「すごいのを見た」屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
すごいのを見た
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顔が気持ち悪い男が、誰も相手にしないような酒場にいる女を自宅に連れ込んで殺したり、殺さなかったりで、どうしようもない。そんな彼でもそれなりに社会生活を営んでいるのがすごい。酒場にいる連中も、若者の背中におしっこを掛けるようなおじさんだし、しかしそんな彼は連続殺人鬼ではない。生理的には背中におしっこを掛ける方が凶悪な感じがする。酒場の連中の会話がひどい。ひどくて面白い。
主人公が警備の制服を着た途端、いくらかまともに見えるので制服はすごい。酒場に現れる救世軍のおばさんも素敵だった。
どん詰まりの掃きだめのような酒場には、負をまとった連中とかかわりを持ってしまうことも大いにあり得るので居場所の重要だ。人が大酒を飲んで酩酊してめちゃくちゃになっている様子を見るのは面白い。また、アル中みたいな状態でちんちんが立たないのに、性に貪欲なのはすごい。性欲と機能が直結してないのだろうか。
今年はまだ2月だけどもしかしたら今年一番腹の座った映画かもしれない。
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