禁止されているウクライナへ単身乗り込むのだった。
ガレス・ジョーンズは、実在の人物で、この映画も実話に即しています。
1933年。モスクワの穀物倉庫と言われるウクライナの人々はパン一切れにも
窮して死肉を貪っていた。
寒さと飢え・・・雪道に転がる死体。
馬車に無造作に積み上げられた死体。
目を覆う惨状だった。
(穀物は全てモスクワに送られて、政府高官は栄養栄華パーティーに興じていた)
これが西側諸国が思いもしないソビエト連邦スターリン政権の真実だった。
ガレスの告発記事はイギリス政府の手で揉み消され、真実は闇に葬られるか?
と、思ったその時・・・
ガレスの咄嗟の機転で、告発記事は日の目を見る。
当時のソビエト連邦の真実を告発した若き記者の、勇敢な行動を描いた映画です。
ウクライナの子供たちの飢えた目が、衝撃的です。
娯楽性は少なくて面白さも限定的ですが、命懸けで真実を伝えようとする
ジャーナリスト、ガレット・ジョーンズ。
たった1人での告発は猪突猛進で、やや無謀にも思えました。
彼が暗殺されず無事に生き延びたのは、後ろ盾となったイギリス・アメリカの
新聞社やジャーナリストたちのお陰でしょう。
プーチンはスタ-リンになりたかった!
あなたは、「ホロドモール」という言葉を知っていますか ?
私は、今週放送されたBS-TBS報道1930で、初めて知りました。
日本では
「ウクライナ飢饉」「スターリン飢饉」「飢餓テロ」「飢餓ジェノサイド」
とも言われています。
1932年から1933年に起きた「ソ連によるウクライナいじめ」により、
ソ連本体は、世界恐慌の後でも繁栄していたのに、
ソ連配下で農業豊かなウクライナでは、
作った作物をソ連に搾取され、
自分達が食べる物が無くなくなり
「500万人」ものウクライナ人が餓死したそうです。
当然かもしれませんが、母親が餓死すれば、
その遺体とともに生きている赤ちゃんまでも葬られました。
これを映画化したのが「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」です。
英国のジャーナリストによる調査報道と体験を基にした実話です。
日本では、2020年8月に公開されましたが、
残念ながら、コロナ禍ゆえに、その存在すら知らない人が、
私を含め殆どだと思います。
BS-TBS報道1930では、当該作品にも触れており、
本日、Amazon Primeで、400円支払って観ました。
まず、誤解されたくありませんが、
当該映画作品は、当時のソ連・ウクライナ・ドイツなどを非難するのではなく
「人間の醜さ」をテーマにしていると思います。
でも、
平和ポケしている私には、吐き気がするほど、すさまじかった。。。
1932年のソ連・スターリンが行った弾圧と
同じやり方で、今回、プーチンが行っている事に驚いた !
プーチンは、スターリンになりたかったんだ!
しかし、
当時の世界の悪者は、ヒットラーだったので、
当時のソ連・スターリンを非難するのは、少数だったのです。
しかし、
ウクライナでは、多くの死体は道路脇に放置され、
情報統制の為の「スパイ活動」と「ウソによる国民扇動」は、
90年前も今も全く同じだ。
また、現在でも行われている
「中国によるウイグル族への弾圧ジェノサイド」
と重なって見えました。
ソ連・ロシア人と中国人は、似ている !
本当に、許せないし、嫌いだ !
「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」
Amazonなら400円、Youtubeなら440円ですが、
前半は当時のソ連、後半はウクライナの悲劇で構成されており、
特に後半は、嘔吐してしまいそうな映像もあります。。。
お勧めする作品ですが、
決して、気軽に観れる作品ではありません。。。
Michi
[追伸]
東部ウクライナの一般人が、「シベリア」に連行されるという報道が
ありました。
私の父は、死亡届が母の元に届いてから1年後に帰国しました。
なぜならば、シベリアでの強制労働を強いられていたからです。
ソ連による「強制労働の実態」を常識を逸脱しており
父は、昭和がどんなに平和になっても、
ソ連を受け入れず憎んでいました。。。
当時のソ連は米国と肩を並べる経済力と軍事力を有していました。
そして、その後、
国際社会は、第二次世界大戦の失敗から学んだはずです。
今や、
ロシアのGDPは韓国以下、
軍事力も今回その低さが露呈しました。
でも、
核を有しているロシアだから、
ウクライナの後方支援しかしない米国・NATO・EUと国際社会。
これでよいはずがない!!!
史実の重さと、カタルシスの大切さ
第二次大戦前のソ連の惨状を目の当たりにする外交補佐官の物語。
史実を基に創られた映画のようです。
重たく残酷な歴史を、しっかりとした演出で再現したドラマです。
ウクライナの描写が秀逸です。絢爛煌びやかなモスクワ。それに対して、ウクライナは一転してモノトーン。降り積もる雪、荒廃した家屋、生気を失った顔・・・汽車の中で唯一色彩を宿した蜜柑のオレンジ色が印象的です。
そして、幼い姉弟・・・実際に起こり得るような状況だったのでしょうね。
現地女性記者とのロマンス、尊敬する敏腕記者との関係、これらのサイドストーリーもしかっりとして好感が持てます。
非情に完成度の高い作品だと思いますが、映画としてみると、カタルシスを感じることが出来ないのが残念。史実なので仕方がないのですが、モヤモヤな気持ちが残ってしまいました。
ソ連なら何でもあり。
いまだに毒殺とかしているんだから、全く驚かない事実。
あの国で言論の自由なんか、ありえない。
それに立ち向かうジャーナリストは、本当に命を懸けている。
自分では絶対に出来ないと改めて思う。
何回か見んとわからんわ〜
ソ連、恐ろしや〜。現代において本質的には変わってないような気がします。何処ぞの国も?いい方向に向かうことを願います。これが本当なら!
