「2036年宇宙の旅」クリムゾン・プラネット odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
2036年宇宙の旅
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邦題は暗赤色の惑星、火星のことでしょう、原題は2036 Origin Unknown(2036起源不明)。
火星探検の冒険映画というよりスタンリー・キューブリックの「2001 年宇宙の旅(1968)」にインスパイアされた類似作品といった方が良いでしょう。HALならぬARTiというAIが準主役ですし、火星のキューブはモノリスでしょう。
時は2036年、6年前に火星着陸事故で死亡した父親のリベンジとして娘のマックとレナの姉妹が無人機での再探査を管制・指揮することになる。映画は地球での遠隔操作管制室での人工知能ARTiと管制官マックの掛け合いが中心に進んでいきます。
ハズラフ・ドゥルール監督は筋金入りのSFマニアなのでしょう、人工知能の人間性を評価するチューリングテストのパロディや量子力学の引用が興味深かったのですがマックが人間の優位性を表すセリフとして原子爆弾を作ったこと、相対性理論を発見したことを挙げていますが愚かさの象徴のようできついですね。
ロボットやAIが人類を超え支配する近未来というのはターミネーター以前からSFのテーマですからプロットに意外性はないのですがマックがARTiによって複製されたくだりは驚きました。
内容は会話中心でマニアック過ぎるし映像的にも火星CGはボケボケだし管制室内は舞台劇のようで地味なのであまり面白い映画とは言いかねます・・。
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