真のジャーナリストのあるべき姿。
「飢えと寒さが家の中を満たしている。隣人は正気を失い、ついに自分の子供を食べた」こんな歌を子どもが歌う地獄。
何時も酷い目に遭うのは名も無きものばかり。
ただこの物語のヒーローはその名も無き記者であった。
決して政権の太鼓持ちでも、自身の虚栄心を満たすだけの『新聞記者』でもない。
ポーランド・イギリス・ウクライナ合作なのが頷ける内容でした。実話を...
ポーランド・イギリス・ウクライナ合作なのが頷ける内容でした。実話をもとにしているとは・・
全体的に暗めで地味でしたが、ジェームズ・ノートンとバネッサー・カービーの好演と、ピーター・サースガードの🍑にビックリ
スターリン政権下の内幕映画は珍しい
第二次世界大戦前後の時代は本当に映画化されるネタが無尽蔵。ついに旧ソ連時代のスターリン政権のことが映画で観れると思ってたら、スターリンは出てこない。
でも、その残酷非道ぶりは凄まじかったことを窺わせる内容だった。
ナチスに絡む映画は映画の歴史が始まって以来山ほど世に出続けている。そもそもなぜナチスばかり?やっぱり戦後にドイツが民主化されて徹底的に悲惨な過去を反省したからかな。ナチスの悲惨な歴史を映画にすることはドイツではほとんど誰も否定しないからかな。それもあるかもしれないけど、本質的にはユダヤ人がエンタメ界で活躍していることの方が大きい。ナチス絡みの映画は本当に物凄い数があって一大ジャンルにまとめられるくらいの規模だと思う。
それに比べて、旧ソ連、旧大日本帝国などのやばい時代のやばい政権のやばい出来事はネタが数え切れないほどあるはずだが…
ドイツが自国で映画にしないのであれば、他国が映画にするという流れがナチスに関連する映画にはある。そこが大きく違う。ドイツやドイツに迫害された国のたくさんのユダヤ人がいろんな国に亡命して、その子孫が映画監督や映画業界の重役になるという流れができた。とくに移民の国アメリカ。スピルバーグやポランスキー。ポランスキーはその後ある事件でアメリカから出てますが。バーホーベンはアメリカでSFのナチ映画を撮り、コケてヨーロッパに帰り、またナチ映画撮りました。タランティーノも撮りました。あの人もこの人も。
ディアスポラの歴史とユダヤ教という世界宗教をもったユダヤ人は世界中に相互扶助のネットワークをもっているから、ユダヤ人迫害の風潮が盛り上がるようなことがあれば、ある程度裕福な人たちは他国へ逃げる場所があったかもしれない。そうした人たちが、エンタメ界で活躍したからナチやその時代は映画の定番ネタになった。
一方、スターリン政権下のロシア人やウクライナ人は、ユダヤ人のように自分たちの国をもたず(当時は)、いろんな国に亡命するのは当たり前なのと違って、生まれ育った土地を離れる気持ちもお金もないし行く先もない。自国で生き延びるのに精一杯だったと思う。
自国で生き残ってその子孫がエンタメ界で活躍するようになったとしても、あの時代と今が地続きのままだから到底スターリン時代がネタにされて映画にされる機会は少なくなる。だからこの作品のようにイギリス人ジャーナリストの目線という立て付けでしか映画にできないのかもしれない。そもそもロシア映画はまともに日本に輸入されてこないので本当のところはわからないが…
そして、日本はというと、民主化されてもドイツのようにあの時代をネタにした映画はなかなか作られない。自国の悲惨な恥の歴史をわざわざ映画にする必要性を感じないからだろうか?そもそもあの時代のことがどれだけ広く一般的に反省され知られているのか?ドイツやオーストリアなどに住み、ナチスドイツに迫害されたユダヤ人は、ドイツやオーストリアを自国だという意識はなく、冷静に徹底してドイツやオーストリアの犯した戦争犯罪を批判できたと思うし、だからこそたくさん映画が作られるようになったと思うが、それが日本人やロシア人やウクライナ人にはそれができなかったということが、その時代の映画がほとんど作られない大きな理由だと思う。
エンタメの根源にあるのは、怖いもの観たさであるからこれはまだまだ本当はやれるはず。『スパイの妻』まだ観てないけど、意識してあの時代をたくさん映画にしてほしいと願うばかりだ。
もう少し
史実だという。主人公の暴く事実は残酷だが、何故住民達はあれほどの事態になってもスターリン政権に従ったのか、に迫り切れておらず、もう少し突っ込んで欲しかったところ。
そうすれば最悪の政権に唯々諾々と従う現在の日本の状況を理解するための助けにもなったというもの。
あと、列車での移動時のみに当時する謎のアバンギャルド演出はなんだったのか…?
全体的に暗く重い
第二次世界大戦前夜のヨーロッパとソ連。それは暗くなるね。記者の皆さんも重い空気の中動きづらいのによくぞ行きましたというべきか。
闇と冷たい大地、その通りです。
バネッサ観れて良かったです♪
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